医療機器の米国株 — 日本企業から見る対応表
この業界では、区分の名前がそのまま一致する組み合わせがあります。
テルモの最大セグメントは「心臓血管カンパニー」で売上の59.8%。メドトロニックの最大セグメントも「心臓血管」で38.5%です。
一方、同じ「医療機器」に分類されていても、アボットは栄養製品と医薬品を合わせて売上の3割を占めます。会社によって守備範囲がかなり違います。
この業界の日本の顔ぶれ
テルモ
心臓血管カンパニーが売上の59.8%。ほかに血液・細胞テクノロジー20.4%、メディカルケアソリューションズ19.1%、オーガンテクノロジーズ0.7%。当期に4つ目の区分を追加した。
売上の内訳(2026年3月期)
| 区分 | 構成比 |
|---|---|
| 心臓血管カンパニー | 59.8% |
| 血液・細胞テクノロジーカンパニー | 20.4% |
| メディカルケアソリューションズカンパニー | 19.1% |
| オーガンテクノロジーズ | 0.7% |
有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上高を取得しています。構成比は内訳の合計に占める割合で、会社が開示する区分をそのまま用いています。「その他」に当たる区分は含まれないため、合計は売上高と一致しないことがあります。
オリンパス
消化器内視鏡ソリューションが69.0%、サージカルインターベンションが31.0%の2区分。従来の「内視鏡事業」「治療機器事業」から区分を変更した。
売上の内訳(2026年3月期)
| 区分 | 構成比 |
|---|---|
| 消化器内視鏡ソリューション | 69.0% |
| サージカルインターベンション | 31.0% |
有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上高を取得しています。構成比は内訳の合計に占める割合で、会社が開示する区分をそのまま用いています。「その他」に当たる区分は含まれないため、合計は売上高と一致しないことがあります。
アメリカの対応企業
| 企業 | ティッカー | 事業 | 売上高 | 掲載企業内シェア | 時価総額 | 対応の濃さ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| アボットABBOTT LABORATORIES | ABT | 医療機器48.3%、診断薬20.2%、栄養製品19.1%、確立された医薬品12.5%の4セグメント。1900年にイリノイ州で設立。医療機器だけの会社ではない。 | 7.1兆円FY2025 · 米国基準 | 41.9% | 30.9兆円 | テルモ ○ シスメックス ○ オリンパス △ |
| メドトロニックMedtronic plc | MDT | 心臓血管38.5%、ニューロサイエンス28.3%、メディカルサージカル24.3%、糖尿病8.6%。アイルランドのゴールウェイに本社を置く。1949年創業、150を超える国で事業を行う。 | 5.8兆円FY2026 · 米国基準 | 34.4% | 18.6兆円 | テルモ ◎ オリンパス ○ シスメックス △ |
| ストライカーSTRYKER CORP | SYK | メドサージ&ニューロテクノロジー62.3%、整形外科&脊椎37.7%の2区分。米国が売上の75.7%。 | 4.0兆円FY2025 · 米国基準 | 23.7% | 20.7兆円 | テルモ ○ オリンパス ○ シスメックス △ |
対応の濃さ:◎ 直接競合(世界市場で同じ製品・顧客を取り合う)/○ 同業(業界は同じだが事業構成が異なる)/△ 部分対応(一部の事業のみ重なる)
規模の比較
日本企業(オレンジ)と米国企業(青)を同じ物差しで並べています。米ドルは基準日のレートで円換算しました。会計基準が異なるため、売上高の範囲は完全には一致しません(各社の基準を併記しています)。上の表のシェアは、掲載した米国企業3社の売上高合計に占める割合です。世界市場でのシェアではありません。
日米の構造の違い
「心臓血管」という同じ名前の区分
テルモとメドトロニックは、最大の報告セグメントの名前が一致します。
- テルモ — 心臓血管カンパニー 59.8%
- メドトロニック — 心臓血管 38.5%
日用品のページでは、区分の名前そのものに重なりが読み取れることを◎の根拠にしました。この組み合わせも同じです。このページで◎はここだけです。
アボットは医療機器だけの会社ではない
アボットの報告セグメントは4つあり、医療機器は48.3%です。残りは診断薬20.2%、栄養製品19.1%、確立された医薬品12.5%です。
10-Kにも「ヘルスケア製品の幅広く多様なラインの発見・開発・製造・販売」と書かれており、医療機器に限った会社ではありません。栄養製品と医薬品で売上の3割を超えます。
事業別で区切る会社と、地域別で区切る会社
日本側3社のうち、テルモとオリンパスは事業で区切り、シスメックスは地域で区切っています。
そのためシスメックスについては、製品ごとの金額が分かりません。アボットの診断薬(20.2%)と重なる事業を持っていますが、重なりを数字で確かめられないため○に留めています。自動車部品のページと同じ状況です。
米国の会社でも、米国の比率はさまざま
- ストライカー — 米国75.7%
- メドトロニック — 米国49.6% / 米国外50.0%でほぼ半々
メドトロニックは10-Kに「アイルランドのゴールウェイに本社を置く」と記載しており、150を超える国で事業を行うとしています。化学のリンデ、自動車部品のアプティブに続いて、SECに提出書類を出しているが本社が米国にない会社です。
オリンパスは内視鏡が7割
オリンパスの売上は、消化器内視鏡ソリューションが69.0%、サージカルインターベンションが31.0%です。
ストライカーのメドサージ&ニューロテクノロジー(62.3%)と手術関連で重なりますが、オリンパスは消化器内視鏡に大きく寄った構成で、事業の重心が違います。そのため○としています。
なお、オリンパスは従来の「内視鏡事業」「治療機器事業」の2区分から、中間連結会計期間より現在の2区分へ変更したと有価証券報告書に記載しています。
よくある質問
テルモのアメリカ版はどこですか?
メドトロニックです。双方とも最大の報告セグメントが「心臓血管」で、テルモは59.8%、メドトロニックは38.5%を占めます。区分の名前がそのまま一致する組み合わせです。
アボットは医療機器の会社ではないのですか?
医療機器は売上の48.3%で最大のセグメントですが、それだけの会社ではありません。診断薬20.2%、栄養製品19.1%、確立された医薬品12.5%を持ちます。10-Kにも「ヘルスケア製品の幅広く多様なライン」と記載されています。
シスメックスの製品別の売上は分かりますか?
分かりません。 シスメックスの報告セグメントは地域(欧州中東アフリカ、米州、中国、本社、アジアパシフィック)で、製品ごとの金額は開示されていません。開示されていないものを推測で補うことはしません。
メドトロニックはアイルランドの会社ですか?
10-Kに「アイルランドのゴールウェイに本社を置く」と記載されています。当サイトはSECに提出書類を出している会社を対象にしており、メドトロニックはその条件を満たします。ただし本社が米国にある会社ではありません。
化学ページのリンデ(アイルランド法人)、自動車部品ページのアプティブ(ジャージー法人)と同じ扱いです。
数値はいつ時点のものですか?
決算数値は各社の直近の年次報告書(米国は10-K、日本は有価証券報告書)によります。決算期は会社ごとに異なり、アボットとストライカーは12月末、メドトロニックは4月末、日本3社は3月末です。株価と時価総額はページ上部に記載した基準日の値です。
数値の基準日
- 売上高(米国企業)
- 各社の直近の通年決算(FY2025・FY2026)。出典は米国SEC(証券取引委員会)に提出された年次報告書(10-K)
- 売上高(日本企業)
- 各社の直近の通年決算(2026年3月期)。出典は金融庁EDINETに提出された有価証券報告書
- 株価・時価総額
- 2026-08-15 時点
- 為替
- 1米ドル = 159.31円(2026-08-15 時点)
投資判断は自己責任で行ってください。
当サイトは特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。
数値は基準日時点のものです。最新の情報は各社の開示資料をご確認ください。