モルガン・スタンレー
基本情報
- 正式社名
- MORGAN STANLEY
- 英文社名
- Morgan Stanley
- ティッカー
- MS(NYSE)
- 会計基準
- 米国会計基準(US GAAP)
- SECへの登録業種
- Security Brokers, Dealers & Flotation CompaniesSIC 6211
- 発行済株式数
- 1,570,566,292 株直近の提出書類
- ROE(自己資本利益率)
- 15.6%FY2025・当サイトの計算
- 1株あたり配当金
- 3.85 米ドルFY2025
- 1株あたり利益(EPS)
- 10.21 米ドルFY2025・希薄化後
- 従業員数
- 約83,000 人2025-12-31 時点・42か国
売上高と利益の推移
財務ハイライト(過去5期)
当社株主に帰属する当期純利益・ROE
総資産・純資産・株主資本比率
キャッシュ・フロー
1株当たり当期純利益(EPS)
| 決算期 | 売上高 | 前期比 | 純利益 | 純利益率 |
|---|---|---|---|---|
| FY20252025-12-31期末 | 112,228億円 | +14.4% | 26,786億円 | 23.9% |
| FY20242024-12-31期末 | 98,115億円 | +14.1% | 21,272億円 | 21.7% |
| FY20232023-12-31期末 | 86,013億円 | +0.9% | 14,436億円 | 16.8% |
| FY20222022-12-31期末 | 85,258億円 | -10.2% | 17,521億円 | 20.6% |
| FY20212021-12-31期末 | 94,928億円 | — | 23,883億円 | 25.2% |
直近5期の通年決算です。出典は米国SECに提出されたXBRLデータで、金額は1米ドル=158.86円で円に直しています。図の売上高と利益は同じ物差しで並べているので、棒の高さの差がそのまま利益の大きさにあたります。★★★証券会社の損益計算書には営業利益の行がありません。収益から費用を引く途中に「営業利益」という小計を置かない形なので、当サイトの推移の図は当期純利益を描いています。★★★「売上高」は純収益(Net revenues)で、支払利息を差し引いた後の金額です。★日本の野村ホールディングスと大和証券グループ本社が「売上高」として載せているのは支払利息を引く前の総額なので、そのままでは比べられません。★★5期で純収益は597億55百万ドルから706億45百万ドルへ18.2%増えました(当サイトの計算)。2022年12月期と2023年12月期に落ち込み、そこから2期続けて伸びた形です。★★当期純利益は150億34百万ドルから90億87百万ドル(2023年12月期)まで下がり、168億61百万ドルへ戻りました。★★★当サイトはこの上下の理由を書きません。会社が5期の推移について要因を数値で分解していないためです。★この図の当期純利益はモルガン・スタンレーに帰属する金額です。非支配株主に帰属する分を含めた連結の当期純利益は2025年12月期で170億25百万ドルです。
事業の概要
インスティテューショナル・セキュリティーズ
機関投資家・事業法人向けの投資銀行業務と市場業務。純収益の46.8%を占め、部門の利益でも最大
利益構成比51.1%17,851億円・利益率34.0%
- M&Aの助言と引受け(株式・債券)
- 株式のセールス&トレーディングとプライム・ブローカレッジ
- 債券・為替・商品のセールス&トレーディング
- 法人向けの貸出
ウェルス・マネジメント
個人向けの資産管理。純収益の44.9%で、インスティテューショナル・セキュリティーズとほぼ並ぶ
利益構成比42.2%14,763億円・利益率29.3%
- ファイナンシャル・アドバイザーによる助言と手数料ベースの口座
- 自己売買(E*TRADE)と職域向けの株式報酬プラン
- 証券担保ローン・住宅ローンなどの貸出
- 銀行預金
インベストメント・マネジメント
機関投資家・個人向けの資産運用。純収益の9.2%
利益構成比6.7%2,348億円・利益率22.7%
- 株式・債券・オルタナティブ投資の運用
- プライベート・クレジットとプライベート・エクイティ
- 運用報酬と成功報酬
注目ポイント
- ★★★「売上高」は支払利息を引いた後の純収益★★★モルガン・スタンレーが売上高として示すのは純収益(Net revenues)で、706億45百万ドルです。★内訳は非金利収益605億99百万ドルと純金利100億46百万ドルです。★★受取利息590億63百万ドルから支払利息490億17百万ドルを引いた差が純金利にあたります。★★★日本の野村ホールディングス(収益合計4兆7,584億86百万円)と大和証券グループ本社(営業収益1兆4,679億83百万円)は支払利息を引く前の総額を売上高として載せています。そのままでは比べられません。★★野村の純収益は2兆1,677億13百万円、大和の純営業収益は7,204億27百万円で、こちらとなら同じ物差しで比べられます。
- ★★★市場業務と資産管理がほぼ半分ずつ★★★インスティテューショナル・セキュリティーズ330億80百万ドル(46.8%)とウェルス・マネジメント317億54百万ドル(44.9%)がほぼ並びます(当サイトの計算)。★インベストメント・マネジメントは65億25百万ドル(9.2%)です。★★ゴールドマン・サックスはグローバル・バンキング&マーケッツが71.1%で、市場業務への偏りが大きい形です。★★日本の野村ホールディングスはホールセール部門が53.8%、ウェルス・マネジメント部門が22.6%(部門別の純収益に占める割合)です。★★★大和証券グループ本社はウェルスマネジメント部門が42.1%で、5社の中では最も個人向けに寄っています。
- ★★★通期の見通しをGAAPの金額で示さない★★★会社は通期の売上高・利益の見通しを1つも公表していません。★★そのためこのページには「今期の見通し」の節がありません。★ゴールドマン・サックス・ブラックロックも同じで、米国3社ともGAAPの金額による見通しを示しません。★★★日本の野村ホールディングス・大和証券グループ本社も通期の業績予想を出していません。★★★掲載している日米5社で、通期の見通しを公表している会社は1社もありません。
- ★★数値の中期目標を年次報告書に書いていない★★会社は10-Kに数値の中長期目標を記載していません。★2025年12月期の実績としてROE16.6%・有形普通株主資本利益率(ROTCE)21.6%・経費効率比率68%を示していますが、これは実績であって目標ではありません。★★★そのためこのページには「中期経営計画」の節がありません。★日本の野村ホールディングスは2030年度にROE10〜12%+・税引前当期純利益7,500億円超、大和証券グループ本社は2026年度に連結経常利益2,400億円以上・連結ROE10%程度を掲げています。★★★当サイトは会社が公表した数値だけを載せます。
- ★★顧客資産が10兆ドルに達した★★会社は2026年4〜6月期の決算発表資料で「ウェルス・マネジメントとインベストメント・マネジメントを合わせた顧客資産が10兆ドルの節目に達した」と記載しています。★同じ四半期のウェルス・マネジメントの純新規資産は1,481億ドルで、会社は過去最高と記載しています(前年同期592億ドル)。★手数料ベースの顧客資産は3兆220億ドル(同2兆4,780億ドル)です。★インベストメント・マネジメントの運用資産残高は2兆40億ドル(同1兆7,130億ドル)です。★★2025年12月期には手数料ベースの資産フロー1,600億ドル・純新規資産3,560億ドルを会社が記載しています。★★★当サイトは今後の残高を見通しません。
部門ごとの売上と利益
2025年12月期10-Kの Note 22 — Segment, Geographic and Revenue Information より
| 部門 | 売上高 | 部門の利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| インスティテューショナル・セキュリティーズ | 52,552億円 | 17,851億円 | 34.0% |
| ウェルス・マネジメント | 50,445億円 | 14,763億円 | 29.3% |
| インベストメント・マネジメント | 10,366億円 | 2,348億円 | 22.7% |
| セグメント間の消去 | ▲1,134億円 | ▲86億円部門どうしの取引を外部との取引と同じように扱っているため、連結に戻すときに消去する | — |
| 連結 | 112,228億円 | 34,877億円 | — |
★★★この表の「売上高」は純収益(Net revenues)です。支払利息を差し引いた後の収益で、一般の会社の売上高とは中身が違います。★★★3部門の合計713億59百万ドルから、セグメント間の消去7億14百万ドルを引くと連結の706億45百万ドルになります(当サイトの計算)。★★★部門の利益は税引前利益で、法人税を引く前の金額です。日本の野村ホールディングスも税引前利益ですが、大和証券グループ本社は経常利益です。★★★インスティテューショナル・セキュリティーズとウェルス・マネジメントがほぼ同じ大きさです。純収益は330億80百万ドルと317億54百万ドルで、差は13億26百万ドルしかありません。★税引前利益では112億37百万ドルと92億93百万ドルで、市場業務のほうが利益率が高い形です(34.0%対29.3%)。★★会社はウェルス・マネジメントの税引前利益率29.3%を10-Kに記載しています。
「部門の利益」が何を指すかは会社によって違います。掲載している会社の基準の一覧を用語集に置いています。
地域別の売上
地域別の純収益2025年12月期
- 米州
- アジア
- 欧州・中東・アフリカ
2025年12月期の地域別の純収益です。会社が10-Kの Note 22 — Net Revenues by Region よりで開示した区分をそのまま用いており、当サイトで分類し直したものではありません。★★★米州が純収益の74.9%(528億97百万ドル)を占めます。★アジア94億20百万ドル(13.3%)・欧州・中東・アフリカ83億28百万ドル(11.8%)が続きます(当サイトの計算)。★★★アジアが欧州・中東・アフリカを上回るのは、掲載している米国3社でこの会社だけです。ゴールドマン・サックスは欧州・中東・アフリカ24.3%・アジア13.0%、ブラックロックは欧州29.6%・アジア太平洋4.5%です。★★税引前利益では米国が158億46百万ドル、米国外が61億8百万ドルと会社が別の表で示しています。米国が72.2%です(当サイトの計算)。★★★地域の区分が2つの表で違います。純収益は米州・アジア・欧州中東アフリカの3区分、税引前利益は米国・米国外の2区分です。そのため地域ごとの利益率は計算できません。
最新の決算
2026年4〜6月期(2026年12月期 第2四半期)2026-07-15 公表
| 項目 | 2026年4〜6月期(2026年12月期 第2四半期) | 2025年4〜6月期 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 33,914億円 | 26,676億円 | +27.1% |
| 税引前利益 | 11,673億円 | 7,343億円 | +59.0% |
| 純利益 | 8,866億円 | 5,622億円 | +57.7% |
| 売上高純利益率 | 26.1% | 21.1% | — |
会社が公表した決算資料の数値です。当サイトが原文を翻訳・加工したものではありません。増減は前年の同じ期間との比較です。★3か月(2026年4月1日〜6月30日)の数値です。売上高は支払利息を差し引いた後の純収益、純利益はモルガン・スタンレーに帰属する四半期純利益。★★★純収益27.1%増・税引前利益59.0%増・純利益57.7%増でした(当サイトの計算)。★★会社は純収益と税引前利益がいずれも過去最高だったと記載しています。★1株当たり利益は3ドル46セント、ROEは20.7%、有形普通株主資本利益率(ROTCE)は26.6%です。★★部門別の純収益はインスティテューショナル・セキュリティーズ110億40百万ドル・ウェルス・マネジメント88億56百万ドル・インベストメント・マネジメント16億46百万ドルです。★インスティテューショナル・セキュリティーズの内訳は投資銀行24億37百万ドル・株式63億ドル・債券24億55百万ドルです。★★ウェルス・マネジメントの純新規資産は1,481億ドルで会社は過去最高と記載しています。★上半期の経費効率比率は65%(前年同期71%)です。★★★当サイトは増益の理由を書きません。会社が四半期について要因を数値で分解していないためです。
日本企業との違い
野村ホールディングス8604
★★★証券・資産運用の日米5社で最も形が近い組み合わせ。個人向けの資産管理・機関投資家向けの市場業務・資産運用の3本柱をどちらも持つ。★★ただし比重が逆で、野村ホールディングスはホールセール部門が部門別の純収益の53.8%、モルガン・スタンレーはウェルス・マネジメントが純収益の44.9%である(当サイトの計算)。★規模はモルガン・スタンレー(706億45百万ドル・基準日のレートで約11兆2,228億円)が野村ホールディングスの純収益(2兆1,677億円)の5.18倍。★★部門の利益はどちらも税引前利益で、5社の中で段階がそろう組み合わせ。★★★ただし売上高の中身が違う。野村がページ上部に載せる収益合計4兆7,584億86百万円は金融費用を引く前で、モルガン・スタンレーの純収益は引いた後である。
★★★証券・資産運用の日米5社で最も形が近い組み合わせです。個人向けの資産管理・機関投資家向けの市場業務・資産運用の3本柱をどちらも持ちます。★★ただし比重が逆で、モルガン・スタンレーはウェルス・マネジメントが純収益の44.9%、野村ホールディングスはホールセール部門が部門別の純収益の53.8%です(当サイトの計算)。★規模はモルガン・スタンレー(706億45百万ドル・基準日のレートで約11兆2,228億円)が野村ホールディングスの純収益(2兆1,677億円)の5.18倍です。★★部門の利益はどちらも税引前利益で、段階がそろいます。★★株主資本比率7.9%対自己資本比率5.9%です。
売上高をモルガン・スタンレーと並べる- 野村ホールディングス4.8兆円2026年3月期
- モルガン・スタンレー11.2兆円直近の通期
- 野村ホールディングス4.7兆円2026-08-22 時点
- モルガン・スタンレー53.4兆円2026-08-22 時点
大和証券グループ本社8601
個人向けの資産管理・機関投資家向けの市場業務・資産運用の3つを持つという点が重なる。★★比重も近く、大和証券グループ本社はウェルスマネジメント部門が部門別の純営業収益の42.1%、モルガン・スタンレーはウェルス・マネジメントが純収益の44.9%である(当サイトの計算)。★★★ただし規模の差が大きい。モルガン・スタンレー(706億45百万ドル・約11兆2,228億円)は大和証券グループ本社の純営業収益(7,204億円)の15.58倍で、日米5社で最も差が大きい組み合わせである。★★部門の利益は大和が経常利益、モルガン・スタンレーが税引前利益で段階が違う。★★★自国の比重も違い、大和は日本86.8%、モルガン・スタンレーは米州74.9%である。
個人向けの資産管理・機関投資家向けの市場業務・資産運用の3つを持つという点が重なります。★★比重も近く、モルガン・スタンレーはウェルス・マネジメントが純収益の44.9%、大和証券グループ本社はウェルスマネジメント部門が部門別の純営業収益の42.1%です(当サイトの計算)。★規模はモルガン・スタンレー(約11兆2,228億円)が大和証券グループ本社の純営業収益(7,204億円)の15.58倍で、日米5社で最も差が大きい組み合わせです。★★部門の利益はモルガン・スタンレーが税引前利益、大和が経常利益で段階が違います。★★★自国の比重は大和のほうが高く、大和は日本86.8%、モルガン・スタンレーは米州74.9%です。
売上高をモルガン・スタンレーと並べる- 大和証券グループ本社1.5兆円2026年3月期
- モルガン・スタンレー11.2兆円直近の通期
- 大和証券グループ本社2.8兆円2026-08-22 時点
- モルガン・スタンレー53.4兆円2026-08-22 時点
モルガン・スタンレーは米国会計基準、日本2社は米国会計基準(野村ホールディングス)と日本基準(大和証券グループ本社)です。「売上高」にあたる数字は会社ごとに範囲が違います。米ドルはページ下部に記載の基準日のレートで円換算しています。
★★★日米5社でモルガン・スタンレーが最大の規模です。純収益706億45百万ドル(約11兆2,228億円)は、野村ホールディングスの純収益(2兆1,677億円)の5.18倍、大和証券グループ本社の純営業収益(7,204億円)の15.58倍にあたります(当サイトの計算)。
★★★「売上高」の物差しが違います。モルガン・スタンレーの純収益は支払利息を差し引いた後の金額です。日本2社が売上高として載せているのは引く前の総額で、野村は収益合計4兆7,584億86百万円、大和は営業収益1兆4,679億83百万円です。そのままの数字で比べると、モルガン・スタンレーは野村の2.36倍、大和の7.64倍になります(当サイトの計算)。上の比較は日本側も純収益・純営業収益にそろえたものです。
★★★部門の比重が5社で最も均衡しています。インスティテューショナル・セキュリティーズ46.8%とウェルス・マネジメント44.9%がほぼ並び、インベストメント・マネジメントが9.2%です(当サイトの計算)。ゴールドマン・サックスはグローバル・バンキング&マーケッツが71.1%、野村ホールディングスはホールセール部門が53.8%です。
★★部門の利益はモルガン・スタンレーと野村ホールディングスが税引前利益でそろいます。大和証券グループ本社は経常利益です。
★★★自国の比重が逆向きです。モルガン・スタンレーは純収益の74.9%が米州で、アジア13.3%、欧州・中東・アフリカ11.8%です。野村ホールディングスは日本50.2%・海外49.8%、大和証券グループ本社は日本86.8%・海外13.2%です。
★★★通期の見通しは3社とも公表していません。モルガン・スタンレーはGAAPの金額を1つも示さず、野村は「経済情勢や市場環境などによる不確実性があるため、業績予想は行っておりません」、大和は「有価証券関連業の業績は、経済情勢や相場環境に大きな影響を受ける状況にあり、その業績予想を行うことは困難であるため記載しておりません」と記載しています。そのため3社のページに「今期の見通し」の節がありません。
★★中長期の数値目標は日本側だけです。野村ホールディングスは2030年度にROE10〜12%+・税引前当期純利益7,500億円超、大和証券グループ本社は2026年度に連結経常利益2,400億円以上・連結ROE10%程度を掲げます。モルガン・スタンレーは10-Kに数値目標を書いていません。
★決算期はモルガン・スタンレーが12月末、日本2社は3月末です。ただし直近の四半期はどれも2026年4〜6月期なので、同じ3か月で比べられます。
よくある質問
モルガン・スタンレーに対応する日本企業はどこですか?
★★★野村ホールディングスです。個人向けの資産管理・機関投資家向けの市場業務・資産運用の3本柱をどちらも持ち、証券・資産運用の日米5社で最も形が近い組み合わせです。★★ただし比重が逆で、モルガン・スタンレーはウェルス・マネジメントが純収益の44.9%、野村はホールセール部門が部門別の純収益の53.8%です(当サイトの計算)。★規模はモルガン・スタンレー(約11兆2,228億円)が野村の純収益(2兆1,677億円)の5.18倍、大和証券グループ本社の純営業収益(7,204億円)の15.58倍です。★★部門の構成比だけを見れば大和証券グループ本社(ウェルスマネジメント42.1%)のほうが近い形です。★★部門の利益の段階が税引前利益でそろうのは野村です。
「売上高」は何を指していますか?
★★★純収益(Net revenues)です。支払利息を差し引いた後の収益で、2025年12月期は706億45百万ドルでした。★内訳は非金利収益605億99百万ドルと純金利100億46百万ドルです。★受取利息590億63百万ドルから支払利息490億17百万ドルを引いた差が純金利にあたります。★★★日本の野村ホールディングス(収益合計4兆7,584億86百万円)と大和証券グループ本社(営業収益1兆4,679億83百万円)が売上高として載せているのは、支払利息を引く前の総額です。★★野村の純収益は2兆1,677億13百万円、大和の純営業収益は7,204億27百万円で、こちらとなら同じ物差しで比べられます。★★ゴールドマン・サックスもモルガン・スタンレーと同じ純収益、ブラックロックは資産運用会社なので収益がそのまま売上高です。
部門の利益はどの段階の利益ですか?
★★★税引前利益(Income before provision for income taxes)です。法人税を差し引く前の金額で、営業利益ではありません。★★証券会社の損益計算書には営業利益の行がありません。★部門別の税引前利益はインスティテューショナル・セキュリティーズ112億37百万ドル・ウェルス・マネジメント92億93百万ドル・インベストメント・マネジメント14億78百万ドルです。★★3部門の合計から、セグメント間の消去5,400万ドルを引くと連結の219億54百万ドルになります。★★利益率はインスティテューショナル・セキュリティーズ34.0%、ウェルス・マネジメント29.3%、インベストメント・マネジメント22.7%です(当サイトの計算)。会社はウェルス・マネジメントの税引前利益率29.3%を10-Kに記載しています。★野村ホールディングスとゴールドマン・サックスも税引前利益、大和証券グループ本社は経常利益です。
市場業務と資産管理はどちらが大きいのですか?
★★★ほぼ同じ大きさです。インスティテューショナル・セキュリティーズ330億80百万ドル(純収益の46.8%)とウェルス・マネジメント317億54百万ドル(44.9%)で、差は13億26百万ドルしかありません(当サイトの計算)。★インベストメント・マネジメントは65億25百万ドル(9.2%)です。★★税引前利益では112億37百万ドルと92億93百万ドルで、市場業務のほうが利益率が高い形です(34.0%対29.3%)。★★★ゴールドマン・サックスはグローバル・バンキング&マーケッツが71.1%で、市場業務への偏りが大きい形です。★★日本の野村ホールディングスはホールセール部門が53.8%、大和証券グループ本社はウェルスマネジメント部門が42.1%です(いずれも部門別の合計に占める割合)。
なぜ「今期の見通し」の節がないのですか?
★★★会社が通期の売上高・利益の見通しをGAAPの金額で1つも公表していないためです。★★ゴールドマン・サックス・ブラックロックも同じで、米国3社ともGAAPの金額による見通しを示しません。★★★日本の野村ホールディングス・大和証券グループ本社も通期の業績予想を出していません。★大和は決算短信に「有価証券関連業の業績は、経済情勢や相場環境に大きな影響を受ける状況にあり、その業績予想を行うことは困難であるため記載しておりません」と明記しています。★★★掲載している日米5社で、通期の見通しを公表している会社は1社もありません。★★銀行や保険の日本企業は当期純利益の予想または目標を示すので、同じ金融でも証券だけが違う形です。
なぜ「中期経営計画」の節がないのですか?
★★★会社が10-Kに数値の中長期目標を書いていないためです。★2025年12月期の実績としてROE16.6%・有形普通株主資本利益率(ROTCE)21.6%・経費効率比率68%を示していますが、これは実績であって目標ではありません。★★★当サイトは会社が公表した数値だけを載せます。推測で埋めません。★★ゴールドマン・サックスも同じで、10-Kに数値の中期目標を書いていません。★ブラックロックは「2030年までにプライベート市場で4,000億ドル」という資金調達の目標だけを書いています。★★日本の野村ホールディングスは2030年度にROE10〜12%+・税引前当期純利益7,500億円超、大和証券グループ本社は2026年度に連結経常利益2,400億円以上・連結ROE10%程度を掲げています。
地域ごとの利益率はわかりますか?
★★★わかりません。会社が地域を2通りの区分で示しているためです。★純収益は米州528億97百万ドル・アジア94億20百万ドル・欧州中東アフリカ83億28百万ドルの3区分です。★税引前利益は米国158億46百万ドル・米国外61億8百万ドルの2区分です。★★区分がそろわないので、地域ごとの利益率は計算できません。★★★当サイトは推計しません。★割合で見ると、純収益は米州が74.9%、税引前利益は米国が72.2%です(当サイトの計算)。★★アジアが欧州・中東・アフリカを上回るのは、掲載している米国3社でこの会社だけです。ゴールドマン・サックスは欧州・中東・アフリカ24.3%・アジア13.0%、ブラックロックは欧州29.6%・アジア太平洋4.5%です。
顧客資産が10兆ドルというのは何ですか?
★★ウェルス・マネジメントの顧客資産とインベストメント・マネジメントの運用資産残高を合わせた金額です。★会社は2026年4〜6月期の決算発表資料で「ウェルスとインベストメント・マネジメントを合わせた顧客資産が10兆ドルの節目に達した」と記載しています。★同じ四半期のウェルス・マネジメントの純新規資産は1,481億ドルで、会社は過去最高と記載しています(前年同期592億ドル)。★手数料ベースの顧客資産は3兆220億ドル(同2兆4,780億ドル)です。★インベストメント・マネジメントの運用資産残高は2兆40億ドル(同1兆7,130億ドル)です。★★2025年12月期には手数料ベースの資産フロー1,600億ドル・純新規資産3,560億ドルを会社が記載しています。★★★当サイトは今後の残高を見通しません。★ブラックロックの運用資産残高は2026年6月末で15兆3,446億ドルで、けたが違います。
5期の純収益と当期純利益が上下しているのはなぜですか?
★★★当サイトは理由を書きません。会社が5期の推移について要因を数値で分解していないためです。★純収益は597億55百万ドル(2021年12月期)から536億68百万ドル(2022年12月期)へ下がり、706億45百万ドル(2025年12月期)へ伸びました。5期では18.2%増です(当サイトの計算)。★当期純利益は150億34百万ドルから90億87百万ドル(2023年12月期)まで下がり、168億61百万ドルへ戻りました。★★株主資本は1,054億41百万ドルから1,116億32百万ドルへ5.9%増えています(当サイトの計算)。★この図の当期純利益はモルガン・スタンレーに帰属する金額で、非支配株主を含む連結の当期純利益は2025年12月期で170億25百万ドルです。
数値はいつ時点のものですか?
★5期の推移・部門別・地域別・従業員数は2025年12月期(2025年12月31日まで)の数値で、年次報告書(10-K)は2026年2月19日に提出されました。★直近の四半期は2026年4〜6月期で、決算発表資料は2026年7月15日に公表されたものです。★株価と時価総額はページ下部に記載の基準日のものです。★★米ドルの円換算はページ下部に記載の基準日のレートを使っています。★★★当サイトは数値の基準日と出典をページの最後に必ず示します。
数値の基準日と出典
- 決算(通年)
- FY2025(2025-12-31 期末)
- 決算(四半期)
- 2026年4〜6月期(2026年12月期 第2四半期)/2026-07-15 公表
- 資料の確認日
- 2026-08-22
- 円換算のレート
- 1米ドル = 158.86円(2026-08-22 時点・Yahoo Finance)
- 株価・時価総額
- 2026-08-22 時点(1米ドル = 158.86円)
部門別・地域別の売上高、四半期決算は、同社が公表した次の資料から当サイトが書き写しました(Form 10-K(2025年12月期)(2026-02-19 公表)/2026年4〜6月期 決算発表資料(Form 8-K 添付 EX-99.1)(2026-07-15 公表))。5期の推移(売上高・利益・総資産・キャッシュ・フロー等)と発行済株式数は、米国SECに提出されたXBRLデータによります。金額は1米ドル=158.86円(2026-08-22 時点)で円に直しています。この換算レートは記事を作成した時点のもので、上に書いた株価・時価総額の基準日とは別に固定しています。
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