花王
基本情報
- 正式社名
- 花王株式会社
- 英文社名
- Kao Corporation
- 証券コード
- 4452(東京証券取引所)
- 会計基準
- IFRS
- 発行済株式数
- 907,200,000 株
- ROE(自己資本利益率)
- 11.3%2025年12月期
- 1株あたり配当金
- 154 円2025年12月期
- 従業員数
- 31,514 人2025年12月期末・有価証券報告書
売上高と利益の推移
財務ハイライト(過去5期)
親会社の所有者に帰属する当期利益・ROE
総資産・親会社所有者帰属持分・持分比率
キャッシュ・フロー
1株当たり当期純利益(EPS)
| 決算期 | 売上高 | 前期比 | 税引前利益 | 純利益 | 純利益率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2025年12月期2025-12-31期末 | 16,886億円 | +3.7% | 1,698億円 | 1,201億円 | 7.1% |
| 2024年12月期2024-12-31期末 | 16,284億円 | +6.3% | 1,510億円 | 1,078億円 | 6.6% |
| 2023年12月期2023-12-31期末 | 15,326億円 | -1.2% | 638億円 | 439億円 | 2.9% |
| 2022年12月期2022-12-31期末 | 15,511億円 | +9.3% | 1,158億円 | 860億円 | 5.5% |
| 2021年12月期2021-12-31期末 | 14,188億円 | — | 1,500億円 | 1,096億円 | 7.7% |
直近5期の通年決算です。出典は金融庁EDINETに提出された有価証券報告書で、利益は同報告書の「主要な経営指標等の推移」によります。日本企業は円で決算を出すため、円換算はしていません。図の売上高と利益は同じ物差しで並べているので、棒の高さの差がそのまま利益の大きさにあたります。利益は税引前利益です。同社はIFRSを適用しており、有価証券報告書の「主要な経営指標等の推移」に営業利益の欄がありません。会社が決算説明会資料で公表している営業利益は、2023年だけ「コア営業利益」で他の年と定義が異なるため、5期とも同じ定義で並べられる税引前利益を用いています。純利益は「親会社の所有者に帰属する当期利益」、持分は「親会社の所有者に帰属する持分」です。
事業の概要
ハイジーンリビングケア
衣料用洗剤・台所用洗剤・紙おむつ・生理用品。5部門で最大の売上と利益
利益構成比49.8%813億円・利益率14.8%
- 5部門で最も稼ぐ。営業利益813億円は全社の半分
- 内訳はファブリック&ホームケア 3,891億円 / サニタリー 1,602億円
- 従業員 8,499人
- 衣料用洗剤
- 洗濯仕上げ剤
- 台所用洗剤
- 住居用洗剤
- 掃除用紙製品
- 生理用品
- 紙おむつ
ヘルスビューティケア
洗顔料・UVケア・シャンプー・入浴剤・歯みがき。日用品の「体を洗う・整える」側
利益構成比24.0%391億円・利益率9.0%
- スキンケア・ヘアケア・パーソナルヘルスの3分野
- 売上は前年比2.2%増、営業利益は47億円増
- 従業員 7,521人
- 化粧石けん
- 洗顔料
- 全身洗浄料
- UVケア製品
- シャンプー
- コンディショナー
- ヘアカラー
- 入浴剤
- 歯みがき
化粧品
カウンセリング化粧品とセルフ化粧品。前期の営業損失から黒字に転じた
利益構成比6.4%104億円・利益率4.0%
- 前期は36億円の営業損失。当期は104億円の営業利益で黒字転換
- 従業員 9,331人で5部門の最多。売上は3位
- 会社は日本の固定費削減と中国事業の回復を理由に挙げている
- カウンセリング化粧品
- セルフ化粧品
ビジネスコネクティッド
業務用の衛生製品とライフケア製品。2025年に新設された部門
利益構成比1.4%23億円・利益率5.8%
- 5部門で最小。売上は全体の2.3%
- 2025年1月の組織変更で「ライフケア」に代えて設けられた
- 従業員 841人
- 業務用衛生製品
- ライフケア製品
ケミカル
界面活性剤・トナー・半導体製造用薬剤。消費者向けではない事業
利益構成比18.5%302億円・利益率6.7%
- 5部門で唯一、部門間の内部売上高がある(458億円)
- 油脂製品・機能材料製品・情報材料製品の3分野
- 従業員 4,068人
- オレオケミカル
- 界面活性剤
- 香料
- コンクリート用減水剤
- プラスチック用添加剤
- トナー
- インクジェット用色材
- ハードディスク研磨液
- 半導体製造用薬剤
注目ポイント
- 日用品の会社だが、売上の4分の1はケミカルケミカル事業は外部顧客向けで4,057億円あり、連結売上高の24.0%を占める。界面活性剤や香料に加え、トナー・ハードディスク研磨液・半導体製造用薬剤といった電子材料も扱う。消費者向けの日用品だけの会社ではない。
- 化粧品が赤字から黒字に転じた化粧品事業は2024年12月期に36億円の営業損失だったが、2025年12月期は104億円の営業利益になった。会社は日本の固定費削減と中国事業の回復を理由に挙げている。
- 従業員がいちばん多いのは化粧品部門別の従業員数は化粧品が9,331人で最も多い。売上高は3位、営業利益は4位である。カウンセリング販売に人手がかかる事業構成が数字に表れている。
- 2025年から部門の区分が変わった2025年1月の組織変更に伴い、報告セグメントを「ハイジーン&リビングケア/ヘルス&ビューティケア/ライフケア/化粧品/ケミカル」から現在の5区分に変更した。前期の数値も変更後の区分で作り直されているため、2024年12月期と2025年12月期は比べられる。
部門ごとの売上と利益
2025年12月期有価証券報告書のセグメント注記より
| 部門 | 売上高 | うち外部顧客向け | 部門の利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|---|
| ハイジーンリビングケア | 5,493億円 | 5,493億円 | 813億円 | 14.8% |
| ヘルスビューティケア | 4,329億円 | 4,329億円 | 391億円 | 9.0% |
| 化粧品 | 2,616億円 | 2,616億円 | 104億円 | 4.0% |
| ビジネスコネクティッド | 392億円 | 392億円 | 23億円 | 5.8% |
| ケミカル | 4,515億円 | 4,057億円 | 302億円 | 6.7% |
| 消去または全社 | ▲458億円 | — | 8億円 | — |
| 合計 | 16,886億円 | — | 1,641億円 | 9.7% |
各部門の売上高は外部顧客への売上高。部門間の内部売上高があるのはケミカル事業だけで458億円あり、同事業の売上高合計は4,515億円になる。5部門の売上高合計17,344億円から消去の458億円を引くと、連結の16,886億円と一致する。営業利益も5部門の合計1,632億円に調整額8億円を足すと連結の1,640億円と一致する。
地域別の売上
連結(外部顧客への売上高)2025年12月期
2025年12月期の外部顧客への売上高です。会社が決算説明会資料で開示した区分をそのまま用いており、当サイトで分類し直したものではありません。顧客の所在地に基づく区分で、会社が有価証券報告書のセグメント注記で開示したものをそのまま用いている。合計は連結売上高16,886億円と一致する。
最新の決算
2026年12月期 上期(2026年1〜6月)2026-08-06 公表
| 項目 | 2026年12月期 上期(2026年1〜6月) | 2025年1〜6月 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 8,719億円 | 8,090億円 | +7.8% |
| 営業利益 | 958億円 | 692億円 | +38.4% |
| 純利益 | 657億円 | 496億円 | +32.5% |
| 売上高営業利益率 | 11.0% | 8.6% | — |
会社が公表した決算資料の数値です。当サイトが原文を翻訳・加工したものではありません。増減は前年の同じ期間との比較です。純利益は親会社の所有者に帰属する当期利益。為替は1米ドル158.11円。前年同期の営業利益はIFRS第18号の早期適用にともなう遡及修正後の数値を会社が記載しており、修正前の公表値とは一致しません。
会社が公表している今期の見通し
2026年12月期2026-08-06 公表
| 項目 | 会社の見通し | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 18,000億円 | +6.6% |
| 営業利益 | 1,900億円 | +16.2% |
| 純利益 | 1,350億円 | +12.4% |
| 売上高営業利益率 | 10.6% | — |
| ROE(自己資本利益率) | 12.3% | — |
| 1株あたり配当金 | 156円 | — |
- 会社は2026年2月の期初予想から、売上高を500億円、営業利益を80億円、純利益を50億円それぞれ引き上げた
- 1株当たり配当金156円は、2026年7月1日に効力が発生した株式分割(1株につき2株)を考慮する前の金額として会社が記載している。同社は2026年の中間配当を分割前の78円、期末配当を分割後の39円とする予定を公表している
これは会社が公表した数値であり、当サイトの予測ではありません。会社が2026年8月6日に公表した修正予想です。同年2月5日の期初予想(売上高17,500億円、営業利益1,820億円、純利益1,300億円)からの引き上げです。2025年の営業利益と税引前利益は、IFRS第18号の早期適用にともなう遡及修正後の数値で会社が比較しているため、有価証券報告書の数値とわずかに異なります。会社は、実際の業績がこの数値と大きく異なることがありうる旨を資料に記載しています。
中期経営計画
中期経営計画「K27」2023年8月に策定
会社が掲げる「ビジョン」は「未来のいのちを守る Sustainability as the only path」です。
K27達成に導く4つの戦略2023年8月に策定
| 柱 |
|---|
| 1「グローバル・シャープトップ」事業の構築お客さまから高い需要があり、高収益となる事業を、グローバルに展開していく。 |
| 2「グローバル・シャープトップ」な人財/組織運営重要ニーズを創造力で解決できるとがった人財を育成し、その人財が主役となって活躍できる効率的な組織運営を進める。 |
| 3資本効率/収益性の改善事業ポートフォリオに基づいて、事業ごとに区分けされた投資効率を監督していくことで、経営資本の価値最大化をめざす。 |
| 4パートナーとの共創による事業構築花王が保有している技術資産を早く、大きく活用するため、パートナー企業と連携して価値を創出する。 |
会社が中期経営計画のページで「中期経営計画『K27』達成に導く4つの戦略」として挙げているものです。あわせて基本方針として「持続可能な社会に欠かせない企業になる」「投資して強くなる事業への変革」「社員活力の最大化」の3つを掲げています。
経営目標(財務)
| 指標 | 2025年度実績 | 会社が掲げた目標 |
|---|---|---|
| ROIC | 9.7% | 11%以上 |
| EVA | 411億円 | 700億円以上 |
| 営業利益 | 1,641億円 | 過去最高利益の更新(2019年度 2,117億円) |
| 海外売上高 | 7,252億円 | 8,000億円以上(売上高CAGR+4.3%) |
これは会社が公表した計画であり、当サイトの予測でも評価でもありません。目標の言い回しは資料の表現をそのまま用いています。計画は見直されることがあります。2027年度の目標です。海外売上高は販売元の所在地に基づく売上高で、地域別売上(顧客の所在地別)とは区分が異なります。実績は決算説明会資料の「K27 進捗」によります。会社は資料に、実際の業績が計画と大きく異なることがありうる旨を記載しています。
アメリカの対応企業
P&GPG
洗剤・ヘアケア・化粧品・紙おむつと重なりが広く、日本の店頭で同じ棚に並ぶ
報告セグメントは5つで、10-K(FY2026)から取得した構成比はファブリック&ホームケア34.8%、ベビー/フェミニン/ファミリーケア23.4%、ビューティ18.4%、ヘルスケア14.3%、グルーミング7.9%。洗剤・ヘアケア・化粧品・紙おむつと重なりが広く、日本の店頭でも同じ棚に並ぶ。花王のグローバルコンシューマーケア事業(連結売上の76%)とほぼ全域で対応する。花王が持つケミカル事業にあたる区分は無い。
売上高を花王と並べる- P&G13.9兆円FY2026
- 花王1.7兆円直近の通期
- P&G53.5兆円2026-08-17 時点
- 花王3.2兆円2026-08-17 時点
コルゲート・パルモリーブCL
オーラルケアとホームケアで重なるが、コルゲートはペット栄養が2割超、花王は化学品を持つ
10-Kのセグメント表は Oral, Personal and Home Care と Pet Nutrition の2区分で、構成比は77.4%と22.6%。前者を地域別に開示している。花王とはオーラルケア(歯みがき・歯ブラシ)とホームケア(台所用洗剤・住居用洗剤)で重なる。ただしコルゲートは売上の2割超をペット栄養が占め、花王はこの分野を扱っていない。逆に花王は売上の4分の1がケミカル事業である。
売上高を花王と並べる- コルゲート・パルモリーブ3.2兆円FY2025
- 花王1.7兆円直近の通期
- コルゲート・パルモリーブ11.7兆円2026-08-17 時点
- 花王3.2兆円2026-08-17 時点
キンバリークラークKMB
紙おむつと衛生用品で重なる。キンバリークラークは化粧品やヘアケアを手がけない
10-K(FY2025)によれば、継続事業は North America と International Personal Care の2つの報告セグメントに再編されており、**製品ではなく地域で区切っている**。SEC登録の業種は SIC 2670(加工紙・板紙製品)。花王とは紙おむつと生理用品で重なる。花王のハイジーンリビングケア事業のうちサニタリー(1,602億円)がこれにあたる。キンバリークラークは化粧品やヘアケアを手がけない。
売上高を花王と並べる- キンバリークラーク2.6兆円FY2025
- 花王1.7兆円直近の通期
- キンバリークラーク5.8兆円2026-08-17 時点
- 花王3.2兆円2026-08-17 時点
4社とも決算期と会計基準の組み合わせが異なるため、売上高の範囲は完全には一致しません。米ドルはページ下部に記載の基準日のレートで円換算しています。
よくある質問
花王と正面から重なるアメリカの会社はどこですか?
P&Gです。洗剤・ヘアケア・化粧品・紙おむつと重なりが広く、日本の店頭でも同じ棚に並びます。コルゲート・パルモリーブはオーラルケアとホームケア、キンバリークラークは紙おむつと生理用品というように、範囲を限って重なります。
花王は日用品の会社ではないのですか?
日用品の会社ですが、それだけではありません。ケミカル事業が外部顧客向けで4,057億円あり、連結売上高の24.0%を占めます。界面活性剤や香料に加え、トナー・インクジェット用色材・ハードディスク研磨液・半導体製造用薬剤といった電子材料も扱っています。米国の3社にはこれにあたる区分がありません。
2025年12月期から部門の名前が変わったのはなぜですか?
2025年1月1日付の組織変更に伴い、報告セグメントを「ハイジーン&リビングケア/ヘルス&ビューティケア/ライフケア/化粧品/ケミカル」の5区分から「ハイジーンリビングケア/ヘルスビューティケア/化粧品/ビジネスコネクティッド/ケミカル」の5区分へ変更したためです。有価証券報告書によれば、前連結会計年度のセグメント情報も変更後の区分で作成されているため、2024年12月期と2025年12月期は比べられます。
推移のグラフが営業利益ではなく税引前利益なのはなぜですか?
同社はIFRSを適用しており、有価証券報告書の「主要な経営指標等の推移」に営業利益の欄がないためです。会社は決算説明会資料で営業利益を公表していますが、2023年の数値だけは「コア営業利益」で、他の年と定義が異なります(会社の資料にも注記があります)。5期とも同じ定義で並べられる税引前利益を用いました。
化粧品事業はなぜ赤字から黒字になったのですか?
2024年12月期は36億円の営業損失、2025年12月期は104億円の営業利益でした。会社は決算説明会資料で、日本の固定費のスリム化と中国事業の回復などを理由として挙げています。当サイトはこれ以上の分析を行いません。
数値はいつ時点のものですか?
決算数値は各社の直近の年次報告書(米国は10-K、日本は有価証券報告書)によります。決算期は会社ごとに異なり、花王は12月末、P&Gは6月末、コルゲート・パルモリーブとキンバリークラークは12月末です。上期の実績と今期の見通しは、会社が2026年8月6日に公表した資料によります。株価と時価総額はページ下部に記載した基準日の値です。
数値の基準日と出典
- 決算(通年)
- 2025年12月期(2025-12-31 期末)
- 決算(四半期)
- 2026年12月期 上期(2026年1〜6月)/2026-08-06 公表
- IR資料の確認日
- 2026-08-17
部門別・地域別の売上高、四半期決算、今期の見通し、中期経営計画は、同社のIRサイトで公開されている次の資料から当サイトが書き写しました(有価証券報告書(2025年12月期・第120期)(2026-03-25 公表)/2025年12月期 決算説明会(2026-02-05 公表)/2026年12月期 第2四半期 決算説明会(2026-08-06 公表)/中期経営計画「K27」(2023-08 公表))。5期の推移(売上高・利益・総資産・キャッシュ・フロー等)と発行済株式数・従業員数は、金融庁EDINETに提出された有価証券報告書によります。
投資判断は自己責任で行ってください。
当サイトは特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。
数値は基準日時点のものです。最新の情報は各社の開示資料をご確認ください。