RTX

基本情報

正式社名
RTX Corp
英文社名
RTX Corp
ティッカー
RTX(NYSE)
会計基準
米国会計基準(US GAAP)
SECへの登録業種
Aircraft Engines & Engine PartsSIC 3724
発行済株式数
1,347,758,144 株直近の提出書類
ROE(自己資本利益率)
10.7%FY2025・当サイトの計算
1株あたり配当金
2.67 米ドルFY2025
1株あたり利益(EPS)
4.96 米ドルFY2025・希薄化後
従業員数
約180,000 人2025-12-31 時点・69%が米国。52か国。約54,000人が技術者

売上高と利益の推移

売上高と営業利益の推移(兆円)(利益率)0.00.0%3.02.5%6.05.0%9.07.5%12.010.0%15.012.5%10.20.8FY202110.60.9FY202210.90.6FY202312.81.0FY202414.01.5FY20258.0%8.2%5.2%8.1%10.5%売上高営業利益営業利益率

財務ハイライト(過去5期)

当社株主に帰属する当期純利益・ROE

当社株主に帰属する当期純利益・ROE(億円)00.0%3,0003.0%6,0006.0%9,0009.0%12,00012.0%FY21FY22FY23FY24FY25純利益ROE

総資産・純資産・株主資本比率

総資産・純資産・株主資本比率(兆円)0.00.0%8.015.0%16.030.0%24.045.0%32.060.0%FY21FY22FY23FY24FY25総資産純資産株主資本比率

キャッシュ・フロー

キャッシュ・フロー(億円)▲16,000▲8,00008,00016,00024,000FY21FY22FY23FY24FY25営業投資財務

1株当たり当期純利益(EPS)

1株当たり当期純利益(EPS)(円)02346FY21FY22FY23FY24FY25EPS
決算期売上高前期比営業利益営業利益率純利益純利益率
FY20252025-12-31期末140,366億円+9.7%14,733億円10.5%10,665億円7.6%
FY20242024-12-31期末127,906億円+17.1%10,358億円8.1%7,563億円5.9%
FY20232023-12-31期末109,184億円+2.8%5,641億円5.2%5,062億円4.6%
FY20222022-12-31期末106,259億円+4.2%8,719億円8.2%8,233億円7.7%
FY20212021-12-31期末102,004億円8,137億円8.0%6,121億円6.0%

直近5期の通年決算です。出典は米国SECに提出されたXBRLデータで、金額は1米ドル=158.42円で円に直しています。図の売上高と利益は同じ物差しで並べているので、棒の高さの差がそのまま利益の大きさにあたります。★5期とも増収です。売上高は643億88百万ドルから886億3百万ドルへ1.38倍になりました。★★★営業利益は2023年12月期だけ大きく落ち込んでいます。51億36百万ドル→55億4百万ドル→35億61百万ドル→65億38百万ドル→93億ドル。★★★2023年の落ち込みは「パウダーメタル(粉末金属)の問題」によるものです。会社は「エンジン部品の製造に使う粉末金属に稀な状態があることが分かり、検査を前倒しする必要がある」と説明し、2023年の第3四半期に売上高から54億ドルを差し引きました。この影響でプラット&ホイットニーは同年に14億55百万ドルの部門営業損失を出しています。★★その後は2期続けて増益で、2025年12月期の営業利益93億ドルは5期で最大です。★自己資本比率は36.9〜45.7%で推移しています。★1株当たり配当は2.005ドルから2.67ドルへ増えています。ROEと株主資本比率は当サイトが計算しています(期首と期末の自己資本の平均を分母にしたROE、期末の自己資本÷期末の総資産)。日本企業は有価証券報告書に載っている会社の数値をそのまま使っており、出どころが違います。

事業の概要

プラット&ホイットニー(Pratt & Whitney)

民間・軍用・ビジネスジェット向けの航空機エンジン。3部門の合計の36.1%を占める最大の部門

売上構成比 36.1%売上構成比36.1%52,146億円

利益構成比24.2%4,113億円・利益率7.9%

強み・実績
  • ★★売上高は280億66百万ドルから329億16百万ドルへ17.3%増えた。3部門で最も伸びた
  • ★★部門営業利益は20億15百万ドルから25億96百万ドルへ28.8%増えた
  • ★★★部門の利益率7.9%は3部門で最も低い(コリンズ16.3%、レイセオン11.5%・いずれも会社の公表値)。2023年は△8.0%の損失だった
  • ★★★「パウダーメタル(粉末金属)の問題」の中心にある部門。会社は「2023年に、特定のエンジン部品の製造に使う粉末金属に稀な状態があることが分かり、検査を前倒しする必要があると判断した」と記載している
  • ★★PW1100G-JMエンジンを含むPW1000G(ギヤードターボファン)のエンジン群を製造・整備している。日本の川崎重工業とIHIもこのプログラムに参画している
  • ★F-35向けのF135エンジンを米国政府のF-35統合プログラム室に独占的に供給している。2025年の防衛受注90億ドルのうち、F135の生産で29億ドル・維持整備で24億ドル
  • ★★受注残高1,510億ドルは3部門で最大で、全社2,680億ドルの56.3%にあたる(当サイトの計算)
主な製品・サービス
  • PW1000G(ギヤードターボファン)
  • F135エンジン(F-35向け)
  • ビジネスジェット向けエンジン
  • エンジンの整備・部品

コリンズ・エアロスペース(Collins Aerospace)

航空宇宙・防衛の各種システムと部品。3部門の合計の33.1%

売上構成比 33.1%売上構成比33.1%47,837億円

利益構成比45.8%7,799億円・利益率16.3%

強み・実績
  • ★★★部門の利益率16.3%は3部門で最も高い(会社の公表値)。前期は14.6%だった
  • 売上高は282億84百万ドルから301億96百万ドルへ6.8%増えた
  • ★★部門営業利益は41億35百万ドルから49億23百万ドルへ19.1%増えた
  • ★会社は「有機的な売上高の増加26億ドルは、主に民間航空のアフターマーケット14億ドル、防衛7億ドル、民間航空のOEM 5億ドルによる」と説明している
  • ★★2025年に事業を売却している。アクチュエーション・フライトコントロール事業(第3四半期)とSimmonds Precision Products(第4四半期)。売上高への影響は△7億54百万ドル
  • ★2025年の防衛受注は120億ドル。受注残高は420億ドル
主な製品・サービス
  • アビオニクス
  • 内装品
  • 機械システム
  • ミッションシステム
  • 電力・制御システム

レイセオン(Raytheon)

防衛用の探知・追尾・迎撃システム。3部門の合計の30.8%

売上構成比 30.8%売上構成比30.8%44,426億円

利益構成比30.0%5,112億円・利益率11.5%

強み・実績
  • 売上高は267億13百万ドルから280億43百万ドルへ5.0%増えた。3部門で最も伸びが小さい
  • ★★部門営業利益は25億94百万ドルから32億27百万ドルへ24.4%増え、利益率は9.7%から11.5%へ上がった(会社の公表値)
  • ★★★2025年の防衛受注は399億75百万ドルで、全社の防衛受注約610億ドルの大半を占める
  • ★会社はパトリオット、LTAMDS、SM-3、AIM-9X、AMRAAM、トマホークなどの計画で前進があったと記載している
  • ★★米国国防総省(2025年から Department of War)の主契約者または主要な下請けとして多数の計画に参加していると会社が記載している
  • ★受注残高は750億ドル。2024年にサイバーセキュリティ・インテリジェンス事業(CIS)を売却している
主な製品・サービス
  • パトリオット(地対空ミサイルシステム)
  • SM-3
  • AMRAAM
  • トマホーク
  • LTAMDS(レーダー)

注目ポイント

  • ★★★民間航空と防衛の両方を持つ顧客の区分別に見ると、民間航空その他が424億99百万ドル(48%)、米国政府向けが332億79百万ドル(38%)です(比率は会社の公表値)。受注残高2,680億ドルも民間1,610億ドル・防衛1,070億ドルに分かれます。★ロッキード・マーティン(売上の71.2%が米国政府向け)やノースロップ・グラマン(83.9%)とは形が違います(いずれも当サイトの計算)。
  • ★★★受注残高は2,680億ドル2025年末で2,680億ドル(前年2,180億ドル)です。内訳はプラット&ホイットニー1,510億ドル・レイセオン750億ドル・コリンズ・エアロスペース420億ドル。民間1,610億ドル・防衛1,070億ドルです。★2026年6月末には2,890億ドル(民間1,700億ドル・防衛1,190億ドル)へ増えたと会社が公表しています。★2025年の防衛受注は約610億ドルで、2024年と同水準でした。
  • ★★★2023年のパウダーメタルの問題会社は「2023年に、特定のエンジン部品の製造に使う粉末金属に稀な状態があることが分かり、検査を前倒しする必要があると判断した」と記載し、2023年の第3四半期に売上高から54億ドルを差し引きました。この影響でプラット&ホイットニーは同年に14億55百万ドルの部門営業損失を出しています。★★日本の川崎重工業とIHIも同じPW1100G-JMエンジンのプログラムに参画しており、川崎重工業は260億44百万円を「返金負債」に計上、IHIは「追加検査プログラムの為替変動による影響△50億円」を売上収益と営業損益に含むと記載しています。
  • ★★F-35のエンジンを独占的に供給しているプラット&ホイットニーはF135エンジンを米国政府のF-35統合プログラム室に独占的に供給しています。2025年の防衛受注90億ドルのうち、F135の生産で29億ドル・維持整備で24億ドルを占めます。★★F-35の機体はロッキード・マーティンが作っています。同社のエアロノーティクス部門の主要な計画です。
  • ★従業員は約18万人2025年12月31日時点で約180,000人、うち69%が米国にいます。52か国で働いており、約54,000人が技術者、約32,000人が労働組合などに加入しています。★掲載する重工・防衛6社のなかで最も多く、ロッキード・マーティン(約123,000人)、ノースロップ・グラマン(約95,000人)を上回ります。

部門ごとの売上と利益

2025年12月期10-Kの Segment Review より

部門売上高部門の利益利益率
プラット&ホイットニー(Pratt & Whitney)52,146億円4,113億円7.9%
コリンズ・エアロスペース(Collins Aerospace)47,837億円7,799億円16.3%
レイセオン(Raytheon)44,426億円5,112億円11.5%
部門に配分していない項目▲4,043億円▲2,291億円部門間取引の消去と小規模な非報告部門54百万ドル、全社費用△2億48百万ドル、FAS/CAS営業調整7億53百万ドル、買収に伴う会計上の調整△20億5百万ドル
連結(営業利益)140,366億円14,733億円10.5%

★★3つの報告セグメントは事業別です。会社は「事業の管理構造と、能力・技術に基づく類似する事業のまとまりに沿って区分している」と説明しています。★★部門の売上高と営業利益には部門間の取引が含まれており、それは「Eliminations and other」で消去されます。そこには小規模な非報告部門も入ります。★3部門の合計911億55百万ドルから、部門間取引の消去など25億52百万ドルを引くと、連結の売上高886億3百万ドルになります。★★★営業利益では調整が大きくなります。3部門の合計107億46百万ドルに、部門間の消去など54百万ドル・全社費用△2億48百万ドル・FAS/CAS営業調整7億53百万ドル・買収に伴う会計上の調整△20億5百万ドルを加減して、連結の営業利益93億ドルになります。★FAS/CAS営業調整は、米国会計基準の年金費用と、米国政府の原価計算基準による年金費用の差だと会社が説明しています。主にレイセオン部門に関わるものです。★部門ごとの利益率は会社が公表した値です(10-Kの Segment Review に印刷されています)。連結の利益率10.5%は当サイトの計算です。

「部門の利益」が何を指すかは会社によって違います。掲載している会社の基準の一覧を用語集に置いています。

地域別・顧客区分別の売上

地域別の売上高(顧客の所在地)2025年12月期

  • 米国 53.4%53.4%74,919億円米国
  • 欧州 21.2%21.2%29,782億円欧州
  • アジア太平洋 15.6%15.6%21,834億円アジア太平洋
  • その他の地域 5.8%5.8%8,095億円その他の地域
  • 中東・北アフリカ 4.1%4.1%5,736億円中東・北アフリカ

2025年12月期の地域別の売上高(顧客の所在地)です。会社が10-Kの注記20(Segment Financial Data)の地域別の内訳よりで開示した区分をそのまま用いており、当サイトで分類し直したものではありません。★★★同社は地域別の売上高を2通りで開示しています。この表は顧客の所在地で分けたもので、米国は472億91百万ドル(53.4%)です。★★もう1つは事業の所在地で分けたもので、こちらでは米国が747億78百万ドルになります。製造は米国でも、買い手は米国外という取引が多いことを示しています。★顧客の所在地で見ると、欧州187億99百万ドル(21.2%)・アジア太平洋137億82百万ドル(15.6%)・中東北アフリカ36億21百万ドル(4.1%)・その他51億10百万ドル(5.8%)です。★★★顧客の区分でも開示があります。米国政府向け332億79百万ドル(38%)・米国政府を通じた対外有償軍事援助(FMS)67億2百万ドル(8%)・外国政府への直接商業販売61億23百万ドル(7%)・民間航空その他424億99百万ドル(48%)(比率は会社の公表値)。民間航空が最大です。★長期性資産は米国137億91百万ドル・欧州11億35百万ドル・アジア太平洋8億99百万ドル・その他9億42百万ドル・中東北アフリカ1億1百万ドルです。★5区分の合計は連結の売上高と一致します。

最新の決算

2026年4〜6月期(第2四半期)2026-07-23 公表

項目2026年4〜6月期(第2四半期)2025年4〜6月期増減
売上高39,143億円34,189億円+14.5%
営業利益4,453億円3,400億円+31.0%
純利益3,389億円2,625億円+29.1%
売上高営業利益率11.4%9.9%

会社が公表した決算資料の数値です。当サイトが原文を翻訳・加工したものではありません。増減は前年の同じ期間との比較です。★3か月(2026年4月1日〜6月30日)の数値です。純利益は普通株主に帰属する当期純利益。★★売上高は14.5%増、営業利益は31.0%増、純利益は29.1%増でした。★希薄化後EPSは1.57ドル(前年同期1.22ドル)。会社は特別項目を除いた調整後EPSを1.89ドル(21%増)と示しています。★★受注残高は2,890億ドル(民間1,700億ドル・防衛1,190億ドル)で、会社は「前年同期比22%増」と記載しています。★会社は「有機的な売上高の伸びは16%」「営業キャッシュ・フロー35億ドル、フリーキャッシュ・フロー29億ドル」と示しています。★上半期(1〜6月)は売上高467億84百万ドル・営業利益53億66百万ドル・純利益41億98百万ドルでした。★★2026年7月にレイセオンのBlue Canyon Technologies事業を6億20百万ドルで売却する合意に達したと会社が公表しています。

会社が公表している中長期の目標

2026年12月期の見通し(会社の言い方のまま)2026年7月23日公表(第2四半期の決算発表で上方修正)

会社が掲げる「会社の説明」は「航空宇宙と防衛の分野で、顧客の課題を解決する技術を届ける」です。

会社が説明している事業の柱と足元の動き2026年7月23日公表(第2四半期の決算発表で上方修正)

区分テーマ主な重点活動
1受注残高会社の説明2026年6月末で2,890億ドル会社の説明
  • ★★★2026年6月末の受注残高は2,890億ドル(民間1,700億ドル・防衛1,190億ドル)。会社は「前年同期比22%増」と記載している
  • ★2025年末は2,680億ドル(民間1,610億ドル・防衛1,070億ドル)、2024年末は2,180億ドル
  • ★会社は「今年前半の実績と現在の受注残高を踏まえ、通期の見通しを引き上げた」と記載している
2民間航空のアフターマーケット会社の説明整備・部品の売上が伸びている会社の説明
  • ★コリンズ・エアロスペースの2025年の有機的な売上高の増加26億ドルのうち、民間航空のアフターマーケットが14億ドルを占めると会社が説明している
  • ★会社は2026年第2四半期について「2桁の民間航空アフターマーケットと防衛の伸び、3部門すべてでの利益率の改善」と記載している
3事業の売却2025〜2026年の動きコリンズとレイセオンで事業を手放している会社の説明
  • ★2025年にコリンズのアクチュエーション・フライトコントロール事業とSimmonds Precision Productsを売却した
  • ★2024年にレイセオンのサイバーセキュリティ・インテリジェンス事業(CIS)を売却した
  • ★★2026年7月にレイセオンのBlue Canyon Technologies事業を6億20百万ドルで売却する合意に達したと会社が公表している

★★同社は通期の見通しを米国会計基準の金額で示していないため、当ページには「今期の見通し」の節がありません。公表されているのは調整後売上高(非GAAP)・有機的な売上高の伸び率・調整後EPS(非GAAP)・フリーキャッシュ・フロー(非GAAP)だけです。★★会社自身が「これらの非GAAP指標を将来について示す際、米国会計基準の対応する指標への調整表は、除外される項目の変動が大きく複雑で見通しにくいため、過大な労力なしには作成できない」と明記しています(D-2-11-3-2)。★日本の3社はいずれも通期の業績予想を金額で公表しています。

経営目標(財務)

指標会社が掲げた目標
調整後売上高(2026年12月期・非GAAP)950億〜960億ドル
有機的な売上高の伸び(2026年12月期・非GAAP)8〜9%増
調整後1株当たり利益(2026年12月期・非GAAP)7.10〜7.25ドル
フリーキャッシュ・フロー(2026年12月期・非GAAP)85億〜87.5億ドル

これは会社が公表した計画であり、当サイトの予測でも評価でもありません。目標の言い回しは資料の表現をそのまま用いています。計画は見直されることがあります。会社が公表した見通しをそのまま並べたものです。いずれも非GAAPの指標で、米国会計基準の金額の予想は公表されていません。

日本企業との違い

三菱重工業7011

双方とも航空機用エンジンと防衛の事業を持つ。三菱重工業は火力・原子力・風力の発電システムが、RTXは商用の航空機システムが大きく、事業の重心は違う

売上高をRTXと並べる
  • 三菱重工業5.0兆円2026年3月期
  • RTX14.0兆円直近の通期
時価総額をRTXと並べる
  • 三菱重工業13.8兆円2026-08-20 時点
  • RTX47.4兆円2026-08-20 時点

川崎重工業7012

航空宇宙システム事業(航空機・航空機用エンジン)で重なるが、川崎重工業は鉄道車両・二輪車・産業用ロボットまで持つ

売上高をRTXと並べる
  • 川崎重工業2.3兆円2026年3月期
  • RTX14.0兆円直近の通期
時価総額をRTXと並べる
  • 川崎重工業2.3兆円2026-08-20 時点
  • RTX47.4兆円2026-08-20 時点

IHI7013

IHIの航空・宇宙・防衛セグメントと、RTXのプラット&ホイットニー(航空機エンジン)が重なる。IHIは陸用・舶用の原動機を柱に持つ

売上高をRTXと並べる
  • IHI1.6兆円2026年3月期
  • RTX14.0兆円直近の通期
時価総額をRTXと並べる
  • IHI3.0兆円2026-08-20 時点
  • RTX47.4兆円2026-08-20 時点

よくある質問

RTXの日本版はどこですか?

1社では対応しきれません。RTXは航空宇宙・防衛に絞られた会社で、日本3社はいずれも事業の幅が広いためです。★航空機用エンジンという点ではIHIが近い形です。IHIは民間向け航空エンジン3,788億89百万円・防衛向け航空エンジン1,324億98百万円で、合わせて売上収益の31.1%を占めます(当サイトの計算)。プラット&ホイットニーの売上高は329億16百万ドルです。★川崎重工業の航空宇宙システム(外部顧客への売上収益6,136億91百万円)も同じ領域です。★規模は売上高でRTX(886億3百万ドル・基準日のレートで約14兆392億円)が三菱重工業(4兆9,741億68百万円)の約2.8倍です。

パウダーメタルの問題とは何ですか?

★★★プラット&ホイットニーのエンジン部品に関する問題です。会社は「2023年に、特定のエンジン部品の製造に使う粉末金属に稀な状態があることが分かり、検査を前倒しする必要があると判断した」と記載しています。★★この影響で2023年の第3四半期に売上高から54億ドルを差し引き、プラット&ホイットニーは同年に14億55百万ドルの部門営業損失を出しました。連結の営業利益も55億4百万ドルから35億61百万ドルへ減っています。★★★日本の川崎重工業とIHIも同じPW1100G-JMエンジンのプログラムに参画しています。川崎重工業は国際共同事業体IAE社を通じて参画し、耐空性改善命令で発生する損失の一部負担分として260億44百万円を「返金負債」に計上。IHIは「追加検査プログラムの為替変動による影響△50億円」を売上収益と営業損益に含むと記載しています。★RTXの10-Kには両社の名前も、負担割合も出てきません。当サイトも推定していません。

民間と防衛はどのくらいの割合ですか?

★★★顧客の区分別では、民間航空その他が424億99百万ドル(48%)、米国政府向けが332億79百万ドル(38%)です(比率は会社の公表値)。ほかに米国政府を通じた対外有償軍事援助(FMS)が67億2百万ドル(8%)、外国政府への直接商業販売が61億23百万ドル(7%)です。★★受注残高2,680億ドルも民間1,610億ドル・防衛1,070億ドルに分かれます。ロッキード・マーティン(売上の71.2%が米国政府向け)やノースロップ・グラマン(83.9%)とは形が違います(いずれも当サイトの計算)。

地域別の数字が2つあるのはなぜですか?

★★会社が2通りで開示しているためです。顧客の所在地で分けると米国は472億91百万ドル(53.4%)、事業の所在地で分けると米国は747億78百万ドルになります。★製造は米国でも、買い手は米国外という取引が多いことを示す形です。★当ページのリングは顧客の所在地のほうを使っています。この分け方では欧州187億99百万ドル(21.2%)・アジア太平洋137億82百万ドル(15.6%)が続きます。

なぜ部門の利益の合計と連結の営業利益が大きく違うのですか?

★★買収に伴う会計上の調整が大きいためです。3部門の合計107億46百万ドルに、部門間の消去など54百万ドル・全社費用△2億48百万ドル・FAS/CAS営業調整7億53百万ドル買収に伴う会計上の調整△20億5百万ドルを加減して、連結の営業利益93億ドルになります。★買収に伴う会計上の調整は、買収で得た無形資産の償却などです。★FAS/CAS営業調整は、米国会計基準の年金費用と米国政府の原価計算基準による年金費用の差で、主にレイセオン部門に関わると会社が説明しています。★1百万ドルの差もなく橋渡しできることを当サイトで検算しています。

今期の見通しはどこですか?

この会社は通期の見通しを米国会計基準の金額で公表していないため、節を置いていません。公表されているのは調整後売上高950億〜960億ドル、有機的な売上高8〜9%増、調整後EPS 7.10〜7.25ドル、フリーキャッシュ・フロー85億〜87.5億ドルで、いずれも非GAAPの指標です。★★会社自身が「これらの非GAAP指標を将来について示す際、米国会計基準の対応する指標への調整表は、除外される項目の変動が大きく複雑で見通しにくいため、過大な労力なしには作成できない」と明記しています。★これらは「中長期の目標」の表に会社の言い方のまま載せています。★日本の3社はいずれも通期の業績予想を金額で公表しています。

数値はいつ時点のものですか?

5期の推移と部門別・地域別の内訳は2025年12月期(Form 10-K)、直近の四半期と今期の見通しは2026年7月23日公表の第2四半期決算発表資料とForm 10-Qによります。株価と時価総額はページ下部に記載した基準日の値です。

数値の基準日と出典

決算(通年)
FY2025(2025-12-31 期末)
決算(四半期)
2026年4〜6月期(第2四半期)/2026-07-23 公表
資料の確認日
2026-08-21
円換算のレート
1米ドル = 158.42円(2026-08-20 時点・Yahoo Finance)
株価・時価総額
2026-08-20 時点(1米ドル = 158.42円)

部門別・地域別・顧客区分別の売上高、四半期決算、中長期の目標は、同社が公表した次の資料から当サイトが書き写しました(Form 10-K(2025年12月期)(2026-02-06 公表)2026年4〜6月期(第2四半期)決算発表資料(Form 8-K 添付 EX-99.1)とForm 10-Q(2026-07-23 公表))。5期の推移(売上高・利益・総資産・キャッシュ・フロー等)と発行済株式数は、米国SECに提出されたXBRLデータによります。金額は1米ドル=158.42円(2026-08-20 時点)で円に直しています。この換算レートは記事を作成した時点のもので、上に書いた株価・時価総額の基準日とは別に固定しています。

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