石油・ガスOil & Gas

日本の顔ぶれ

アメリカの対応企業

エクソンモービルXOM

Exxon Mobil Corporation

上流・エネルギー製品・化学製品・特殊製品の4部門。連結の売上高3,322億38百万ドル・純利益288億44百万ドル。エネルギー製品が部門売上の75.5%を占めるが利益は22.9%で、上流は売上12.2%で利益65.8%。2026年7月に本店をテキサス州へ移した。

  • 売上高52.8兆円
  • 純利益4.6兆円
  • 時価総額108.6兆円
  • 株価164.81USD
  • 掲載企業内シェア57.3%
  • 決算期FY2025 · 米国基準
対応する日本企業
  • ENEOSホールディングス
  • 出光興産
  • INPEX

シェブロンCVX

Chevron Corporation

上流・下流の2部門。連結の売上高1,890億31百万ドル・純利益122億99百万ドル。下流が売上の71.0%で利益19.1%、上流が売上29.0%で利益80.9%。2025年にヘス・コーポレーションを取得し、生産量が12%増えた。

  • 売上高30.0兆円
  • 純利益2.0兆円
  • 時価総額66.8兆円
  • 株価212.63USD
  • 掲載企業内シェア32.6%
  • 決算期FY2025 · 米国基準
対応する日本企業
  • ENEOSホールディングス
  • 出光興産
  • INPEX

コノコフィリップスCOP

ConocoPhillips

精製をしない上流だけの会社で、部門は地域で5つ。売上高589億44百万ドル・純利益79億88百万ドル。売上高は3社で最小だが、売上に対する純利益の比率13.6%は3社で最も高い。米国が売上の79.1%。

  • 売上高9.4兆円
  • 純利益1.3兆円
  • 時価総額26.2兆円
  • 株価137.34USD
  • 掲載企業内シェア10.2%
  • 決算期FY2025 · 米国基準
対応する日本企業
  • INPEX
  • ENEOSホールディングス
  • 出光興産

カードの下にある「対応する日本企業」は、その米国企業と事業が重なる会社です。

規模の比較

日米の掲載企業の売上高の比較(円換算)エクソンモービルFY2025 · 米国基準52.8兆円シェブロンFY2025 · 米国基準30.0兆円ENEOSホールディングス2026年3月期 · IFRS11.8兆円コノコフィリップスFY2025 · 米国基準9.4兆円出光興産2026年3月期 · 日本基準8.1兆円INPEX2025年12月期 · IFRS2.0兆円

日本企業(オレンジ)と米国企業(青)を同じ物差しで並べています。

日米の構造の違い

6社すべてで、売上と利益の並びが逆になる

この業界を読むときにいちばん大事なのは、この形です。

精製して燃料を売る事業は、売上を大きくしますが利益率は2〜3%です。 原油と天然ガスを掘る事業は、売上が小さいのに利益率が16〜54%あります。

日米で規模はまったく違うのに、同じ形が出ます。 エクソンモービルの上流の外部売上は約6兆3,112億円、ENEOSホールディングスの石油・天然ガス開発は2,167億44百万円です。それでも利益率の並び方は同じです。

精製をしない会社が2社ある

コノコフィリップスとINPEXは、製油所を持ちません。 原油と天然ガスを掘って売るところまでが事業です。

そのため、この2社は売上がいちばん小さく、売上に対する利益の比率がいちばん高いという位置にいます。

(いずれも当サイトの計算)

この業界ページで◎(正面から競合)が付くのは、INPEX↔コノコフィリップスの1件だけです。事業の形がそのまま重なります。

部門の切り方も、精製の有無で決まる

分ける必要がある事業が1つしかないと、地域で切るしかありません。

「部門の利益」が指すものが、6社とも違う

同じ「部門の利益」でも、指しているものがそろいません。

税引後で示す4社と、営業利益ベースで示す2社に分かれます。 INPEXの部門利益率が「イクシス85.9%・国内O&G 11.7%」と大きく開くのは、部門の利益が税引後だからです。同社は法人所得税を7,438億35百万円計上しており、「その他のプロジェクト」だけで7,029億92百万円(同部門の外部収益の47.3%)です。

損益計算書に営業利益の行が無い会社がある

米国3社は、いずれも損益計算書に営業利益の行を持ちません。 「売上高およびその他の営業収益」に持分法投資利益とその他の収益を足した「収益およびその他の収益の合計」から始まり、費用を引いて税引前利益へ進みます。

日本側3社は営業利益の行を持ちますが、「主要な経営指標等の推移」の表には3社とも営業利益の欄がありません(ENEOSホールディングスだけは載っています)。

そのため当サイトは、推移の図に描く利益を会社ごとに選んでいます。 米国3社は純利益、ENEOSホールディングスは営業利益、出光興産は当期純利益、INPEXは税引前利益です。

日本は日本向け、米国は世界向け

日本側3社のうち、日本の数字を独立して示しているのはENEOSホールディングスとINPEXだけです。出光興産は地域別の売上を開示していません。米国3社は、どこも日本単独の金額を出していません。

見通しの示し方が、日米で分かれる

米国3社は、通期の売上高や利益の見通しをSECの提出書類に書きません。 10-Kにも10-Qにも決算発表資料にも、金額の見通しはありません。

日本側3社は、日本の制度にもとづき決算短信で公表します。

「在庫影響」という言葉が2社に出てきます。 原油価格が動くと棚卸資産の評価を通じて利益が揺れるため、その影響を除いた数字を会社が併記しています。

規模の差が大きい

ENEOSホールディングスはコノコフィリップスより売上が大きいのに、当期利益はコノコフィリップスのほうが上です(79億88百万ドル対2,587億26百万円)。精製・販売の売上が大きいと、売上高は膨らむが利益は残りにくいという関係が、ここにも出ています。

よくある質問

掘る事業のほうが利益率が高いのはなぜですか?

当サイトは理由を書いていません。6社とも、増減や利益率の差を数値で分解していないためです。★事実として、部門利益率は次のようになります。エクソンモービルは上流54.2%・エネルギー製品3.0%、シェブロンは上流24.0%・下流2.3%、ENEOSホールディングスは石油・天然ガス開発23.5%・石油製品ほか2.8%、出光興産は資源16.3%・燃料油2.6%(いずれも当サイトの計算)。★★★日米で規模はまったく違うのに、同じ形が出ます。★★精製をしないコノコフィリップスとINPEXは、この形になりません。両社は売上に対する利益の比率が13.6%と19.6%で、統合型の4社(2.1%〜8.7%)より明らかに高い位置にいます。

日本の3社のアメリカ版はどこですか?

会社ごとに違います。★★★INPEXはコノコフィリップスと正面から重なります。どちらも精製をしない上流だけの会社で、この業界ページで◎が付く唯一の組み合わせです。★★ENEOSホールディングスと出光興産は、エクソンモービル・シェブロンと同じ統合型です。売上の大半が精製・販売で、利益率は掘るほうが高いという並びも同じです。★★★ただし規模が10倍から40倍違います。エクソンモービルの上流の外部売上は約6兆3,112億円で、ENEOSホールディングスの石油・天然ガス開発2,167億44百万円の29倍です。★同じくエクソンモービルの上流は、出光興産の資源2,035億円の31倍です。★★利益率の水準は近いです。ENEOSの石油製品ほかは2.8%、シェブロンの下流は2.3%、出光の燃料油は2.6%、エクソンモービルのエネルギー製品は3.0%。

売上高をそのまま比べてよいのですか?

中身が少し違うので注意が要ります。米国3社の「売上高」は、「収益およびその他の収益の合計」で、持分法投資利益とその他の収益を含みます。エクソンモービルの3,322億38百万ドルのうち、売上高およびその他の営業収益は3,239億5百万ドルです。★シェブロンの1,890億31百万ドルのうち、売上高およびその他の営業収益は1,844億32百万ドルです。★日本側は、ENEOSホールディングスと出光興産が「売上高」、INPEXが「売上収益」という呼び方です。★★当サイトは各社が売上高として示す数値を、同じレートで円に直して並べています。★★★もう1つ、会計基準がそろいません。エクソンモービル・シェブロン・コノコフィリップスは米国会計基準、ENEOSホールディングスとINPEXはIFRS、出光興産は日本基準(ただし2027年3月期の第1四半期からIFRS)です。

2026年4〜6月期に各社が伸びたのはなぜですか?

エクソンモービルが市況で説明しています。同社は四半期報告書に「第2四半期の市況は、中東の供給途絶と世界的な製油能力の減少に強く影響され続けた」「世界の製油マージンは、前例のない規模の製油能力の減少により、過去10年の幅を大きく上回った」「天然ガス価格は、供給途絶が続くなか過去10年の平均を上回る水準にとどまった」と記載しています。★原油価格については「過去10年(2010〜2019年)の幅の中にとどまった」としています。★★数字では、エクソンモービルが売上高42.3%増・純利益105.1%増、シェブロンが売上高56.3%増・純利益384.8%増、コノコフィリップスが売上高32.4%増・純利益99.4%増でした(いずれも当サイトの計算)。★★日本側でも、ENEOSホールディングスの営業利益が859.5%増、出光興産は前年同期の営業損失から黒字へ転じています。★★★精製を持たない2社の動きが小さいのが、この説明の裏づけになります。コノコフィリップスの伸びは3社でいちばん小さく、INPEXは売上収益が4.6%減・営業利益が0.3%増でした。★★当サイトは、エクソンモービル以外の会社の増減の理由を書きません。各社が数値で分解していないためです。

エクソンモービルの登録主体が変わったと聞きました

変わりました。同社は2026年7月1日に、ニュージャージー州からテキサス州へ本店を移す組織再編(Redomiciliation Merger)を完了しました。テキサス州法人のExxonMobil Holdings Corporationが証券取引法Rule 12g-3(a)にもとづく承継登録者となり、ティッカーXOMを引き継いでいます。★★事業の中身は変わっていません。旧会社の株式1株が新会社の1株へ自動的に交換され、株主は同じ株数・同じ比率を保有します。★★★当サイトのデータの取り方には影響しました。SECのティッカー一覧はXOMを新しい登録主体に結び付けますが、そちらには年次決算が1件もありません。5期の推移は組織再編前の登録主体から取っています。会社は1882年にニュージャージー州で設立されており、144年ぶりの本店の移転にあたります。

日本の会社の推移で、注意することはありますか?

3社とも1つずつあります。★★★ENEOSホールディングス2022年3月期と2023年3月期だけ、金属事業が入ったままです。会社は2025年3月のJX金属の上場に伴い金属事業を非継続事業に分類しましたが、組み替えたのは直近3期だけだと注記しています。★★★出光興産2024年1月1日の株式分割(1株→5株)で遡って直されたのは、1株当たり純資産額と1株当たり当期純利益だけです。配当は含まれていないため、当サイトは分割前2期の配当を表から落としました。★★★INPEX推移が4期しかありません。第18期からIFRSを適用しており、有価証券報告書のIFRSの表がIFRS移行日(2022年1月1日)から始まるためです。★★出光興産はさらに、2027年3月期の第1四半期からIFRSへ移行しています。5期の推移(日本基準)と直近の四半期(IFRS)は土台が違うので、当サイトは1つのグラフに混ぜていません。

通期の見通しはどこが公表していますか?

日本側の3社だけです。米国3社は、通期の売上高や利益の見通しをSECの提出書類に書きません。10-Kにも10-Qにも決算発表資料にも、金額の見通しはありません。★日本側3社は、日本の制度にもとづき決算短信で公表します。ENEOSホールディングスは売上高12兆8,500億円・営業利益6,100億円・当期利益4,150億円、INPEXは売上収益1兆9,730億円・営業利益1兆2,230億円・当期利益5,100億円です。★★出光興産は売上収益の予想を出さず、利益の項目だけを示しています(当期利益750億円)。★★「在庫影響を除いた」数字が2社に出てきます。原油価格が動くと棚卸資産の評価を通じて利益が揺れるため、その影響を除いた数字を会社が併記しています。★★★同じ業界でも、見通しの示し方が日米で大きく分かれます。

数値はいつ時点のものですか?

決算数値は各社の直近の年次報告書(米国は10-K、日本は有価証券報告書)によります。決算期は会社ごとに異なり、エクソンモービル・シェブロン・コノコフィリップス・INPEXは12月末、ENEOSホールディングスと出光興産は3月末です。★直近の実績は、米国3社が2026年4〜6月期(四半期報告書)、ENEOSホールディングスと出光興産が2026年4〜6月期(第1四半期決算短信)、INPEXが2026年1〜6月期(中間期決算短信)です。★INPEXだけ期間の長さが違うことに注意が要ります。株価と時価総額はページ下部の更新日時点の値です。

注記(2件)
アメリカの対応企業
日米それぞれの開示資料(年次報告書・有価証券報告書)でセグメントを突き合わせ、重なりを確認できたものだけを載せています。どこがどう重なるかは下の「日米の構造の違い」で説明しています。
規模の比較
米ドルはページ下部のレートで円換算しました。会計基準が異なるため、売上高の範囲は完全には一致しません(各社の基準を併記しています)。上のカードの「掲載企業内シェア」は、掲載した米国企業3社の売上高合計に占める割合です。世界市場でのシェアではありません。

出典

売上高・純利益は各社の直近の通年決算(米国企業 FY2025/日本企業 2025年12月期・2026年3月期)によります。出典は米国SEC(証券取引委員会)の年次報告書(10-K)、金融庁EDINETの有価証券報告書、株価はYahoo Finance。円換算は1米ドル = 158.92円。

投資判断は自己責任で行ってください。

当サイトは特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。

数値は更新時点のものです。最新の情報は各社の開示資料をご確認ください。

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