小売Retail
日本の顔ぶれ
アメリカの対応企業
ウォルマートWMT
Walmart Inc.
ウォルマート米国68.4%、ウォルマートインターナショナル18.5%、サムズクラブ米国13.2%の3セグメント。売上高は706.4十億ドルで、この7社のなかで最大。
- 売上高113.2兆円
- 純利益3.5兆円
- 時価総額134.5兆円
- 株価107.98USD
- 掲載企業内シェア54.9%
- 決算期FY2026 · 米国基準
- セブン&アイ・ホールディングス
- ファーストリテイリング
コストコCOST
Costco Wholesale Corp /NEW
1983年にシアトルで開業した会員制の倉庫店。2025年8月末で世界914店。出店国に日本を含む。米国72.7%、カナダ13.4%、その他海外13.9%。
- 売上高43.7兆円
- 純利益1.3兆円
- 時価総額64.3兆円
- 株価922.76USD
- 掲載企業内シェア21.2%
- 決算期FY2025 · 米国基準
- セブン&アイ・ホールディングス
- ファーストリテイリング
ホーム・デポHD
The Home Depot, Inc.
住宅の改修・修繕に使う商品と工事サービスを売る大型店を2,359店。単一の報告セグメントで、地域別は米国92.4%。10-Kに「世界最大の住宅改修の小売業者」と記載する。
- 売上高26.1兆円
- 純利益2.2兆円
- 時価総額45.9兆円
- 株価293.20USD
- 掲載企業内シェア12.7%
- 決算期FY2026 · 米国基準
- セブン&アイ・ホールディングス
- ファーストリテイリング
ロウズLOW
Lowe's Companies, Inc.
住宅改修の大型店を米国に1,759店。10-Kに「世界で2番目に大きい住宅改修の小売業者」と記載する。売上の99.9%が米国で、この7社のなかでもっとも米国に集中している。
- 売上高13.7兆円
- 純利益1.1兆円
- 時価総額16.7兆円
- 株価189.28USD
- 掲載企業内シェア6.6%
- 決算期FY2026 · 米国基準
- セブン&アイ・ホールディングス
- ファーストリテイリング
TJXTJX
TJX COMPANIES INC /DE/
衣料品とホームファッションのオフプライス小売。5,200店超で、定価の小売店より20〜60%安い価格帯と10-Kに記載する。Marmaxxが60.6%。
- 売上高9.6兆円
- 純利益8,721億円
- 時価総額22.5兆円
- 株価130.06USD
- 掲載企業内シェア4.6%
- 決算期FY2026 · 米国基準
- ファーストリテイリング
- セブン&アイ・ホールディングス
カードの下にある「対応する日本企業」は、その米国企業と事業が重なる会社です。
規模の比較
日本企業(オレンジ)と米国企業(青)を同じ物差しで並べています。
日米の構造の違い
日本の会社が、米国のコンビニを持っている
セブン&アイ・ホールディングスの有価証券報告書には、事業が2つの柱で書かれています。
- 国内コンビニエンスストア事業 — 9社
- 海外コンビニエンスストア事業 — 133社
海外側の筆頭に挙がっているのが 7-Eleven, Inc. です。ガソリンスタンド併設店の Speedway LLC も同じ区分に入っています。会社数で見ると、セブン&アイは日本の会社というより海外に広がった会社です。
この業界で「セブン&アイのアメリカ版はどこか」と問うと、答えは「セブン&アイ自身」になります。当サイトはこうした歪みを隠さずに書きます。
正面から競合する組み合わせがない理由
この業界には、正面から競合していると書ける組み合わせが1件もありません。確認を厳しくしたからではなく、日米で同じ業態の会社を並べていないためです。
- 日本側 — コンビニエンスストア(セブン&アイ)と、衣料品の製造小売(ファーストリテイリング)
- 米国側 — スーパーセンター(ウォルマート)、会員制倉庫店(コストコ)、住宅改修の大型店(ホーム・デポ、ロウズ)、オフプライス(TJX)
小売は「何を売るか」だけでなく「どう売るか」で分かれます。売り場の大きさ、買い物の頻度、価格の付け方が業態ごとに違うため、扱う商品が重なっていても同じ会社とは言えません。
通信のページでも同じく0件でしたが、理由は違います。通信は各国の免許事業だからで、小売は業態が細かく分かれるからです。
同じ衣料品でも、仕入れ方が逆
ファーストリテイリングとTJXは、どちらも衣料品を売る会社です。ただし商品の集め方が逆になっています。
- ファーストリテイリング — 自社で企画した商品を、自社の店舗(ユニクロ、ジーユー)で売る
- TJX — 他社のブランド品を買い付け、定価より20〜60%安い価格で売る(10-Kに記載)
TJXの10-Kには「a rapidly changing assortment(頻繁に入れ替わる品ぞろえ)」とあります。同じ商品を安定して置くのではなく、そのとき仕入れられたものを並べる売り方です。
コストコは日本にも出店している
コストコの10-Kには、会員制倉庫店を展開する国として日本が明記されています。米国、プエルトリコ、カナダ、メキシコ、日本、英国、韓国、オーストラリア、台湾、中国、スペイン、フランス、スウェーデン、アイスランド、ニュージーランドです。
2025年8月末で世界914店。米国が売上の72.7%を占めます。
日本の読者にとっては、この7社のなかでもっとも身近に店舗がある米国企業です。
住宅改修の2社は、店を増やす会社ではなくなっている
ホーム・デポとロウズは、米国の住宅改修という同じ市場で正面から競う2社です。10-Kでの自己紹介も対になっています。
- ホーム・デポ — 「世界最大の住宅改修の小売業者」。2,359店(米国・カナダ・メキシコ)
- ロウズ — 「フォーチュン100の会社であり、世界で2番目に大きい住宅改修の小売業者」。1,759店(すべて米国)
いま両社が力を入れているのは、店を増やすことではありません。プロの職人へ建材を卸す流通会社の買収です。
- ホーム・デポは2024年にSRS(屋根材・造園資材・プール用品の流通)、2025年にそのSRSがGMS(石膏ボード・天井材などの内装建材の流通)を取得しました。店舗とは別に1,250を超える拠点を持ちます
- ロウズは2025年にFBM(内装建材の流通)とADG(内装仕上げの設計・流通・施工)を取得しました。店舗とは別に540を超える流通拠点を持ちます
ホーム・デポの通期の見通しでは、新規出店は約15店です。同じ方向へ動きながら、開示の形は分かれました。 ホーム・デポは単一の報告セグメントのままですが、ロウズは2026年1月期から報告セグメントを2つに分け、買った2社を「その他」として示しています。
売上の動きも対照的です。ホーム・デポは3期で7.9%増えた一方、営業利益は3期続けて減りました。ロウズは5期で売上高が10.4%減っています(カナダの小売事業の売却を含む)。
規模の差が大きい
同じ小売でも、売上高の規模はかなり違います。
- ウォルマート — 706.4十億ドル
- コストコ — 275.2十億ドル
- ホーム・デポ — 164.7十億ドル
- ロウズ — 86.3十億ドル
- TJX — 60.4十億ドル
ウォルマートはTJXの10倍以上です。表の売上高は同じ物差し(円換算・同じレート)で並べているので、日本の2社を含めて比べられます。
よくある質問
セブン&アイ・ホールディングスのアメリカ版はどこですか?
セブン&アイ自身です。米国のセブン-イレブン(7-Eleven, Inc.)は同社の海外コンビニエンスストア事業に含まれる子会社で、ガソリンスタンド併設店の Speedway LLC も同じ区分にあります。
そのため当サイトでは、セブン&アイと正面から競合する相手を置いていません。
ユニクロとTJXはどこが重なり、どこが違うのですか?
ともに衣料品を売る会社ですが、商品の集め方が逆です。ファーストリテイリングは自社で企画した商品を自社の店舗で売り、TJXは他社ブランドを買い付けて定価より安く売ります。売る商品は重なりますが、同じ売り方ではありません。
コストコは日本にもありますが、日本企業ではないのですか?
コストコは米国の会社です。10-Kに、会員制倉庫店を展開する国の1つとして日本が挙げられています。売上の内訳では米国が72.7%、カナダが13.4%、その他海外が13.9%で、日本単独の数字は開示されていません。
サムズクラブとコストコは同じような業態ですか?
ウォルマートの報告セグメントに「サムズクラブ米国」があり、売上の13.2%を占めます。ウォルマートは10-Kで自社の戦略に「membership models(会員制モデル)」を含めると説明しています。当サイトは開示資料に書かれていること以上の比較はしません。
ホームセンターの日本企業が載っていないのはなぜですか?
当サイトの小売の業界ページは、日本側をセブン&アイ・ホールディングスとファーストリテイリングの2社にしているためです。 ホーム・デポとロウズに業態が近い日本の会社は、カインズ・DCMホールディングス・コーナン商事といったホームセンターです。この2社と正面から重なるのはそちらで、当ページの日本側2社ではありません。 そのため、この業界ページには正面から競合していると書ける組み合わせが1件もありません。当サイトは無いものを有るようには書きません。
ホーム・デポとロウズはどちらが大きいのですか?
売上高はホーム・デポが約1.9倍です(1,646億83百万ドル対862億86百万ドル)。店舗数は2,359店対1,759店、従業員は約472,400人対約276,000人です。売上高営業利益率は12.7%対11.8%。米国以外の比率はホーム・デポ7.6%、ロウズ0.1%で、ロウズはほぼ完全に米国の会社です。10-Kでは、ホーム・デポが「世界最大」、ロウズが「世界で2番目に大きい」住宅改修の小売業者と自ら記載しています。
セブン&アイのセグメントが変わると聞きました
有価証券報告書に、2026年4月9日開催の取締役会で事業セグメントの変更を決議したと記載されています。当サイトが載せている数値は、変更前の区分によるものです。新しい区分での数値は、次の有価証券報告書で開示され次第、更新します。
数値はいつ時点のものですか?
決算数値は各社の直近の年次報告書(米国は10-K、日本は有価証券報告書)によります。決算期は会社ごとに異なり、ウォルマートは1月末、コストコは8月末、ホーム・デポは1月末(2026年2月1日まで)、ロウズは1月末(2026年1月30日まで)、TJXは1月末、セブン&アイは2月末、ファーストリテイリングは8月末です。ホーム・デポとロウズは、当サイトの「2026年1月期」を会社が「fiscal 2025」と呼びます(当サイトは期末の暦年で期を呼ぶため1年ずれます)。株価と時価総額はページ下部の更新日時点の値です。
注記(2件)
- アメリカの対応企業
- 日米それぞれの開示資料(年次報告書・有価証券報告書)でセグメントを突き合わせ、重なりを確認できたものだけを載せています。どこがどう重なるかは下の「日米の構造の違い」で説明しています。
- 規模の比較
- 米ドルはページ下部のレートで円換算しました。会計基準が異なるため、売上高の範囲は完全には一致しません(各社の基準を併記しています)。上のカードの「掲載企業内シェア」は、掲載した米国企業5社の売上高合計に占める割合です。世界市場でのシェアではありません。
出典
売上高・純利益は各社の直近の通年決算(米国企業 FY2025・FY2026/日本企業 2025年8月期・2026年2月期)によります。出典は米国SEC(証券取引委員会)の年次報告書(10-K)、金融庁EDINETの有価証券報告書、株価はYahoo Finance。金額の円換算は1米ドル = 158.73円、株価と時価総額は1米ドル = 157.06円。
投資判断は自己責任で行ってください。
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数値は更新時点のものです。最新の情報は各社の開示資料をご確認ください。
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