パーカー・ハネフィン
基本情報
パーカー・ハネフィンPHNYSE
Parker-Hannifin Corp
ダイバーシファイド・インダストリアル(売上高の67.2%)と航空宇宙システム(32.8%)の2つの報告セグメントを持つ。2026年6月期の売上高214億99百万ドル(8.3%増)・営業利益にあたる額50億68百万ドル(23.6%)。
売上高は3.3兆円で、SMC(8,425億円)の約3.9倍。従業員は約59,850人。
- 時価総額18.2兆円
- 売上高3.3兆円
- 営業利益7,811億円
- 純利益5,622億円
- 株価934.34USD
- PER32.8倍
- PBR7.65倍
- ROE25.1%
- 配当利回り0.79%
売上高と利益の推移
財務ハイライト(過去5期)
純利益・ROE
総資産・自己資本・自己資本比率
キャッシュ・フロー
1株あたり利益(EPS・希薄化後)
| 決算期 | 売上高 | 前期比 | 営業利益 | 営業利益率 | 純利益 | 純利益率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| FY20262026-06-30期末 | 33,133億円 | +8.3% | 7,811億円 | 23.6% | 5,622億円 | 17.0% |
| FY20252025-06-30期末 | 30,592億円 | -0.4% | 6,699億円 | 21.9% | 5,442億円 | 17.8% |
| FY20242024-06-30期末 | 30,715億円 | +4.5% | 6,271億円 | 20.4% | 4,383億円 | 14.3% |
| FY20232023-06-30期末 | 29,382億円 | +20.2% | 5,246億円 | 17.9% | 3,210億円 | 10.9% |
| FY20222022-06-30期末 | 24,445億円 | — | 4,585億円 | 18.8% | 2,028億円 | 8.3% |
直近5期の通年決算です。
事業の概要
ダイバーシファイド・インダストリアル(Diversified Industrial)
油圧・空気圧・電動の動力と制御、ろ過、流体の搬送、シールなどの部品とシステムを、機械メーカー(OEM)と補修用の部品を扱う販売代理店に売る部門。北米と海外の2つの事業に分けて開示している
利益構成比65.2%5,302億円・利益率23.8%
- ★★北米が83億92百万ドル・海外が60億46百万ドル。部門の利益率は北米24.3%・海外23.1%(会社の公表値)。海外事業はEMEA・アジア太平洋・中南米の41か国で展開していると会社は記載している
- ★技術別の売上はろ過・エンジニアードマテリアルズ60億48百万ドル、フロー・プロセスコントロール48億10百万ドル、モーションシステムズ35億80百万ドル(10-Kの収益の注記)
- ★2025年9月18日にカーティス・インスツルメンツ(モーターの速度制御器・計器・電力変換装置など)を約10億ドル(取得した現金を除く)で取得し、この部門に加えた。同期の売上への寄与は2億37百万ドル
- ★★2026年8月13日に取得したフィルトレーション・グループも、この部門に入ると会社は記載している(2026年6月期の数値には入っていない)
- 受注残は43億32百万ドル(前年同期36億55百万ドル)
- 空気圧のアクチュエーター・レギュレーター・バルブ
- 油圧・電動のポンプとモーター
- 油圧・電動のバルブ
- 流体を送るホース・チューブ
- 産業用の空気・ガスのろ過
- シール(エラストマー・金属など)
航空宇宙システム(Aerospace Systems)
民間航空機と防衛向けの機体・エンジンの部品とシステム。航空機メーカー(OEM)と、整備・補修の部品を使う利用者に、地域の営業組織から直接売る部門
利益構成比34.8%2,825億円・利益率26.0%
- ★★2022年9月12日にメギット(英国)を取得し、メギットの売上の約82%がこの部門に入った。部門の売上は2022年6月期の25億20百万ドルから70億61百万ドルへ2.8倍になった
- ★★部門の利益率は23.3%から26.0%へ上がった(会社の公表値)。会社は数量の増加を主な理由に挙げ(製品構成は押し下げる方向に働いた)、アフターマーケットの採算とコストの抑制も小幅ながら寄与したと記載している
- ★売上は14.2%増(為替を除くオーガニックで13.4%増)。会社は民間のOEMとアフターマーケットを中心に、すべての市場で数量が増えたと記載している
- ★受注残は84億98百万ドルで、2部門の受注残の合計128億30百万ドルの66.2%(当サイトの計算)
- ★2026年5月21日に、CIRCORの民間・防衛航空宇宙事業を約25億50百万ドル(現金)で買収することで合意した。会社は2026年暦年の下期に完了する予定と記載している
- 飛行制御システム
- 燃料システム・燃料タンクの不活性化
- ブレーキ(電動・油圧)
- アビオニクス
- エンジンの排気系統
- 火災の検知・消火
注目ポイント
- ★★★航空宇宙が売上の3分の1に。メギットの買収のあと部門の売上が2.8倍2026年6月期の航空宇宙システムの売上高は70億61百万ドル(連結の32.8%)です。2022年6月期は25億20百万ドル(連結の15.9%)でした(構成比は当サイトの計算)。★★2022年9月12日に英国のメギットを、負債の引き受けを含む現金72億ドルで取得し、会社はメギットの売上の約82%を航空宇宙システム、残り18%をダイバーシファイド・インダストリアルに入れています。無形資産は56億79百万ドル、のれんは27億89百万ドル計上されました(2023年6月期の10-K)。★買収の条件として欧州委員会に約束した航空機の車輪・ブレーキ事業は、2022年9月に4億43百万ドルで売却しています。★★部門の利益は2022年6月期の5億1百万ドルから18億33百万ドルへ3.7倍になり、2026年6月期の利益率は26.0%でした。
- ★★★営業利益は16.6%増えたが、純利益は3.3%増にとどまった2026年6月期は売上高214億99百万ドル(8.3%増)、営業利益50億68百万ドル(16.6%増)、純利益36億48百万ドル(3.3%増)でした。1株当たり利益は28.48ドルで5.0%増です。★★前期(2025年6月期)の純利益には、会社が調整後の数値から除いている2つの項目が含まれていました。2024年11月に売却した複合材・燃料格納の事業などの事業売却益2億53百万ドルと、税務上の評価性引当金の取り崩しによる税金の減少2億15百万ドルです。★実効税率は14.0%から20.0%へ上がりました(10-K)。★★会社が示す調整後の純利益は41億39百万ドルで16%増、調整後の1株当たり利益は32.31ドルで18%増です。物差しが違うため、当サイトの表と図には並べていません。★第4四半期には、米国の関税の還付84百万ドルが売上原価を減らしています(会社は調整後の数値からこれを除いています)。
- ★★期末の後に92億50百万ドルの買収を完了した2026年8月13日に、フィルトレーション・グループ(ライフサイエンス・空調と冷凍・工場設備向けのろ過技術)を現金92億50百万ドル(ページ下部のレートで約1兆4,256億円)で買収しました。円換算は当サイトの計算です。会社は2025年11月に合意を公表しており、ダイバーシファイド・インダストリアルに入れると10-Kに記載しています。★★2026年6月30日より後の出来事なので、当ページの2026年6月期の数値には入っていません。取得した資産の配分は、2026年9月30日までの四半期の10-Qで示すと会社は記載しています。★買収額は2026年6月期の営業キャッシュ・フロー43億64百万ドルの2.1倍にあたります(当サイトの計算)。★会社は364日と3年の借入(合わせて77億50百万ドル)とコマーシャル・ペーパーで代金を払い、2026年9月14日に米ドル建て24億ドルとユーロ建て20億25百万ユーロの社債を発行して、364日の借入の返済にあてると記載しています。★このほか、2025年9月18日にカーティス・インスツルメンツ(約10億ドル)を取得し、2026年5月21日にはCIRCORの航空宇宙事業を約25億50百万ドルで買収することで合意しています。
- ★★10-Kに「Japan」は0件。競合の一覧にはSMCの名前がある10-Kの全文に「Japan」という語は1度も出てきません(当サイトが全文を数えました)。主要な子会社の一覧(添付資料21)にも日本の会社は載っていません(この一覧は重要な子会社だけを載せる形です)。★円(¥)が出てくるのは為替の注記の1か所だけです。海外子会社への投資の一部をヘッジする通貨スワップの想定元本として「¥2.1 billion」(21億円)が、ユーロ建ての2件(6,900万ユーロと2億9,000万ユーロ)と並んで書かれています。★★一方、ダイバーシファイド・インダストリアル部門の主な競合として会社が挙げる13社に「SMC Corporation」が入っています。同じ一覧にはボッシュ・レックスロス、フェスト、エマソン(ASCO)などが並び、会社は「どの会社もこの部門のすべての事業・製品と競合しているわけではない」と記載しています。★航空宇宙システム部門の主な競合9社には、同じ業界ページのイートンが入っています。★アジア太平洋の売上高は27億11百万ドル(連結の12.6%)です。
部門ごとの売上と利益
2026年6月期(2025年7月1日〜2026年6月30日)10-Kのセグメント注記(Note 18)より
| 部門 | 売上高 | 部門の利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| ダイバーシファイド・インダストリアル(Diversified Industrial) | 22,251億円 | 5,302億円 | 23.8% |
| 航空宇宙システム(Aerospace Systems) | 10,882億円 | 2,825億円 | 26.0% |
| 全社の一般管理費 | — | ▲316億円 | — |
| 連結(支払利息・その他の損益を引く前の利益) | 33,133億円 | 7,811億円 | 23.6% |
★部門の利益は、会社が Segment operating income と呼ぶ指標です。
売上高の内訳
地域別の売上高(販売拠点の所在地基準)2026年6月期(2025年7月1日〜2026年6月30日)
- 北米
- 欧州・中東・アフリカ(EMEA)
- アジア太平洋
- 中南米
2026年6月期(2025年7月1日〜2026年6月30日)の地域別の売上高です。
航空宇宙システムの市場別の売上高2026年6月期(2025年7月1日〜2026年6月30日)
- 民間アフターマーケット
- 民間OEM
- 防衛OEM
- 防衛アフターマーケット
★★この枠だけ、連結ではなく航空宇宙システム部門の中の内訳です(合計70億61百万ドル)。
最新の決算
2026年4〜6月期(2026年6月期 第4四半期)2026-08-06 公表
| 項目 | 2026年4〜6月期(2026年6月期 第4四半期) | 2025年4〜6月期 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 8,869億円 | 8,080億円 | +9.8% |
| 営業利益 | 2,272億円 | 1,832億円 | +24.0% |
| 純利益 | 1,681億円 | 1,422億円 | +18.2% |
| 売上高営業利益率 | 25.6% | 22.7% | — |
会社が公表した決算資料の数値です。
会社が公表している中長期の目標
2031年6月期までの目標(2026年8月6日に部門営業利益率の目標を30%へ引き上げ)2026年8月6日の決算発表資料(Form 8-K 添付資料99.1)に記載
会社が掲げる「存在意義(Purpose)」は「より良い明日につながるエンジニアリングの飛躍を可能にする(Enabling Engineering Breakthroughs that Lead to a Better Tomorrow)」です。
会社が示している目標と、今期の見通し2026年8月6日の決算発表資料(Form 8-K 添付資料99.1)に記載
| 項目 | テーマ | 主な重点活動 |
|---|---|---|
| 12031年6月期の目標①調整後の部門営業利益率30%など4項目 | 会社が示した数値 |
|
| 22027年6月期の見通し②1株当たり利益30.00〜31.00ドル(米国会計基準) | 会社が示した数値 |
|
| 3株主還元と設備投資③年間配当を70年連続で増やしている | 10-Kの記載 |
|
★★会社は今期(2027年6月期)の売上高と利益を金額で示していません。
経営目標(財務)
| 指標 | 2026年6月期(実績) | 会社が掲げた目標 |
|---|---|---|
| 調整後の部門営業利益率 | 27.3%(米国会計基準の部門営業利益率は24.5%) | 2031年6月期に30%(2026年8月6日に27%から引き上げ) |
| オーガニックの売上成長率 | 6.6% | 2031年6月期までに4〜6% |
| フリーキャッシュ・フロー率 | 決算発表資料に通期の実績値の記載なし(営業キャッシュ・フローは売上高の20.3%) | 2031年6月期までに17% |
| 調整後の1株当たり利益の伸び | 18%増(調整後32.31ドル。米国会計基準では28.48ドルで5%増) | 2031年6月期までに10%超 |
| 2027年6月期の売上高 | 214億99百万ドル | 5.5〜8.5%増(金額は示されていない) |
| 2027年6月期の1株当たり利益(米国会計基準) | 28.48ドル | 30.00〜31.00ドル |
これは会社が公表した計画であり、当サイトの予測でも評価でもありません。
日本企業との違い
SMC6273
★★★パーカー・ハネフィンの10-Kが、SMCを競合として名指ししている組み合わせです。同社は主力のダイバーシファイド・インダストリアル部門(売上高の67.2%)の主な競合13社の1社に「SMC Corporation」を挙げています(Festo・IMI/Norgren・Emerson/ASCO などと並べ、どの会社も部門のすべての製品と競合するわけではないと断っています)。★★重なるのは空気圧機器です。SMCは方向制御機器・駆動機器・空気圧補助機器などを、パーカー・ハネフィンは空気圧のアクチュエータ・レギュレータ・バルブを製品に挙げています。★★SMCの有価証券報告書・決算短信・決算説明会資料には、パーカー・ハネフィンの社名は出てきません。★規模はパーカー・ハネフィン(214億99百万ドル・約3兆3,133億円)がSMC(8,425億41百万円)の約3.9倍です(当サイトの計算)。★SMCの報告セグメントは自動制御機器事業の1つで、パーカー・ハネフィンは航空宇宙システム部門(32.8%)も持ちます。
報告セグメントは「自動制御機器事業」の1つで、2026年3月期の売上高は8,425億41百万円(日本基準)。★★★パーカー・ハネフィンは10-Kで、ダイバーシファイド・インダストリアル部門の主な競合13社の1社として「SMC Corporation」を挙げています。一方、SMCの有価証券報告書にパーカー・ハネフィンの名前は出てきません(当サイトが全文を検索しました)。★パーカー・ハネフィンの10-Kが挙げる同部門の主な製品には、空気圧のアクチュエーター・レギュレーター・バルブが含まれます。★★売上の地域の分け方が違います。SMCは顧客の所在地で分けており、2026年3月期は中国2,349億39百万円(27.9%)・欧州1,622億50百万円(19.3%)・アジア(中国を除く)1,589億55百万円(18.9%)・日本1,588億23百万円(18.9%)・米国837億8百万円(9.9%)・その他438億64百万円(5.2%)です(構成比は当サイトの計算)。パーカー・ハネフィンは販売した拠点の所在地で分けており、北米が66.9%です。★パーカー・ハネフィンには、売上の32.8%を占める航空宇宙システム部門があります。
売上高をパーカー・ハネフィンと並べる- SMC8,425億円2026年3月期
- パーカー・ハネフィン3.3兆円直近の通期
- SMC4.4兆円
- パーカー・ハネフィン18.2兆円
三菱電機6503
★工場の自動化の機器で一部が重なる組み合わせです。三菱電機のFAシステム事業は制御機器・駆動機器を持ち、パーカー・ハネフィンは主力のダイバーシファイド・インダストリアル部門の製品に電子機器・ドライブ・コントローラや電気機械式のアクチュエータを挙げています。★★ただしパーカー・ハネフィンの製品は油圧・空気圧・ろ過・シールなど幅が広く、三菱電機の報告セグメントとは大きくは重なりません。★パーカー・ハネフィンの航空宇宙システム部門(売上高の32.8%)は航空機の機体とエンジンの部品で、三菱電機の防衛・宇宙システム事業とは製品が違います。★どちらの資料にも相手の社名は出てきません。★規模は三菱電機(5兆8,947億円)がパーカー・ハネフィン(214億99百万ドル・約3兆3,133億円)の約1.8倍です(当サイトの計算)。
報告セグメントはインフラ・インダストリー・モビリティ・ライフ・デジタルイノベーション・セミコンダクター・デバイスとその他の6区分で、2026年3月期の売上高は5兆8,947億47百万円(IFRS)。★FAシステム事業(制御機器・駆動機器・加工機など)はインダストリー・モビリティに、防衛・宇宙システム事業はインフラに含まれます。★★パーカー・ハネフィンの10-Kに三菱電機の名前は出てきません。三菱電機の有価証券報告書にもパーカー・ハネフィンの名前は出てきません(当サイトが全文を検索しました)。★顧客の所在地別の売上高では、北米が8,527億78百万円(14.5%)、うち米国が7,297億79百万円(12.4%)、日本が2兆9,323億81百万円(49.7%)です(構成比は会社の公表値)。
売上高をパーカー・ハネフィンと並べる- 三菱電機5.9兆円2026年3月期
- パーカー・ハネフィン3.3兆円直近の通期
- 三菱電機10.6兆円
- パーカー・ハネフィン18.2兆円
パーカー・ハネフィンと日本の2社は決算期が異なり、会計基準も3社で違うため、売上高の範囲は完全には一致しません。パーカー・ハネフィンは6月末の米国会計基準、SMCは3月末の日本基準、三菱電機は3月末のIFRSです。★パーカー・ハネフィンの数値は2026年6月期(2025年7月1日〜2026年6月30日)で、SMCと三菱電機の2026年3月期(2025年4月1日〜2026年3月31日)とは3か月ずれます。★★地域別の売上の分け方も違います。パーカー・ハネフィンは販売した拠点の所在地、SMCと三菱電機は顧客の所在地で分けています。米ドルはページ下部に記載のレートで円換算しています。
よくある質問
パーカー・ハネフィンの日本版はどこですか?
1社には決められません。同じ業界ページに載せている日本企業はSMCと三菱電機です。★★パーカー・ハネフィンが10-Kで名前を挙げているのはSMCだけで、ダイバーシファイド・インダストリアル部門の主な競合13社の1社としてです(当サイトが全文を数えました)。三菱電機の名前は出てきません。★★事業の形は違います。SMCの報告セグメントは「自動制御機器事業」の1つで、パーカー・ハネフィンは売上の32.8%を占める航空宇宙システム部門を持っています。★三菱電機の報告セグメントは、インフラ・インダストリー・モビリティ・ライフ・デジタルイノベーション・セミコンダクター・デバイスとその他の6区分です。★規模は、パーカー・ハネフィンの2026年6月期の売上高が214億99百万ドル、SMCの2026年3月期が8,425億41百万円、三菱電機の2026年3月期が5兆8,947億47百万円です。
「営業利益」として並べている数値は何ですか?
会社がセグメント情報の表で示す「支払利息とその他の損益を引く前の利益」です。同社の損益計算書には営業利益の行がありません(売上高から売上原価、販売費及び一般管理費、支払利息、その他の損益を引いて税引前利益に至る形です)。★この利益は2部門の利益の合計から全社の一般管理費を引いた額で、会社はXBRLでこの額に営業利益の要素(OperatingIncomeLoss)を付けています。★★2026年6月期は、部門の利益の合計52億73百万ドルから全社の一般管理費2億5百万ドルを引いて50億68百万ドル。そこから支払利息4億1百万ドルとその他の損益1億4百万ドル(費用)を引くと、税引前利益45億63百万ドルになります。★★株式報酬費用(1億79百万ドル)と買収の取引費用はこの利益に含まれず、その他の損益の側に入っています。持分法投資損益は含まれます。★5期の値は、その後に提出された10-Kでも同じ数値のまま示されています(当サイトが確認しました)。★そのため、損益計算書の数字から自分で計算した営業利益や、他の会社の営業利益とは、そのまま比べられないことがあります。
航空宇宙システムの売上が4年で2.8倍になったのはなぜですか?
最初の年の大きな増加は、2022年9月12日に取得したメギット(英国)によるものです。会社は2023年6月期の10-Kで、同部門の増収の主な理由をメギットの売上16億ドルの追加と記載しています。メギットの取得の対価は、負債の引き受けを含む現金72億ドルでした。★その後も部門の売上は2024年6月期54億72百万ドル、2025年6月期61億85百万ドル、2026年6月期70億61百万ドルと増えています。2026年6月期について会社は、民間のOEMとアフターマーケットを中心に、すべての市場で数量が増えたと説明しています。★★部門の売上の49.0%がアフターマーケット(民間25億23百万ドル・防衛9億37百万ドル)です(当サイトの計算)。★部門の売上は2022年6月期の25億20百万ドルから70億61百万ドルへ2.8倍、部門の利益は5億1百万ドルから18億33百万ドルへ3.7倍になりました。★受注残は84億98百万ドルで、全社の受注残128億ドルの約3分の2を占めます。
営業利益が16.6%増えたのに、純利益が3.3%増にとどまったのはなぜですか?
前期(2025年6月期)の純利益に、今期には無い2つの項目が含まれていました。①事業売却益2億53百万ドル(2024年11月に売却した複合材・燃料格納の事業など)と、②税務上の評価性引当金の取り崩しによる税金の減少2億15百万ドル(会社の調整表の額)です。★セグメント情報の表の基準では、その他の損益は前期の1億69百万ドルの収益から、今期は1億4百万ドルの費用に変わっています。実効税率は14.0%から20.0%へ上がりました(10-K)。★★税引前利益は41億7百万ドルから45億63百万ドルへ11.1%増、純利益は35億31百万ドルから36億48百万ドルへ3.3%増です。★会社は、これらの項目を除いた調整後の純利益を41億39百万ドル(16%増)と示しています。★当サイトは、どちらが「本来の増益率」かを書きません。会社が公表した数値と、会社が挙げた項目だけを記します。
2026年8月に完了したフィルトレーション・グループの買収は、この数値に入っていますか?
入っていません。買収の完了は2026年8月13日で、同社の決算期末(6月30日)より後だからです。★10-Kは後発事象の注記で、取得の対価が現金92億50百万ドルであること、ダイバーシファイド・インダストリアル部門に入れること、取得した資産の配分は2026年9月30日までの四半期の10-Qで示すことを記載しています。★★2026年8月6日に公表された2027年6月期の見通しにも、この買収とCIRCORの航空宇宙事業の買収は含まれていません(会社の記載)。★会社は364日と3年の借入(合わせて77億50百万ドル)とコマーシャル・ペーパーで代金を払い、2026年9月14日に米ドル建て24億ドルとユーロ建て20億25百万ユーロの社債を発行して、364日の借入の返済にあてると記載しています。
10-KにSMCの名前は出てきますか?
出てきます。★★パーカー・ハネフィンは10-Kで、ダイバーシファイド・インダストリアル部門の主な競合13社の1社として「SMC Corporation」を挙げています。同じ一覧にはボッシュ・レックスロス、フェスト、エマソン(ASCO)、ダナハー、ドナルドソンなどが並びます。★会社は「どの会社もこの部門のすべての事業・製品と競合しているわけではない」と記載しています。★★逆向きの記載はありません。SMCの有価証券報告書(2026年3月期)にパーカー・ハネフィンの名前は出てきません(当サイトが全文を検索しました)。★三菱電機は、パーカー・ハネフィンの10-Kにも三菱電機の有価証券報告書にも、相手の名前が出てきません。★航空宇宙システム部門の主な競合9社には、同じ業界ページのイートンが入っています。
日本での売上はどれくらいですか?
開示されていません。★★★10-Kの全文に「Japan」という語は1度も出てきません(当サイトが全文を数えました)。主要な子会社の一覧(添付資料21)にも日本の会社は載っていません。★円(¥)が出てくるのは為替の注記の1か所で、海外子会社への投資の一部をヘッジする通貨スワップの想定元本「¥2.1 billion」(21億円)です。★★地域別の売上高はアジア太平洋が27億11百万ドル(連結の12.6%)で、前期の23億64百万ドルから14.7%増えています。この区分は販売した拠点の所在地で分けたもので、日本単独の内訳はありません。★国では米国だけが連結の売上高の10%を超えると会社は記載しており、米国は138億19百万ドル(連結の64.3%)です。
2022年6月期の純利益が小さく、現金が多いのはなぜですか?
どちらもメギットの買収の準備に関係しています。★2022年6月期の純利益は13億16百万ドルで、営業利益29億75百万ドルの半分に届きません。同期のその他の損益には、英ポンド建ての買収代金の値上がりに備えて結んだ為替予約の損失10億15百万ドルが入っています(2023年6月期の10-K。翌期にも3億90百万ドル)。★★同期末の現金66億48百万ドル(制限付きの現金を含む)のうち61億12百万ドルは、買収代金の支払いに使い道を限った預託口座の残高でした(2022年6月期の10-K)。会社は手元資金と、コマーシャル・ペーパーと社債の発行で得た資金をこの口座に入れていました。★買収は2022年9月12日に完了し、2023年6月期の投資活動によるキャッシュ・フローは81億77百万ドルの支出になっています。
今期の見通しはどこまで公表されていますか?
売上高と利益の金額は示されていません。示されているのは1株当たり利益の範囲と、売上高の伸び率・部門営業利益率です。★2027年6月期の1株当たり利益は30.00〜31.00ドル(2026年6月期の実績28.48ドル)、調整後は34.25〜35.25ドルと会社は示しています。★売上高は5.5〜8.5%増(オーガニック5.5〜8.5%増、完了済みの買収で0.5%増、為替で0.5%減)、部門営業利益率は24.5〜24.9%(調整後27.5〜27.9%)です。★★そのため当ページには「今期の見通し」の節がなく、中長期の目標の節に会社の言い方のまま載せています。★★この見通しは2026年8月6日時点のもので、フィルトレーション・グループとCIRCORの航空宇宙事業の買収を含みません(会社の記載)。★長期では、2031年6月期に調整後の部門営業利益率30%などの目標を掲げています。
数値はいつ時点のものですか?
推移・基本情報・部門別・売上高の内訳は2026年6月期で、根拠は2026年8月21日に提出された年次報告書(Form 10-K)です。★直近の四半期(2026年4月1日〜6月30日)、2027年6月期の見通し、2031年6月期の目標は、会社が2026年8月6日に公表した決算発表資料(Form 8-K 添付資料99.1)によります。★フィルトレーション・グループの買収完了は2026年8月13日、社債の発行は2026年9月14日に提出された書類(Form 8-K)によります。★メギットの取得と為替予約の損失は2023年6月期の10-K、2022年6月期末の預託口座の残高は2022年6月期の10-Kによります。★同社の決算期は6月末で、同じ業界ページのSMCと三菱電機は3月末です。★株価と時価総額はページ下部の更新日時点の値です。米ドルもページ下部に記載のレートで円換算しています。
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注記(5件)
- 売上高と利益の推移
- ★★★同社の損益計算書には営業利益の行がありません。当サイトが営業利益として並べているのは、会社がセグメント情報の表で示す「支払利息とその他の損益を引く前の利益」(Income before interest expense and other expense (income), net)です。2部門の利益の合計から全社の一般管理費を引いた額で、会社はXBRLでこの額に営業利益の要素(OperatingIncomeLoss)を付けています。株式報酬費用と買収の取引費用は含まず(会社はその他の損益に入れています)、持分法投資損益は含みます。2026年6月期は50億68百万ドルで、支払利息4億1百万ドルとその他の損益1億4百万ドル(費用)を引くと税引前利益45億63百万ドルになります。★★5期で売上高は158億62百万ドルから214億99百万ドルへ1.36倍、営業利益は29億75百万ドルから50億68百万ドルへ1.70倍になりました。★★2023年6月期の売上高は158億62百万ドルから190億65百万ドルへ20.2%増えています。2022年9月12日にメギット(英国)の買収を完了した期で、会社は買収が同期の売上を約21億ドル押し上げたと記載しています。★★2022年6月期の純利益13億16百万ドルには、メギットの買収代金(英ポンド建て)に備えて結んだ為替予約の損失10億15百万ドルが含まれます(翌期にも3億90百万ドル)。同期末の現金66億48百万ドル(制限付きの現金を含む)のうち61億12百万ドルは、買収代金の支払いに使い道を限った預託口座の残高でした。★2025年6月期の純利益35億31百万ドルには、事業売却益2億53百万ドルと、税務上の評価性引当金の取り崩しによる税金の減少2億15百万ドルが含まれます(実効税率は14.0%。2026年6月期は20.0%)。★1株当たり利益は10.09ドルから28.48ドルへ2.8倍、1株当たり配当は4.42ドルから7.40ドルへ1.7倍です。この5期に株式分割はありません。★ROEと自己資本比率は会社が公表していないため当サイトが計算しています(ROEの分母は期首と期末の自己資本の平均、自己資本比率は期末の自己資本÷期末の総資産)。
- 部門ごとの売上と利益
- 部門の売上高から売上原価と販売費及び一般管理費を引き、持分法投資損益を加えた額で、最高経営意思決定者(CEO)が業績の評価と資源の配分に使うと10-Kに記載されています。全社の一般管理費・株式報酬費用・買収の取引費用は部門に配分していません。★★2部門の合計52億73百万ドルから全社の一般管理費2億5百万ドルを引いた50億68百万ドルが、当サイトが営業利益として並べている額です。そこから支払利息4億1百万ドルとその他の損益1億4百万ドル(費用。株式報酬費用1億79百万ドルを含む)を引くと税引前利益45億63百万ドルになります。★部門の利益には取得した無形資産の償却(2部門で5億84百万ドル)が含まれます。会社は償却や事業再編費用などを除いた「調整後」の部門の利益も示していますが、当ページの表は調整前です。★部門間の売上は消去済みと会社は記載しており、2部門の合計は連結の売上高と一致します。★利益率は当サイトが部門の利益÷部門の売上高で計算した値で、会社の公表値(23.8%・26.0%)と一致します。
- 「部門の利益」が何を指すかは会社によって違います。掲載している会社の基準の一覧を用語集に置いています。
- 売上高の内訳
- 会社が10-Kの収益の注記で開示した区分をそのまま用いており、当サイトで分類し直したものではありません。★★この区分は顧客の所在地ではなく、販売した拠点(selling operation)の所在地で分けたものです。北米は米国・カナダ・メキシコです。★国では米国だけが連結の売上高の10%を超えると会社は記載しており、米国は138億19百万ドル(連結の64.3%)です(10-Kのセグメント注記)。★★前期からの伸びはアジア太平洋がいちばん大きく、23億64百万ドルから27億11百万ドルへ14.7%増えました(北米7.3%・EMEA8.2%・中南米2.8%。当サイトの計算)。会社は海外事業のオーガニックな伸びの主な理由として、アジア太平洋の電子・半導体と工場設備向けの需要を挙げています(輸送機器向けは減少)。★★★10-Kの全文に「Japan」という語は1度も出てきません(当サイトが全文を数えました)。日本単独の売上は開示されていません。
- ★★アフターマーケット(整備・補修用の部品など)は民間25億23百万ドル・防衛9億37百万ドルで、合わせて部門の49.0%を占めます(当サイトの計算)。★前期からの伸びは民間OEMがいちばん大きく、19億15百万ドルから23億30百万ドルへ21.7%増えました(民間アフターマーケット14.0%・防衛OEM11.7%・防衛アフターマーケット2.1%。当サイトの計算)。★ダイバーシファイド・インダストリアル部門は市場別ではなく技術別に開示されており、その内訳は部門のカードに載せています。
- 最新の決算
- 当サイトが原文を翻訳・加工したものではありません。増減は前年の同じ期間との比較です。★★第4四半期は10-Qが提出されないため、この数値は会社が2026年8月6日に公表した決算発表資料(Form 8-K 添付資料99.1)から書き写しています。★「営業利益」の行は、会社がセグメント情報の表で示す「支払利息とその他の損益を引く前の利益」です(推移の図と同じもの。損益計算書に営業利益の行はありません)。★★売上高は57億55百万ドルで9.8%増、会社は過去最高の売上高としています。航空宇宙システムが19億ドル(13.4%増)、ダイバーシファイド・インダストリアルが38億55百万ドル(うち北米22億21百万ドル・海外16億34百万ドル)です。★営業利益は14億74百万ドルで24.0%増、純利益は10億91百万ドルで18.2%増、1株当たり利益は8.54ドル(前年同期7.15ドル)でした。★★この四半期の売上原価は、米国の関税の還付84百万ドルのぶん減っています。会社は、2026年2月に米国連邦最高裁判所が国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づく関税を認められないと判断し、第4四半期に米国政府から還付を受けたと説明しています。これは営業利益14億74百万ドルの5.7%にあたります(当サイトの計算)。会社は調整後の数値からこの還付を除いています。★会社は受注残が128億ドルと過去最高になったと記載しています。★同じ資料で会社は、調整後の1株当たり利益を9.27ドルと示しています。物差しが違うため、当サイトの表には並べていません。
- 会社が公表している中長期の目標
- 示しているのは1株当たり利益の範囲と、売上高の伸び率・部門営業利益率です。★そのため当ページには「今期の見通し」の節を置かず、ここに会社の言い方のまま載せています。★★2031年6月期の4つの目標は、いずれも調整後(非GAAP)または会社が定義した指標で、会社は「不合理な労力をかけずに調整表を示すことはできない」として米国会計基準との対応を示していません。
- 目標の言い回しは資料の表現をそのまま用いています。計画は見直されることがあります。会社がSECに提出した決算発表資料(2026年8月6日)と10-K(2026年8月21日)に記載した内容です。★★2031年6月期の目標は調整後(非GAAP)の指標が中心で、当ページの表や図に並べている米国会計基準の実績とは物差しが違います。調整後の数値は、取得した無形資産の償却・事業再編費用・統合費用・関税の還付などを除いたものです。★★2027年6月期の見通しは、2026年8月13日に完了したフィルトレーション・グループの買収を含まない数値です。★会社は将来に関する記述の留保を資料に記載しています。
出典
部門別の売上高と売上高の内訳、四半期決算、中長期の目標は、同社が公表した次の資料から当サイトが書き写しました(2026年6月期 Form 10-K(2026-08-21 公表)/2026年6月期 第4四半期および通期の決算発表(Form 8-K 添付資料99.1)(2026-08-06 公表)/フィルトレーション・グループの買収完了(Form 8-K)(2026-08-13 公表)/社債の発行完了(Form 8-K)(2026-09-14 公表)/2023年6月期 Form 10-K(2023-08-24 公表)/2022年6月期 Form 10-K(2022-08-24 公表))。5期の推移(売上高・利益・総資産・キャッシュ・フロー等)と発行済株式数は、米国SECに提出されたXBRLデータによります。金額は1米ドル=154.12円、株価と時価総額は1米ドル=154.12円で円に直しています(レートの出典はYahoo Finance)。
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