クアルコム
基本情報
クアルコムQCOMNasdaq
QUALCOMM INC/DE
QCT(半導体)86.6%、QTL(ライセンス)12.6%、QSI(戦略投資)の3部門。部門の利益指標は営業利益ではなくEBT(税引前利益)。
売上高は7.1兆円で、ルネサスエレクトロニクス(1.3兆円)の約5.4倍。従業員は約52,000人。
- 時価総額27.6兆円
- 売上高7.1兆円
- 営業利益2.0兆円
- 純利益8,868億円
- 株価164.19USD
- PER32.8倍
- PBR8.13倍
- ROE23.3%
- 配当利回り2.12%
売上高と利益の推移
財務ハイライト(過去5期)
純利益・ROE
総資産・自己資本・自己資本比率
キャッシュ・フロー
1株あたり利益(EPS・希薄化後)
| 決算期 | 売上高 | 前期比 | 営業利益 | 営業利益率 | 純利益 | 純利益率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| FY20252025-09-28期末 | 70,871億円 | +13.7% | 19,773億円 | 27.9% | 8,868億円 | 12.5% |
| FY20242024-09-29期末 | 62,354億円 | +8.8% | 16,117億円 | 25.8% | 16,231億円 | 26.0% |
| FY20232023-09-24期末 | 57,326億円 | -19.0% | 12,464億円 | 21.7% | 11,574億円 | 20.2% |
| FY20222022-09-25期末 | 70,737億円 | +31.7% | 25,382億円 | 35.9% | 20,703億円 | 29.3% |
| FY20212021-09-26期末 | 53,718億円 | — | 15,666億円 | 29.2% | 14,472億円 | 26.9% |
直近5期の通年決算です。
事業の概要
QCT(半導体)
集積回路製品とシステムソフトウェアの開発・供給。携帯端末・自動車・IoT向けで、Snapdragon と Dragonwing のブランドで展開する
利益構成比73.4%18,676億円・利益率30.4%
- ★★用途別では携帯端末が277億93百万ドルで、QCTの72.4%・連結売上高の62.8%を占める
- 自動車が39億57百万ドル(前期29億10百万ドルから36%増)、IoTが66億17百万ドル(同54億23百万ドルから22%増)。2つ合わせて105億74百万ドルで連結売上高の23.9%
- ★RFフロントエンドのモジュールとフィルタを除き、製造は外部委託(ファブレス)。会社は主要なファウンドリとしてTSMC・サムスン電子・グローバルファウンドリーズを10-Kに挙げている
- Snapdragon(携帯端末・コンピュート・自動車)
- Dragonwing(産業・エッジネットワーキング)
- 自社設計CPU(Oryon・Kryo)
- NPU(Hexagon)・GPU(Adreno)
- RFフロントエンド(自社工場)
QTL(ライセンス)
3G・4G・5Gの標準必須特許を中心とする特許の使用許諾。無線機器の製造者から、1台ごとのロイヤルティを四半期ごとに受け取る
利益構成比25.4%6,470億円・利益率72.4%
- ★★★売上高の12.6%で、報告セグメントのEBT合計の25.4%を生んでいる。会社が公表するEBT率は72%
- ★★ロイヤルティはチップの価格ではなく、完成した端末の卸売価格に対する率で計算される(下限額・上限額が設定される製品もある)。自社のチップを使っていない端末メーカーからも発生する
- ★主要な端末メーカーとのライセンス契約は、2027年9月期から2031年9月期の間に順次期限が来ると10-Kに記載されている
- セルラー標準必須特許(3G・4G・5G)
- 標準必須特許以外の特許
注目ポイント
- ★★★純利益が45%減ったのは税金によるもので、営業段階では増益2025年9月期の営業利益は100億71百万ドルから123億55百万ドルへ22.7%増え、税引前利益も22.5%増えました。純利益だけが101億42百万ドルから55億41百万ドルへ減っています。★差は法人税費用の増加68億96百万ドルで、米国の税制改正により法人代替ミニマム税の対象になり続けると見込み、連邦の繰延税金資産に57億24百万ドルの評価性引当金を設定したためです。★★現金の支出を伴わない費用で、当期分の税金は21億14百万ドルから26億70百万ドルへ5億56百万ドル増えたにとどまります。2026年9月期の第2四半期に全額が戻し入れられました。
- ★★売上の12.6%のライセンス事業が、部門利益の4分の1を生むQTLは売上高55億82百万ドル(連結の12.6%)に対しEBTが40億43百万ドルで、会社が公表するEBT率は72%です。半導体のQCTは売上高383億67百万ドル(同86.6%)、EBT116億70百万ドル、EBT率30%。報告セグメントのEBT合計158億93百万ドルのうち25.4%をQTLが占めます。★★ロイヤルティはチップの価格ではなく完成した端末の卸売価格に対する率で計算され、自社のチップを使っていない端末メーカーからも発生します。
- ★携帯端末が売上の6割超。自動車とIoTが伸びているQCTの用途別は携帯端末277億93百万ドル・IoT 66億17百万ドル・自動車39億57百万ドルで、携帯端末が連結売上高の62.8%を占めます。★自動車は前期比36%増、IoTは22%増で、2つ合わせて105億74百万ドル(連結の23.9%)。★★会社は2026年9月期の決算発表資料で「携帯端末以外の売上高を2029年9月期までに400億ドルへ伸ばす」という目標を掲げています(2026年7月29日・CEOのコメント)。
- ★製造は外部委託(ファブレス)RFフロントエンドのモジュールとフィルタを除き、ウエハーの製造を外部のファウンドリに委託しています。会社は10-KにTSMC・サムスン電子・グローバルファウンドリーズを主要な委託先として挙げ、組立・テストの委託先としてASE・Amkor・SPIL・STATSChipPACを挙げています。★自社工場を使うのはRFフロントエンドだけで、前工程がドイツとシンガポール、後工程が中国とシンガポールです。
部門ごとの売上と利益
2025年9月期(52週・2024年9月30日〜2025年9月28日)10-Kのセグメント注記より
| 部門 | 売上高 | 部門の利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| QCT(半導体) | 61,402億円 | 18,676億円 | 30.4% |
| QTL(ライセンス) | 8,933億円 | 6,470億円 | 72.4% |
| QSI(戦略投資) | 0億円 | 288億円 | — |
| 報告セグメント以外・未配分の売上 | 536億円 | — | — |
| 部門に配分していない損益 | — | ▲5,169億円 | — |
| 連結(税引前利益) | 70,871億円 | 20,266億円 | 28.6% |
★★★部門の利益は営業利益ではなくEBT(税引前利益)です。
地域別の売上
地域別の売上高(顧客・ライセンシーの本社所在地基準)2025年9月期(52週・2024年9月30日〜2025年9月28日)
- 中国(香港を含む)
- 米国
- 韓国
- その他の国
2025年9月期(52週・2024年9月30日〜2025年9月28日)の地域別の売上高です。
最新の決算
2026年9月期 第3四半期(2026年3月30日〜6月28日)2026-07-29 公表
| 項目 | 2026年9月期 第3四半期(2026年3月30日〜6月28日) | 2025年3月31日〜6月29日 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 15,919億円 | 16,588億円 | -4.0% |
| 営業利益 | 2,602億円 | 4,420億円 | -41.1% |
| 純利益 | 3,204億円 | 4,267億円 | -24.9% |
| 売上高営業利益率 | 16.3% | 26.7% | — |
会社が公表した決算資料の数値です。
会社が公表している中長期の目標
携帯端末以外への広がりに関する目標2026年9月期 第3四半期の決算発表(2026年7月29日)に記載
会社が掲げる「会社が掲げる売上高の目標」は「携帯端末以外の売上高を、2029年9月期までに400億ドルへ伸ばす」です。
会社が示している方針2026年9月期 第3四半期の決算発表(2026年7月29日)に記載
| 方針 | テーマ | 主な重点活動 |
|---|---|---|
| 1携帯端末以外へ広げる①自動車・IoT・データセンターを含む携帯端末以外の売上高を、2029年9月期までに400億ドルにする | 会社が示した数値 |
|
| 2買収で品揃えを広げる②データセンターと産業向けIoTを中心に、技術と製品を買い足す | 直近の動き |
|
| 3株主還元を続ける③自社株買いと配当を続ける | 2025年9月期の実績 |
|
★★この目標は10-Kではなく、SECに提出された決算発表資料(Form 8-K 添付資料99.1)のCEOのコメントに書かれています。
経営目標(財務)
| 指標 | 2025年9月期(実績) | 会社が掲げた目標 |
|---|---|---|
| 携帯端末以外の売上高 | 自動車39億57百万ドル+IoT 66億17百万ドル=105億74百万ドル | 2029年9月期までに400億ドル(データセンターを含む) |
| 売上高・利益率 | 売上高442億84百万ドル・売上高営業利益率27.9% | 会社は数値目標を公表していない |
これは会社が公表した計画であり、当サイトの予測でも評価でもありません。
日本企業との違い
ルネサスエレクトロニクス6723
車載とIoTで用途が重なるが、比重が正反対。クアルコムのQCTは自動車39億57百万ドルとIoT 66億17百万ドルを持つが、合わせても連結の23.9%。最大の事業は携帯端末向けの62.8%で、ルネサスにこれに当たる事業はない。★クアルコムはRFフロントエンドを除きファブレス、ルネサスは自社工場を持つ
有価証券報告書に「半導体専業メーカー」と記載し、報告セグメントは産業・インフラ・IoT(50.8%)と自動車(48.4%)の2つ。クアルコムのQCTも自動車39億57百万ドルとIoT 66億17百万ドルを持ち、この2つの用途で重なります。 会社は自動車の中身を「コネクティビティ、デジタルコックピット、先進運転支援・自動運転」、IoTの中身を「民生機器、産業機器、エッジネットワーキング」と10-Kに記載しています。★★ただし重なり方は正反対です。 ルネサスは売上のほぼ全額がこの2領域ですが、クアルコムは合わせて連結売上高の23.9%にとどまり、最大の事業は携帯端末向けの277億93百万ドル(62.8%)です。ルネサスにこれに当たる事業はありません。★製造の持ち方も違います。 クアルコムはRFフロントエンドを除き外部委託(ファブレス)で、ルネサスは自社工場を持ちます。
売上高をクアルコムと並べる- ルネサスエレクトロニクス1.3兆円2025年12月期
- クアルコム7.1兆円直近の通期
- ルネサスエレクトロニクス6.4兆円
- クアルコム27.6兆円
キオクシアホールディングス285A
本業は重ならないが、需給でつながっている。クアルコムはメモリを作っていない。★★ただし2026年9月期 第3四半期に携帯端末向けの売上が20%減った理由を、会社は「メモリの供給の逼迫とそれに伴う値上げの悪影響により、顧客が在庫の水準を引き下げるために生産計画を調整している」と10-Qに記載している。メモリの需給が、メモリを作っていない会社の売上を押し下げている
報告セグメントは「メモリ事業」単一で、売上収益を用途別に「SSD & ストレージ」「スマートデバイス」「その他」に区分すると記載します。★★★製品としては重なりません。 クアルコムの10-Kにメモリの製造・販売は登場せず、報告セグメントはQCT(集積回路とシステムソフトウェア)・QTL(特許の許諾)・QSI(戦略投資)の3つです。当サイトの分け方でいえばクアルコムは「計算する側」で、キオクシアの「記憶する側」とは反対側にあたります。★★ただし、つながりは数字に出ています。 クアルコムは2026年9月期 第3四半期に携帯端末向けの売上が20%減った理由を「メモリの供給の逼迫とそれに伴う値上げの悪影響により、顧客が在庫の水準を引き下げるために生産計画を調整している」と10-Qに記載しました。メモリの需給が、メモリを作っていない会社の売上を押し下げています。
売上高をクアルコムと並べる- キオクシアホールディングス2.3兆円2026年3月期
- クアルコム7.1兆円直近の通期
- キオクシアホールディングス26.2兆円
- クアルコム27.6兆円
3社とも決算期と会計基準の組み合わせが異なるため、売上高の範囲は完全には一致しません。クアルコムは9月末に近い日曜日に終わる52〜53週の会計年度で米国会計基準、ルネサスエレクトロニクスは12月期のIFRS、キオクシアホールディングスは3月期のIFRSです。米ドルはページ下部に記載のレートで円換算しています。
よくある質問
クアルコムと正面から重なる日本の会社はどこですか?
ルネサスエレクトロニクスです。クアルコムの半導体事業(QCT)は自動車向け39億57百万ドルとIoT向け66億17百万ドルを持ち、ルネサスの2つの報告セグメント(自動車48.4%、産業・インフラ・IoT 50.8%)と用途が重なります。ただし重なり方は正反対です。 ルネサスは売上のほぼ全額がこの2領域ですが、クアルコムでは合わせて23.9%にとどまり、最大の事業は携帯端末向けの62.8%です。キオクシアホールディングスとは本業が重なりません。クアルコムはメモリを作っていないためです。
2025年9月期に純利益が45%減ったのはなぜですか?
税金によるものです。事業の段階では増益でした。 営業利益は100億71百万ドルから123億55百万ドルへ22.7%増え、税引前利益も103億36百万ドルから126億63百万ドルへ22.5%増えています。減ったのは純利益だけで、101億42百万ドルから55億41百万ドルになりました。差を生んだのは法人税費用で、2億26百万ドルから71億22百万ドルへ68億96百万ドル増えています。2025年7月4日に成立した米国の税制改正(One Big Beautiful Bill Act)により、会社は法人代替ミニマム税(CAMT)の対象になり続けると見込み、連邦の繰延税金資産に対して57億24百万ドルの評価性引当金を第4四半期に設定したためです。この費用は現金の支出を伴いません。 法人税費用のうち現金の納付に対応する当期分は21億14百万ドルから26億70百万ドルへ5億56百万ドル増えたにとどまり、増加のほぼ全部が繰延分です。
その評価性引当金は、その後どうなりましたか?
2026年9月期の第2四半期に、57億24百万ドルが全額戻し入れられました。 米国の財務省と内国歳入庁が2026年に公表した通達により、過去に資本化した国内の研究開発費の一定額で法人代替ミニマム税を減らせることになり、会社は「予見しうる将来にわたって同税の対象になるとは見込まなくなった」ためです。その結果、同四半期の純利益は73億70百万ドルとなり、営業利益23億9百万ドルを大きく上回りました。2025年9月期の第4四半期に非現金の費用として計上したものが、2026年9月期の第2四半期に非現金の益として戻ったという対の関係です。 どちらの四半期も、事業の実態とは切り離して読む必要があります。
部門ごとの利益が「税引前利益」なのはなぜですか?
会社が10-Kでそう開示しているためです。Note 8「Segment Information」に「当社の最高経営意思決定者(CEO)は、セグメントの業績評価と資源配分に売上高とEBT(税引前利益)を用いている」と明記されています。そのため基本情報に載せた連結の営業利益123億55百万ドルと、部門の表の合計126億63百万ドルは別の数字です。 株式報酬費用・一部の支払利息・買収に伴う無形資産の償却などは部門に配分されていません。
QSIの売上がゼロなのは、取得の誤りではないのですか?
誤りではありません。10-Kのセグメント注記で、QSI(Qualcomm Strategic Initiatives)の2025年9月期の売上高は「-」(ゼロ)、2024年9月期は18百万ドル、2023年9月期は28百万ドルと記載されています。QSIは戦略的な投資を行う部門で、売上ではなく投資の損益から利益が出る構造です。 2025年9月期は投資その他の収益1億93百万ドルから営業費用13百万ドルを引いて、EBTが1億80百万ドルになっています。売上がゼロのため、円グラフには現れません。
ライセンス事業(QTL)はどういう仕組みですか?
3G・4G・5Gの標準必須特許を中心とする特許の使用を、無線機器の製造者に許諾する事業です。会社は10-Kに「QTLのライセンス売上は主に1台当たりのロイヤルティからなる。ライセンシーは、当社の許諾知的財産を組み込んだ製品の販売に基づき、四半期ごとにロイヤルティを支払う」と記載しています。★★ロイヤルティは、クアルコムのチップの価格ではなく、完成したライセンス対象製品(端末)の卸売価格に対する一定率として計算され、輸送費・保険・梱包費などの一定の控除を差し引きます。製品によっては1台当たりの下限額や上限額が設定されます。★このため、クアルコムのチップを使っていない端末メーカーからもロイヤルティが発生します。 売上高の12.6%にすぎないQTLが、報告セグメントの税引前利益合計の25.4%を生んでいるのはこの構造によります。会社が公表するQTLのEBT率は72%です。
直近の四半期で売上が減ったのはなぜですか?
会社は10-Qで、半導体事業(QCT)の売上が減った理由を「携帯端末向けの売上の減少。主に一部の主要な取引先へのチップセットの出荷が減ったことによる。これは主として、近時のメモリの供給の逼迫とそれに伴う値上げの悪影響により、顧客が在庫の水準を引き下げるために生産計画を調整していることによる」と説明しています(前年同期との比較として記載)。用途別では携帯端末が50億86百万ドルで20%減った一方、自動車は15億88百万ドルで61%増、IoTは18億30百万ドルで9%増でした。同社はメモリを作っていませんが、メモリの需給が売上に効いています。
日本向けの売上はどれくらいですか?
日本は独立した区分として開示されていません。 会社が10-Kで示す地域別は、中国(香港を含む)203億40百万ドル(46%)、米国105億15百万ドル(24%)、韓国95億42百万ドル(21%)、その他の国38億87百万ドル(9%)の4区分で、日本は「その他の国」に含まれます。★この区分は「顧客またはライセンシーの本社がどこにあるか」で分けたもので、会社は「当社の製品や知的財産を含む機器が最終的に消費者に販売される国を必ずしも示すものではない」と明記しています。
今期の見通しの節がないのはなぜですか?
会社が通期の見通しを公表していないためです。同社は決算発表資料で次の1四半期分だけの見通しを示しており、2026年7月29日には2026年9月期 第4四半期について「売上高97億〜105億ドル、GAAP希薄化後1株当たり利益1.22〜1.42ドル」と公表しています。10-K本体に業績見通しの記載はありません。東京エレクトロン・ディスコ・ルネサス・キオクシアと同じく、この業界では通期の見通しを出さない会社が多くあります。
中期経営計画はありますか?
会社は「携帯端末以外の売上高を2029年9月期までに400億ドルへ伸ばす」という目標を、SECに提出した決算発表資料(2026年7月29日)のCEOのコメントで公表しています。会社は同じ資料で「2024年11月に示した目標のおよそ2倍にあたる」と述べています。10-K本体には数値目標の記載がありません。 当サイトは会社が公表した目標をそのまま紹介するにとどめ、達成の可否については述べません。2025年9月期の実績では、自動車39億57百万ドルとIoT 66億17百万ドルの合計が105億74百万ドルです。
数値はいつ時点のものですか?
決算数値は各社の直近の年次報告書(米国は10-K、日本は有価証券報告書)によります。決算期は会社ごとに異なり、クアルコムは9月末に近い日曜日、ルネサスエレクトロニクスは12月末、キオクシアホールディングスは3月末です。直近の四半期の実績は、会社が2026年7月29日にSECへ提出した四半期報告書(Form 10-Q)によります。株価と時価総額はページ下部の更新日時点の値です。
注記(5件)
- 売上高と利益の推移
- ★★★2025年9月期は、営業利益が増えたのに純利益が45%減っています。営業利益は100億71百万ドルから123億55百万ドルへ22.7%増え、税引前利益も103億36百万ドルから126億63百万ドルへ22.5%増えました。減ったのは純利益だけで、101億42百万ドルから55億41百万ドルになっています。★★差を生んだのは法人税費用で、2億26百万ドルから71億22百万ドルへ68億96百万ドル増えました。2025年7月4日に成立した米国の税制改正(One Big Beautiful Bill Act)により、会社は法人代替ミニマム税(CAMT)の対象になり続けると見込み、連邦の繰延税金資産に対して57億24百万ドルの評価性引当金を第4四半期に設定したためです。★★★この費用は現金の支出を伴いません。法人税費用の内訳を見ると、現金の納付に対応する当期分は21億14百万ドルから26億70百万ドルへ5億56百万ドル増えたにとどまり、増加のほぼ全部が繰延分です。★2026年9月期の第2四半期に、この57億24百万ドルは全額が戻し入れられました(米国の内国歳入庁が2026年に公表した通達により、会社がCAMTの対象になると見込まなくなったため)。★2023年9月期の減益は、売上高が442億→358億20百万ドルへ19%減ったことによります。★ROEと自己資本比率は会社が公表していないため当サイトが計算しています(ROEの分母は期首と期末の自己資本の平均、自己資本比率は期末の自己資本÷期末の総資産)。
- 部門ごとの売上と利益
- 会社は10-Kに「最高経営意思決定者(CEO)は、セグメントの業績評価と資源配分に売上高とEBTを用いている」と明記しています。そのため基本情報に載せた連結の営業利益123億55百万ドルと、この表の合計126億63百万ドルは別の数字です。★QSI(戦略投資)は売上高がゼロで、投資による損益からEBT1億80百万ドルが出ています。売上がないため円グラフには現れません。★報告セグメントの売上合計439億49百万ドルと連結売上高442億84百万ドルの差3億35百万ドルは、報告セグメント以外(1億92百万ドル)と未配分の売上(1億43百万ドル)です。後者について会社は「ライセンスに関する紛争の最近の和解によって生じたライセンス売上」と説明しています。★部門に配分していない損益△32億30百万ドルには、未配分の研究開発費23億57百万ドル・販売費および一般管理費7億83百万ドル・支払利息6億64百万ドルなどが含まれます。
- 「部門の利益」が何を指すかは会社によって違います。掲載している会社の基準の一覧を用語集に置いています。
- 地域別の売上
- 会社が10-Kで開示した区分をそのまま用いており、当サイトで分類し直したものではありません。★★この区分は「顧客またはライセンシーの本社がどこにあるか」で分けたものです。会社は10-Kに「したがってここに示す国別の売上高は、当社の製品や知的財産を含む機器が最終的に消費者に販売される国を必ずしも示すものではない」と明記しています。マイクロン・エヌビディアと同じ基準です。★★中国(香港を含む)が46%を占めます。米国24%、韓国21%と続き、この3か国で91%です。★日本は独立した区分として開示されておらず、「その他の国」に含まれます。★★売上高の10%以上を占める顧客・ライセンシーが3社あり、それぞれ21%・20%・13%で合わせて54%です。会社は10-Kにアップル・サムスン電子・シャオミの3社を名指ししています。
- 最新の決算
- 当サイトが原文を翻訳・加工したものではありません。増減は前年の同じ期間との比較です。★3か月(2026年3月30日〜6月28日)の数値です。SECに提出された四半期報告書(Form 10-Q)によります。★★売上高が4%減り、営業利益は41%減っています。会社は減った理由を「主要な取引先へのチップセットの出荷が減ったこと。主として、近時のメモリの供給の逼迫とそれに伴う値上げの悪影響により、顧客が在庫の水準を引き下げるために生産計画を調整していることによる」と説明しています(前年同期との比較として記載)。★用途別では携帯端末が50億86百万ドルで20%減、一方で自動車は15億88百万ドルで61%増、IoTは18億30百万ドルで9%増でした。★★純利益が営業利益を上回っているのは、投資による収益が10億14百万ドルあったためです。会社はこのうち有価証券の評価益7億26百万ドルを「一部のQSIの持分投資が新規株式公開したこと」によると説明しています。★9か月の累計(2025年9月29日〜2026年6月28日)は売上高327億98百万ドル・営業利益73億2百万ドル・純利益123億77百万ドルでした。累計の純利益が営業利益を大きく上回るのは、第2四半期に57億24百万ドルの法人税のベネフィットを計上したためです。
- 会社が公表している中長期の目標
- 会社は同じ資料で「2024年11月に示した目標のおよそ2倍にあたる」と述べています。★10-K本体には数値目標の記載がありません。当サイトは会社が公表した目標をそのまま紹介するにとどめ、達成の可否については述べません(憲法B-7)。
- 目標の言い回しは資料の表現をそのまま用いています。計画は見直されることがあります。会社がSECに提出した決算発表資料(2026年7月29日)に記載した内容です。★★10-K本体には数値目標の記載がありません。会社は将来に関する記述の留保を資料に記載しています。
出典
部門別・地域別の売上高、四半期決算、中長期の目標は、同社が公表した次の資料から当サイトが書き写しました(2025年9月期 Form 10-K(2025-11-05 公表)/2026年9月期 第3四半期 Form 10-Q(2026-07-29 公表)/2026年9月期 第3四半期の決算発表(Form 8-K 添付資料99.1)(2026-07-29 公表))。5期の推移(売上高・利益・総資産・キャッシュ・フロー等)と発行済株式数は、米国SECに提出されたXBRLデータによります。金額は1米ドル=160.04円、株価と時価総額は1米ドル=160.04円で円に直しています(レートの出典はYahoo Finance)。
投資判断は自己責任で行ってください。
当サイトは特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。
数値は更新時点のものです。最新の情報は各社の開示資料をご確認ください。
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