三菱ケミカルグループ
基本情報
- 正式社名
- 三菱ケミカルグループ株式会社
- 証券コード
- 4188(東京証券取引所)
- 会計基準
- IFRS
- 発行済株式数
- 1,441,467,207 株
- ROE(自己資本利益率)
- 0.7%2026年3月期
- 1株あたり配当金
- 32 円2026年3月期
- 従業員数
- 56,678 人2026年3月期末・有価証券報告書・56,678人(2026年3月31日時点・連結。ほかに平均臨時雇用人員4,551人)
売上高と利益の推移
財務ハイライト(過去5期)
親会社の所有者に帰属する当期利益・ROE
総資産・親会社の所有者に帰属する持分・持分比率
キャッシュ・フロー
1株当たり当期純利益(EPS)
| 決算期 | 売上高 | 前期比 | 税引前利益 | 純利益 | 純利益率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2026年3月期2026-03-31期末 | 37,040億円 | -6.2% | 7億円 | 118億円 | 0.3% |
| 2025年3月期2025-03-31期末 | 39,476億円 | -10.0% | 992億円 | 450億円 | 1.1% |
| 2024年3月期2024-03-31期末 | 43,872億円 | -5.3% | 2,405億円 | 1,196億円 | 2.7% |
| 2023年3月期2023-03-31期末 | 46,345億円 | +16.5% | 1,680億円 | 965億円 | 2.1% |
| 2022年3月期2022-03-31期末 | 39,769億円 | — | 2,904億円 | 1,772億円 | 4.5% |
直近5期の通年決算です。出典は金融庁EDINETに提出された有価証券報告書で、利益は有価証券報告書の「主要な経営指標等の推移」によります。日本企業は円で決算を出すため、円換算はしていません。図の売上高と利益は同じ物差しで並べているので、棒の高さの差がそのまま利益の大きさにあたります。会社はIFRSを適用しており、売上高を「売上収益」、純利益を「親会社の所有者に帰属する当期利益」、自己資本にあたるものを「親会社の所有者に帰属する持分」と呼びます。当サイトは日米の会社を同じ言葉で並べるため、表の見出しは全社共通の言い方にそろえています。★★IFRSのため「主要な経営指標等の推移」に営業利益の欄が無く、税引前利益までしか載っていません。図に描いている利益は税引前利益です。★★★2026年3月期に田辺三菱製薬(現・田辺ファーマ)の全株式と関連資産を吸収分割により譲渡し、同社とその子会社の事業を非継続事業に分類しました。会社は2025年3月期についても組み替えて表示しているため、直近2期の売上収益と税引前利益は継続事業だけの金額で、それ以前の3期は田辺三菱製薬を含みます。5期を並べて見るときは、この範囲の違いに注意が要ります(有価証券報告書の注記)。★2026年3月期の投資キャッシュ・フローが5期で唯一プラス(1,244億円)になっていますが、理由は当サイトで確認していません。
事業の概要
産業ガス
酸素・窒素・アルゴンなどの産業ガス。★売上収益は連結の36.5%だが、コア営業利益では89.2%を占める
部門の利益2,007億円・利益率14.8%
- ★★この会社の利益のほとんどを稼ぐ部門。コア営業利益2,007億円は連結の2,250億円の89.2%にあたる
- 会社は増益の理由に、DX活用とプラント操業最適化などの生産性向上活動を挙げている
- 産業ガス
- 電子材料用ガス
スペシャリティマテリアルズ
高機能フィルム・エンジニアリングプラスチック・炭素繊維など。外部収益は連結の28.6%
部門の利益323億円・利益率3.0%
- コア営業利益は239億円から323億円へ増えた
- 会社は半導体関連や半導体製造装置向け高機能エンプラの増販を増益の理由に挙げている
- 高機能フィルム
- エンジニアリングプラスチック
- 炭素繊維
ベーシックマテリアルズ&ポリマーズ
石油化学・コークス・炭素材など。外部収益は連結の21.3%
部門の利益▲42億円・利益率—
- ★コア営業損失41億円。前期から改善したものの赤字が続いている
- 会社はコークス事業の構造改革を進めていると記載している
- ポリオレフィン
- コークス
- 炭素材
MMA&デリバティブズ
MMAモノマーとその誘導品。外部収益は連結の9.5%
部門の利益▲15億円・利益率—
- ★コア営業損失15億円。会社はMMAモノマー等の市況下落を減益の理由に挙げている
- MMAモノマー
- アクリル樹脂
その他
報告セグメントに含まれない事業。主なものはエンジニアリング、運送及び倉庫業
部門の利益135億円・利益率4.3%
- 外部収益は連結の4.0%
- エンジニアリング
- 運送
- 倉庫
注目ポイント
- 5期で減収が続いている売上収益は2023年3月期の4兆6,345億円を山に、4兆3,872億円→3兆9,476億円→3兆7,040億円と3期続けて減っています。ただし直近2期は田辺三菱製薬を除いた継続事業だけの金額なので、前の3期とは範囲が違います。
- 税引前利益が7億円まで落ちた2026年3月期の税引前利益は7億11百万円で、前期の992億円から大きく減りました。親会社の所有者に帰属する当期利益は118億円、ROEは0.7%です。
- 利益のほとんどを産業ガスが稼いでいる部門別のコア営業利益は産業ガス2,007億円・スペシャリティマテリアルズ323億円で、MMA&デリバティブズ(△15億円)とベーシックマテリアルズ&ポリマーズ(△42億円)は営業赤字です。産業ガスは売上収益では連結の36.5%ですが、コア営業利益では89.2%を占めます。
部門ごとの売上と利益
2026年3月期有価証券報告書のセグメント注記より
| 部門 | 売上高 | うち外部顧客向け | 部門の利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|---|
| 産業ガス | 13,596億円 | 13,525億円 | 2,007億円 | 14.8% |
| スペシャリティマテリアルズ | 10,744億円 | 10,596億円 | 323億円 | 3.0% |
| ベーシックマテリアルズ&ポリマーズ | 8,215億円 | 7,907億円 | ▲42億円 | — |
| MMA&デリバティブズ | 3,645億円 | 3,519億円 | ▲15億円 | — |
| その他 | 3,120億円 | 1,492億円 | 135億円 | 4.3% |
★★部門の利益は会社独自の「コア営業利益」です。会社は決算短信に「コア営業利益は、営業利益から非経常的な要因により発生した損益(非経常項目)を除いて算出しております」と記載しています。5部門の合計2,408億23百万円から、全社費用135億43百万円とセグメント間消去22億78百万円を差し引いた2,250億2百万円が連結のコア営業利益です。★部門の売上収益には内部収益が含まれます。上に併記した「外部収益」の5部門の合計は連結の売上収益と一致します。★★産業ガスだけで連結のコア営業利益の89.2%を占め、化学の2部門(MMA&デリバティブズ、ベーシックマテリアルズ&ポリマーズ)は営業赤字です。
「部門の利益」が何を指すかは会社によって違います。掲載している会社の基準の一覧を用語集に置いています。
地域別の売上
地域別の売上収益(販売仕向先の所在地別)2026年3月期
- 日本
- アジア・オセアニア
- 北米
- 欧州
- その他
2026年3月期の地域別の売上収益です。会社が有価証券報告書で開示した区分をそのまま用いており、当サイトで分類し直したものではありません。★アジア・オセアニアのうち中国は2,815億46百万円で、連結の売上収益の7.6%にあたります(前期は2,995億49百万円)。★この表は部門ごとの地域内訳も同じ形で開示されています。有価証券報告書では4部門とその他のそれぞれについて、日本・アジア・オセアニア・北米・欧州・その他の金額が示されています。
最新の決算
2027年3月期 第1四半期(2026年4〜6月)2026-08-07 公表
| 項目 | 2027年3月期 第1四半期(2026年4〜6月) | 2025年4〜6月 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 10,042億円 | 8,807億円 | +14.0% |
| コア営業利益 | 1,141億円 | 566億円 | +101.7% |
| 営業利益 | 1,184億円 | 609億円 | +94.4% |
| 純利益 | 577億円 | 196億円 | +194.0% |
| 売上収益コア営業利益率 | 11.4% | 6.4% | — |
会社が公表した決算資料の数値です。当サイトが原文を翻訳・加工したものではありません。増減は前年の同じ期間との比較です。★3か月(2026年4月1日〜6月30日)の数値です。純利益は親会社の所有者に帰属する四半期利益。基本的1株当たり四半期利益は42円47銭(前年同期13円96銭)。★★売上収益が前年同期比14.0%増、コア営業利益が同101.7%増と大きく伸びています。税引前四半期利益は1,118億6百万円(同122.9%増)です。
会社が公表している今期の見通し
2027年3月期(通期)2026-08-07 公表
| 項目 | 会社の見通し | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上収益 | 38,000億円 | +2.6% |
| コア営業利益 | 3,050億円 | +35.6% |
| 営業利益 | 3,000億円 | +897.4% |
| 純利益 | 1,270億円 | +973.6% |
| 売上高営業利益率 | 8.0% | — |
| 1株あたり配当金 | 32円 | — |
- ★通期の数値を公表しています。2026年8月7日時点のもので、この回で修正したのは第2四半期累計の予想だけです
- 基本的1株当たり当期利益は93円48銭
- 配当は年32円(中間16円・期末16円)で前期と同額。直近の配当予想からの修正はありません
- 税引前利益は2,700億円を見込む
これは会社が公表した数値であり、当サイトの予測ではありません。会社が公表した数値です。売上収益コア営業利益率は当サイトが上の2つの数値から計算したものです。★営業利益の伸び率が897.4%と大きいのは、前期の営業利益が301億円と小さかったためです。会社は、実際の業績がこの数値と大きく異なることがありうる旨を資料に記載しています。
経営方針・中期経営計画
「KAITEKI Vision 35」と「中期経営計画2029」
会社が掲げる「2035年のありたい姿」は「社会課題に最適なソリューションを提供し続け、素材の力で顧客を感動させる「グリーン・スペシャリティ企業」になる。」です。
対処すべき課題
| 課題 | テーマ | 主な重点活動 |
|---|---|---|
| 1「規律ある事業運営の3原則」の徹底①「事業選別の3つの基準」と「規律ある事業運営の3原則」に沿ったポートフォリオ変革と収益改善に取り組む | 事業ポートフォリオの分類 |
|
| 2スペシャリティマテリアルズのさらなる成長②中期経営計画で掲げた2029年度の目標達成のために急務と位置づけている | 資源配分 |
|
| 3市況影響が大きい素材ビジネスの再構築③同じく2029年度の目標達成のために急務と位置づけている | 構造改革 |
|
★上の課題は、有価証券報告書「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に書かれているものです。会社は2024年11月に経営方針「KAITEKI Vision 35」と「中期経営計画2029」を発表しています。
経営目標(財務)
| 指標 | 目標 | 会社が掲げた目標 |
|---|---|---|
| 目標年度 | 2026年3月期 | 2029年度(2030年3月期) |
これは会社が公表した計画であり、当サイトの予測でも評価でもありません。目標の言い回しは資料の表現をそのまま用いています。計画は見直されることがあります。★★中期経営計画の数値目標そのものは、有価証券報告書に金額として書かれていません。会社は詳細を自社ウェブサイト掲載の資料に譲っており、当サイトはその資料を読んでいないため、ここには有価証券報告書に書かれている範囲だけを載せています。
アメリカの対応企業
リンデLIN
三菱ケミカルグループの最大セグメント(産業ガス38.0%)と、リンデの本業が同じ。日本側の産業ガスは大陽日酸(現・日本酸素)が担う
★この4社で唯一、正面から重なる組み合わせです。リンデは10-Kで自社を世界最大の産業ガスの会社と説明し、酸素・窒素・アルゴンといった空気由来のガスと、水素・ヘリウム・電子材料用ガスなどを主要製品に挙げています。三菱ケミカルグループの産業ガス部門は売上収益の36.5%、コア営業利益では89.2%を占める最大の事業です。
売上高を三菱ケミカルグループと並べる- リンデ5.4兆円FY2025
- 三菱ケミカルグループ3.7兆円直近の通期
- リンデ35.3兆円2026-08-20 時点
- 三菱ケミカルグループ1.6兆円2026-08-20 時点
ダウDOW
ベーシックマテリアルズ&ポリマーズ、MMA&デリバティブズが石油化学系の素材で重なる
汎用樹脂で重なります。ダウはパッケージング&スペシャリティプラスチックス・インダストリアルインターミディエイツ&インフラストラクチャー・パフォーマンスマテリアルズ&コーティングスの3部門で、三菱ケミカルグループのベーシックマテリアルズ&ポリマーズ(外部収益の21.3%)と領域が近い部門です。ただし三菱ケミカルグループのこの部門はコア営業損失41億円で、収益の姿は同じではありません。
売上高を三菱ケミカルグループと並べる- ダウ6.3兆円FY2025
- 三菱ケミカルグループ3.7兆円直近の通期
- ダウ3.7兆円2026-08-20 時点
- 三菱ケミカルグループ1.6兆円2026-08-20 時点
デュポンDD
スペシャリティマテリアルズで重なるが、デュポンは2区分しか開示しておらず細かい重なりを確かめられない
高機能材料の分野で重なります。デュポンはダイバーシファイドインダストリアルズとヘルスケア&ウォーターテクノロジーズの2部門で、三菱ケミカルグループのスペシャリティマテリアルズ(外部収益の28.6%)と領域が近い部門です。ただしデュポンは2019年に素材科学と農業の事業を分離しており、会社の規模が違います。
売上高を三菱ケミカルグループと並べる- デュポン1.1兆円FY2025
- 三菱ケミカルグループ3.7兆円直近の通期
- デュポン3.0兆円2026-08-20 時点
- 三菱ケミカルグループ1.6兆円2026-08-20 時点
三菱ケミカルグループはIFRS、ダウ・デュポン・リンデは米国会計基準です。売上高の範囲は完全には一致しません。米ドルはページ下部に記載の基準日のレートで円換算しています。
★★部門の利益の基準が違います。三菱ケミカルグループは「コア営業利益」という会社独自の指標(営業利益から非経常項目を除いたもの)で部門の利益を示しています。米国3社の基準は用語集の一覧に載せています。
★決算期がそろっていません。三菱ケミカルグループは3月末、米国3社は12月末です。
★リンデは本社が米国にある会社ではありません。アイルランドの法律に基づいて設立された会社で、主要な事業所は英国と米国です。当サイトはSECに提出書類を出している会社を対象にしているため掲載しています。
よくある質問
三菱ケミカルグループのアメリカ版はどこですか?
最大部門である産業ガスに限れば、リンデです。この4社で正面から重なるのはこの組み合わせだけです。ただし三菱ケミカルグループは残りの63.5%でスペシャリティマテリアルズ、ベーシックマテリアルズ&ポリマーズ、MMA&デリバティブズを手がけており、これらはダウやデュポンの領域と重なります。1社では対応しきれない会社です。
売上では36.5%の産業ガスが、なぜ利益では89.2%なのですか?
部門別のコア営業利益が、産業ガス2,007億円・スペシャリティマテリアルズ323億円・MMA&デリバティブズ△15億円・ベーシックマテリアルズ&ポリマーズ△42億円となっているためです。化学の2部門が営業赤字のため、連結の2,250億円のほとんどを産業ガスが占める形になっています。会社は産業ガスの増益の理由に、DX活用やプラント操業最適化などの生産性向上活動を挙げています。
5期の売上収益は同じ範囲で並んでいますか?
★★並んでいません。同社は2026年3月期に田辺三菱製薬(現・田辺ファーマ)の全株式と関連資産を譲渡し、その事業を非継続事業に分類しました。会社は2025年3月期についても組み替えて表示しているため、直近2期は田辺三菱製薬を除いた継続事業だけの金額で、それ以前の3期は含みます。表と図を見るときはこの違いに注意が要ります。
中期経営計画はありますか?
あります。会社は2024年11月に経営方針「KAITEKI Vision 35」と「中期経営計画2029」を発表しています。ただし有価証券報告書には数値目標が金額として書かれておらず、会社は詳細を自社ウェブサイト掲載の資料に譲っています。当サイトは有価証券報告書に書かれている範囲だけを載せています。
数値はいつ時点のものですか?
5期の推移と部門別・地域別の内訳は2026年3月期(2026年6月22日提出の有価証券報告書)、直近の四半期と今期の見通し・配当予想は2027年3月期第1四半期(2026年8月7日公表の決算短信)によります。株価と時価総額はページ下部に記載した基準日の値です。
数値の基準日と出典
- 決算(通年)
- 2026年3月期(2026-03-31 期末)
- 決算(四半期)
- 2027年3月期 第1四半期(2026年4〜6月)/2026-08-07 公表
- IR資料の確認日
- 2026-08-20
部門別・地域別の売上高、四半期決算、今期の見通し、経営方針・中期経営計画は、同社のIRサイトで公開されている次の資料から当サイトが書き写しました(有価証券報告書(2026年3月期・第21期)(2026-06-22 公表)/2027年3月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結)(2026-08-07 公表))。5期の推移(売上高・総資産・キャッシュ・フロー等)と発行済株式数・従業員数は、金融庁EDINETに提出された有価証券報告書によります。5期の利益は有価証券報告書の「主要な経営指標等の推移」によります。
投資判断は自己責任で行ってください。
当サイトは特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。
数値は基準日時点のものです。最新の情報は各社の開示資料をご確認ください。