アステラス製薬
基本情報
- 正式社名
- アステラス製薬株式会社
- 英文社名
- Astellas Pharma Inc.
- 証券コード
- 4503(東京証券取引所)
- 会計基準
- IFRS
- 発行済株式数
- 1,809,663,075 株
- ROE(自己資本利益率)
- 17.4%2026年3月期
- 1株あたり配当金
- 78 円2026年3月期
- 従業員数
- 14,099 人2026年3月期末・有価証券報告書・14,099人(2026年3月31日時点・連結)
売上高と利益の推移
財務ハイライト(過去5期)
親会社の所有者に帰属する当期利益・ROE
総資産・親会社の所有者に帰属する持分・持分比率
キャッシュ・フロー
1株当たり当期純利益(EPS)
| 決算期 | 売上高 | 前期比 | 税引前利益 | 純利益 | 純利益率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2026年3月期2026-03-31期末 | 21,392億円 | +11.9% | 3,766億円 | 2,915億円 | 13.6% |
| 2025年3月期2025-03-31期末 | 19,123億円 | +19.2% | 312億円 | 507億円 | 2.7% |
| 2024年3月期2024-03-31期末 | 16,037億円 | +5.6% | 250億円 | 170億円 | 1.1% |
| 2023年3月期2023-03-31期末 | 15,186億円 | +17.2% | 1,324億円 | 987億円 | 6.5% |
| 2022年3月期2022-03-31期末 | 12,962億円 | — | 1,569億円 | 1,241億円 | 9.6% |
直近5期の通年決算です。出典は金融庁EDINETに提出された有価証券報告書で、利益は有価証券報告書の「主要な経営指標等の推移」によります。日本企業は円で決算を出すため、円換算はしていません。図の売上高と利益は同じ物差しで並べているので、棒の高さの差がそのまま利益の大きさにあたります。会社はIFRSを適用しており、売上高を「売上収益」、純利益を「親会社の所有者に帰属する当期利益」、自己資本にあたるものを「親会社の所有者に帰属する持分」と呼びます。当サイトは日米の会社を同じ言葉で並べるため、表の見出しは全社共通の言い方にそろえています。★★IFRSのため「主要な経営指標等の推移」に営業利益の欄が無く、税引前利益までしか載っていません。図に描いている利益は税引前利益です。会社は同じ有価証券報告書の本文で2026年3月期の営業利益を3,826億円(前期410億円)と示しています。★★★利益がV字を描いています。当期利益は1,240億円→987億円→170億円→507億円→2,915億円、ROEは8.7%→6.7%→1.1%→3.3%→17.4%です。★2024年3月期は投資キャッシュ・フローが8,458億円の支出、財務キャッシュ・フローが6,140億円の収入と、他の4期と大きく違う形になっています。理由は当サイトで確認していないため、金額だけを載せています。★従業員数は14,522人から14,099人へ、5期でほぼ横ばいです。
事業の概要
注目ポイント
- ★★利益がV字を描いた5期当期利益は1,240億円→987億円→170億円(2024年3月期)→507億円→2,915億円(2026年3月期)と動きました。ROEも1.1%まで下がってから17.4%へ戻っています。売上収益は5期を通じて増え続けており(1兆2,962億円→2兆1,392億円)、利益の振れとは形が違います。
- ★1製品で売上の44.9%前立腺がん治療剤XTANDIが9,607億円で、売上収益2兆1,392億円の44.9%を占めます。次いでPADCEV2,211億円(10.3%)、プログラフ2,076億円(9.7%)です。
- ★★売上の10%以上を占める取引先が2社ある会社は「主要な顧客に関する情報」として、McKesson Group 3,125億円(14.6%)とCencora Group 3,071億円(14.4%)を挙げています。2社で29.0%にあたります。いずれも米国の医薬品卸です。
売上収益の内訳
地域別の売上収益2026年3月期
- 米国
- その他
- 日本
2026年3月期の地域別の売上収益です。会社が有価証券報告書で開示した区分をそのまま用いており、当サイトで分類し直したものではありません。★★米国が44.2%を占め、日本は14.8%にとどまります。会社は「当社グループ各社の所在地を基礎として分類しています」と注記しています。★前期は米国8,719億円・日本2,801億円・その他7,603億円で、3地域とも増えました。★非流動資産(有形固定資産・のれん・無形資産)も米国が1兆3,537億円と全体1兆7,965億円の75.3%を占めます。
製品別の売上収益2026年3月期
- XTANDI(前立腺がん)
- その他
- PADCEV(尿路上皮がん)
- プログラフ(免疫抑制剤)
★★XTANDI1製品で売上収益の44.9%を占めます(9,607億円)。前期の9,122億円から5.3%増えました。★PADCEVが最も伸びた製品で、1,640億円から2,211億円へ34.8%増えています。★プログラフは2,076億円で9.7%。★同社は「医薬品事業」の単一セグメントであり、部門別の表は置けません。この表は会社が「製品及びサービスに関する情報」として開示しているものです。★会社は重点戦略製品としてPADCEV・IZERVAY・VYLOY・VEOZAH・XOSPATAの5つを挙げています。
最新の決算
2027年3月期 第1四半期(2026年4〜6月)2026-08-05 公表
| 項目 | 2027年3月期 第1四半期(2026年4〜6月) | 2026年3月期 第1四半期 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 6,409億円 | 5,058億円 | +26.7% |
| 営業利益 | 1,845億円 | 946億円 | +94.9% |
| 税引前利益 | 1,865億円 | 904億円 | +106.3% |
| 純利益 | 1,418億円 | 684億円 | +107.3% |
| 売上収益営業利益率 | 28.8% | 18.7% | — |
会社が公表した決算資料の数値です。当サイトが原文を翻訳・加工したものではありません。増減は前年の同じ期間との比較です。★3か月(2026年4月1日〜6月30日)の数値です。純利益は親会社の所有者に帰属する四半期利益。★★売上収益26.7%増に対し、営業利益94.9%増・純利益107.3%増と、増益率が増収率を大きく上回りました。基本的1株当たり四半期利益は79円15銭(前年同期38円22銭)です。
会社が公表している今期の見通し
2027年3月期(通期)2026-08-05 公表
| 項目 | 会社の見通し | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上収益 | 22,200億円 | +3.8% |
| 営業利益 | 3,950億円 | +3.2% |
| 税引前利益 | 3,850億円 | +2.2% |
| 純利益 | 3,000億円 | +2.9% |
| 売上高営業利益率 | 17.8% | — |
| 1株あたり配当金 | 80円 | — |
- ★通期の数値を公表しています。2026年8月5日時点のもので、直近の予想から修正していません
- 基本的1株当たり当期利益は167円46銭
- ★★コアベースの予想も併せて公表しています。売上収益2兆2,200億円・コア営業利益6,200億円(11.6%増)・コア当期利益4,600億円(8.4%増)・基本的1株当たりコア当期利益256円77銭
- 配当は年80円(中間40円・期末40円)。2026年3月期の78円から2円増える見込みで、直近の配当予想からの修正はありません
これは会社が公表した数値であり、当サイトの予測ではありません。会社が公表した数値です。売上収益営業利益率は当サイトが上の2つの数値から計算したものです。★コアベースの業績は、フルベースから無形資産償却費・減損損失・リストラクチャリング費用などを除外したものであると会社が定義しています。上の表はフルベース(会社が「連結業績予想」として示すもの)です。会社は、実際の業績がこの数値と大きく異なることがありうる旨を資料に記載しています。
経営計画
経営計画2026
会社が掲げる「VISION」は「変化する医療の最先端に立ち、科学の進歩を患者さんの「価値」に変える」です。
計画の柱
| 柱 | テーマ | 主な重点活動 |
|---|---|---|
| 1パイプライン主導による成長の加速①研究開発投資により、2029年度からの成長をパイプラインで牽引する | 取り組み |
|
| 2規律あるキャッシュアロケーション②十分な成長投資の確保と持続的な株主価値の向上を目指す | 目標 |
|
| 3全社的な生産性向上③働き方・企業文化・ガバナンスを基盤とした組織力を強化する | 取り組み |
|
★上の内容は、有価証券報告書「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に書かれているものです。
経営目標(財務)
| 指標 | 2026年3月期(実績) | 会社が掲げた目標 |
|---|---|---|
| コア営業利益率 | — | 30%(2027年度までに) |
| 研究開発費控除前コア営業利益 | — | 累計4.3兆円以上 |
| 研究開発費控除前コア営業利益率 | — | 50%を維持 |
| コスト最適化 | — | 累計2,000億円 |
| 重点戦略製品の売上 | 2025年度 | 2倍に拡大 |
| 配当 | 年78円 | 毎年2円以上の増配 |
これは会社が公表した計画であり、当サイトの予測でも評価でもありません。目標の言い回しは資料の表現をそのまま用いています。計画は見直されることがあります。★目標がコアベースで示されています。コアベースの業績は、フルベースから無形資産償却費・減損損失・リストラクチャリング費用などを除外したものであると会社が定義しています。当ページの5期の表(フルベースの税引前利益)とは範囲が違います。★実績の欄を空けている項目は、会社が同じ物差しの実績を並べて示していないためです。
アメリカの対応企業
イーライリリーLLY
双方が単一セグメントであると開示資料に明記しており、この業界で事業の形がもっとも近い。アステラスは「区分すべき事業セグメントが存在しない」、リリーは「単一の事業セグメント — ヒト用医薬品」と記載する
規模と伸びで大きく違います。イーライリリーは売上652億ドル(アステラス製薬の約4.8倍)で、5期で2.30倍に伸びました。アステラス製薬の伸びは1.65倍です。イーライリリーは肥満・糖尿病、アステラス製薬はがんと泌尿器が中心で、領域も重なりません。
売上高をアステラス製薬と並べる- イーライリリー10.3兆円FY2025
- アステラス製薬2.1兆円直近の通期
- イーライリリー189.4兆円2026-08-20 時点
- アステラス製薬4.2兆円2026-08-20 時点
ファイザーPFE
医療用医薬品で重なるが、ファイザーは受託開発製造(PC1)を持ち、アステラスにこれに当たる事業はない
主力製品への依存が高い点が共通しています。ファイザーは売上高626億ドルで、アステラス製薬(2兆1,392億円)の約4.7倍の規模です。ただしファイザーは新型コロナ関連の需要が一巡して5期のうち後半3期で売上が大きく減っており、アステラス製薬は増え続けている点が逆です。
売上高をアステラス製薬と並べる- ファイザー9.9兆円FY2025
- アステラス製薬2.1兆円直近の通期
- ファイザー25.4兆円2026-08-20 時点
- アステラス製薬4.2兆円2026-08-20 時点
メルクMRK
医療用医薬品で重なるが、メルクは動物用医薬品を売上の9.9%持つ
がん領域で重なります。メルクは売上650億ドルで、キイトルーダを中心とするがん免疫療法が主力です。アステラス製薬はXTANDI(前立腺がん)とPADCEV(尿路上皮がん)でがん領域を担っており、どちらも1〜2製品への依存が高いという共通点があります。
売上高をアステラス製薬と並べる- メルク10.3兆円FY2025
- アステラス製薬2.1兆円直近の通期
- メルク58.7兆円2026-08-20 時点
- アステラス製薬4.2兆円2026-08-20 時点
アステラス製薬はIFRS、ファイザー・メルク・イーライリリーは米国会計基準です。売上高の範囲は完全には一致しません。米ドルはページ下部に記載の基準日のレートで円換算しています。
★決算期がそろっていません。アステラス製薬は3月末、米国3社は12月末です。
★★推移の図に描いている利益が違います。アステラス製薬は有価証券報告書の5期の表に営業利益の欄が無いため税引前利益、米国3社はいずれも損益計算書に営業利益の行が無いため純利益で描いています。
★★同社は「コアベース」の業績も開示しています。フルベースから無形資産償却費・減損損失・リストラクチャリング費用などを除いたもので、当ページの5期の表(フルベース)とは範囲が違います。経営計画2026の目標はコアベースで示されています。
よくある質問
アステラス製薬のアメリカ版はどこですか?
1社では対応しきれません。がん領域ではメルク(キイトルーダ)と重なり、1〜2製品への依存が高い点も共通しています。ただし規模が違い、メルクの売上650億ドルはアステラス製薬(2兆1,392億円)の約4.7倍です。★イーライリリーは肥満・糖尿病が中心で領域が重ならず、ファイザーは5期で売上が減っている点が逆方向です。
なぜ部門別の表がないのですか?
★★同社が「医薬品事業」の単一セグメントだからです。有価証券報告書に「区分すべき事業セグメントが存在しないため、報告セグメントは医薬品事業単一となっています」と明記されています。代わりに、会社が開示している製品別(XTANDI 44.9%など)と地域別の内訳を載せています。
1製品で売上の44.9%というのは、どういう状態ですか?
★事実として、前立腺がん治療剤XTANDIが9,607億円で、売上収益2兆1,392億円の44.9%を占めます。次いでPADCEV 2,211億円(10.3%)、プログラフ2,076億円(9.7%)です。★PADCEVは前期の1,640億円から34.8%伸びています。会社は重点戦略製品としてPADCEV・IZERVAY・VYLOY・VEOZAH・XOSPATAの5つを挙げ、経営計画2026でこれらの売上を2025年度比で2倍に拡大する目標を掲げています。当サイトは良し悪しを判断しません。
5期で利益がV字を描いているのはなぜですか?
当期利益は1,240億円→987億円→170億円(2024年3月期)→507億円→2,915億円(2026年3月期)と動きました。売上収益は5期を通じて増え続けており(1兆2,962億円→2兆1,392億円)、利益の振れとは形が違います。★2024年3月期は投資キャッシュ・フローが8,458億円の支出、財務キャッシュ・フローが6,140億円の収入と、他の4期と大きく違う形でした。理由は当サイトで確認していないため、金額だけを載せています。
売上の3割を2社の取引先が占めるのですか?
★★会社がそう開示しています。「主要な顧客に関する情報」として、McKesson Group 3,125億円(14.6%)とCencora Group 3,071億円(14.4%)が売上収益の10%以上を占める相手先として挙げられています。2社で29.0%にあたります。いずれも米国の医薬品卸です。
中期経営計画はありますか?
あります。「経営計画2026」です。★2027年度までにコア営業利益率30%を達成し、計画期間中に研究開発費控除前のコア営業利益として累計4.3兆円以上を創出する目標を掲げています。ほかに累計2,000億円のコスト最適化、10件以上の第Ⅲ相/ピボタル試験の開始、2030年代半ばにパイプラインの売上ポテンシャル約1兆円などがあります。★株主還元は「年間2円以上の増配を継続的に実施」で、2027年3月期の配当予想は年80円(前期78円)です。★目標はコアベースで示されており、当ページの5期の表(フルベース)とは範囲が違います。
数値はいつ時点のものですか?
5期の推移と内訳・経営計画は2026年3月期の有価証券報告書、直近の四半期と今期の見通し・配当予想は2027年3月期第1四半期(2026年8月5日公表の決算短信)によります。株価と時価総額はページ下部に記載した基準日の値です。
数値の基準日と出典
- 決算(通年)
- 2026年3月期(2026-03-31 期末)
- 決算(四半期)
- 2027年3月期 第1四半期(2026年4〜6月)/2026-08-05 公表
- IR資料の確認日
- 2026-08-21
売上収益の内訳、四半期決算、今期の見通し、経営計画は、同社のIRサイトで公開されている次の資料から当サイトが書き写しました(有価証券報告書(2026年3月期・第21期)(2026-06-XX 公表)/2027年3月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結)(2026-08-05 公表))。5期の推移(売上高・総資産・キャッシュ・フロー等)と発行済株式数・従業員数は、金融庁EDINETに提出された有価証券報告書によります。5期の利益は有価証券報告書の「主要な経営指標等の推移」によります。
投資判断は自己責任で行ってください。
当サイトは特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。
数値は基準日時点のものです。最新の情報は各社の開示資料をご確認ください。