IT・ソフトウェアIT & Software
日本の顔ぶれ
- 富士通サービスソリューション(66.1%)・ハードウェアソリューション(26.6%)・ユビキタスソリューション(パソコン・6.6%)の3事業。2026年3月期の当期利益4,494億8百万円のうち1,439億25百万円は非継続事業(新光電気工業など)の売却によるもの。従業員99,203人。アメリカではIBMパランティア・テクノロジーズアクセンチュアセールスフォースサービスナウアリスタネットワークスシスコシステムズオラクルアドビインテュイット
- NEC2026年3月期から報告セグメントを作り直し、ITサービス事業(70.0%)と社会インフラ事業(26.1%)の2つになった。社会インフラには携帯電話基地局・光伝送システムのほか航空宇宙・防衛・海洋システムが含まれる。従業員101,800人。アメリカではシスコシステムズIBMアクセンチュアセールスフォースサービスナウパランティア・テクノロジーズアリスタネットワークスオラクルアドビインテュイット
- 野村総合研究所コンサルティング・金融ITソリューション・産業ITソリューション・ITプラットフォームサービスの4部門。ハードウェアを作らない。2026年3月期は海外子会社の減損975億86百万円で営業利益が582億73百万円へ落ちた。従業員16,894人。アメリカではアクセンチュアIBMセールスフォースサービスナウオラクルアドビインテュイットパランティア・テクノロジーズアリスタネットワークスシスコシステムズ
アメリカの対応企業
アクセンチュアACN
Accenture plc
報告セグメントが地域別3区分で、部門ごとの営業利益を開示していない。ハードウェアを持たず、コンサルティングとマネージドサービスがほぼ半分ずつ。従業員は約779,000人で、従業員数が分かる12社の中で最も多い。売上高69.7十億ドル。
- 売上高11.1兆円
- 純利益1.2兆円
- 時価総額21.0兆円
- 株価198.90USD
- 掲載企業内シェア18.3%
- 決算期FY2025 · 米国基準
- 野村総合研究所
- 富士通
- NEC
IBMIBM
International Business Machines Corporation
ソフトウェア(44.4%)・コンサルティング(31.2%)・インフラストラクチャ(23.3%)・ファイナンシング(1.1%)の4部門。メインフレームIBM Zを自社で作る。売上高67.5十億ドル。損益計算書に営業利益の小計が無く、部門の合計はそのまま継続事業の税引前利益になる。
- 売上高10.7兆円
- 純利益1.7兆円
- 時価総額33.1兆円
- 株価222.64USD
- 掲載企業内シェア17.7%
- 決算期FY2025 · 米国基準
- 富士通
- NEC
- 野村総合研究所
オラクルORCL
Oracle Corporation
クラウド&ソフトウェア(86.9%)・サービス(8.5%)・ハードウェア(4.6%)の3部門。売上高の50.5%がクラウドで、前期から39%増えた。売上高67.4十億ドル。2026年5月期のフリーキャッシュ・フローは△237億ドル。
- 売上高10.7兆円
- 純利益2.7兆円
- 時価総額67.9兆円
- 株価142.30USD
- 掲載企業内シェア17.7%
- 決算期FY2026 · 米国基準
- 富士通
- NEC
- 野村総合研究所
シスコシステムズCSCO
Cisco Systems, Inc.
ネットワーク機器を作って売る会社。報告セグメントは事業ではなく地域(米州59.7%・EMEA26.2%・APJC14.1%)で、セグメント別に開示があるのは売上高と売上総利益率までであり営業利益の開示はない。製品区分別の売上は別の開示で、ネットワーキング54.7%・サービス23.7%・セキュリティ13.0%・コラボレーション6.8%・オブザーバビリティ1.7%。2026年7月期は売上高11.8%増・営業利益30.7%増で、2024年3月のスプランク買収で20.8%まで下がっていた営業利益率が24.3%へ戻った。配当は5期連続の増配。売上高633億25百万ドル。
- 売上高10.1兆円
- 純利益2.1兆円
- 時価総額69.8兆円
- 株価112.20USD
- 掲載企業内シェア16.6%
- 決算期FY2026 · 米国基準
- NEC
- 富士通
- 野村総合研究所
セールスフォースCRM
Salesforce, Inc.
報告セグメントが1つ。売上の94.9%がサブスクリプションで、実装サービスは売上の5%かつ売上総利益の段階で赤字。地域別の基準は「自社の契約主体の所在地」。売上高41.5十億ドル。従業員83,334人。
- 売上高6.6兆円
- 純利益1.2兆円
- 時価総額30.5兆円
- 株価234.69USD
- 掲載企業内シェア10.9%
- 決算期FY2026 · 米国基準
- 富士通
- NEC
- 野村総合研究所
アドビADBE
Adobe Inc.
デジタルメディア74.3%・デジタルエクスペリエンス24.7%・出版広告1.1%の3部門で、部門の利益は売上総利益。この区分は2025年11月期が最後で、2026年11月期から単一セグメントに統合された。売上高23.8十億ドル。
- 売上高3.8兆円
- 純利益1.1兆円
- 時価総額14.6兆円
- 株価237.69USD
- 掲載企業内シェア6.2%
- 決算期FY2025 · 米国基準
- 富士通
- NEC
- 野村総合研究所
インテュイットINTU
Intuit Inc.
グローバル・ビジネス・ソリューションズ60.0%・コンシューマー40.0%の2部門(2025年8月1日付で4区分から統合し、前の2期も組み替えた)。売上の約92%が米国国内で、地域別の表そのものが無い。売上高21.4十億ドル。
- 売上高3.4兆円
- 純利益7,248億円
- 時価総額11.9兆円
- 株価281.08USD
- 掲載企業内シェア5.6%
- 決算期FY2026 · 米国基準
- 富士通
- NEC
- 野村総合研究所
サービスナウNOW
ServiceNow, Inc.
報告セグメントが1つ。売上の97.0%がサブスクリプション、更新率98%。実装作業はパートナーに委ね、自社のプロフェッショナルサービスは売上総利益率マイナス5%。売上高13.3十億ドル。
- 売上高2.1兆円
- 純利益2,775億円
- 時価総額21.9兆円
- 株価134.38USD
- 掲載企業内シェア3.5%
- 決算期FY2025 · 米国基準
- 富士通
- NEC
- 野村総合研究所
アリスタネットワークスANET
Arista Networks, Inc.
スイッチとルーターを作って売る会社。報告セグメントが1つしかないため部門別の表がなく、製品(84.1%)とサービス(15.9%)、および地域別(米州79.1%)の内訳を載せている。顧客2社で売上の42%(26%と16%。会社は名前を出していない)。売上高は5期で3.06倍、営業利益率は31.4%から42.8%へ。5期とも無配で株主資本比率63.6%。売上高9.0十億ドル。
- 売上高1.4兆円
- 純利益5,574億円
- 時価総額41.3兆円
- 株価207.35USD
- 掲載企業内シェア2.4%
- 決算期FY2025 · 米国基準
- NEC
- 富士通
- 野村総合研究所
パランティア・テクノロジーズPLTR
Palantir Technologies Inc.
政府53.7%・商業46.3%の2部門で、部門の利益は Contribution(貢献利益)。10-Kに富士通との提携が名指しで書かれている。売上高4.5十億ドル。従業員4,429人。
- 売上高7,104億円
- 純利益2,579億円
- 時価総額71.6兆円
- 株価188.75USD
- 掲載企業内シェア1.2%
- 決算期FY2025 · 米国基準
- 富士通
- NEC
- 野村総合研究所
カードの下にある「対応する日本企業」は、その米国企業と事業が重なる会社です。
規模の比較
日本企業(オレンジ)と米国企業(青)を同じ物差しで並べています。
日米の構造の違い
1人当たりの売上高が11倍以上違う
売上高を従業員数で割ると、12社の形の違いがはっきり出ます。
- アリスタネットワークス — 約2億7,948万円(約1兆4,295億円 ÷ 約5,115人)
- インテュイット — 約1億8,304万円(約3兆4,045億円 ÷ 約18,600人)
- パランティア・テクノロジーズ — 約1億6,038万円(約7,103億円 ÷ 4,429人)
- シスコシステムズ — 約1億2,199万円(約10兆516億円 ÷ 約82,400人)
- アドビ — 約1億2,031万円(約3兆7,729億円 ÷ 31,360人)
- セールスフォース — 約7,910万円(約6兆5,913億円 ÷ 83,334人)
- オラクル — 約7,583万円(約10兆6,916億円 ÷ 約141,000人)
- サービスナウ — 約7,221万円(約2兆1,076億円 ÷ 29,187人)
- 野村総合研究所 — 約4,822万円(8,147億円 ÷ 16,894人)
- 富士通 — 約3,531万円(3兆5,030億円 ÷ 99,203人)
- NEC — 約3,519万円(3兆5,827億円 ÷ 101,800人)
- アクセンチュア — 約1,420万円(約11兆593億円 ÷ 約779,000人)
いずれも当サイトの計算です。IBMは10-K本文に従業員数を記載していないため、この並びに入っていません。
★★インテュイットの数字には但し書きが要ります。 同社は上の約18,600人に加えて、1月から4月に平均約12,300人の季節雇用を採っています。合わせた30,900人で割ると約1億898万円になります。会社が10-Kに書いているのは両方の数字で、当サイトは他社と同じ「従業員数」の欄に前者を載せています。
自社で作ったソフトウェアを売る会社は、1本のソフトを何万社にも売れます。アクセンチュアは人が顧客の現場に入って働く会社で、売上は人数にほぼ比例します。同じ「IT」でも稼ぎ方が正反対です。
部門の切り方が4通りある
- 事業別 — 富士通(サービス/ハードウェア/パソコン)、NEC(ITサービス/社会インフラ)、IBM(ソフトウェア/コンサルティング/インフラ/ファイナンシング)、オラクル(クラウド&ソフトウェア/サービス/ハードウェア)、アドビ(デジタルメディア/デジタルエクスペリエンス/出版広告)、インテュイット(2区分)
- 顧客・マーケット別 — 野村総合研究所(金融IT/産業IT/ITプラットフォーム/コンサルティング)、パランティア・テクノロジーズ(政府/商業)
- 地域別 — アクセンチュア(南北アメリカ/欧州中東アフリカ/アジアパシフィック)、シスコシステムズ(米州/EMEA/APJC)
- 報告セグメントが1つ — セールスフォース、サービスナウ、アリスタネットワークス
★★★報告セグメントが1つの会社が3社あります。 セールスフォースは10-Kに「当社は単一のセグメントとして事業を行っている」、サービスナウは「最高経営意思決定者は、当社の事業活動を連結の水準で単一の営業セグメントかつ報告セグメントとして運営している」と記載し、どちらも業績評価に使う指標は連結の純利益です。★アリスタネットワークスは10-Kに「最高経営意思決定者は連結ベースの財務情報を見ている」と記載しています。この3社の個票には部門ごとの売上と利益の表がありません。
★★アクセンチュアも部門ごとの営業利益を開示していません。10-Kのセグメントの表に載っているのは部門別の売上高・事業最適化費用・有形固定資産だけです。
部門の利益が、同じ「部門の利益」ではない
同じ「部門の利益」という言葉でも、中身が揃っていません。部門の利益を当サイトの表に載せている8社で、6通りに分かれます。
- 営業利益 — 野村総合研究所(合計に調整額を足すと連結の営業利益になる)、インテュイット(ただし下記)
- 調整後営業利益 — 富士通(3部門の合計4,673億1百万円から調整額767億12百万円を引くと連結の調整後営業利益)、NEC(合計3,868億27百万円に対し連結の営業利益3,599億13百万円)
- 税引前利益 — IBM(部門の合計163億64百万ドルから全社の費用60億36百万ドルを引くと連結の継続事業の税引前利益103億28百万ドル)
- ★売上総利益 — アドビ。会社は10-Kに「最高経営意思決定者は各部門の売上高と売上総利益率を見て業績を評価し資源を配分する」「部門ごとの営業費用も資産も見ていない」と明記しています
- ★Contribution(貢献利益) — パランティア・テクノロジーズ。部門の売上から関連する売上原価と販売・マーケティング費用を引いたもので、研究開発費・一般管理費・株式報酬費用は配分していません
- 直接費だけを引いたもの — オラクル(部門の合計380億18百万ドルは連結の営業利益206億6百万ドルの1.8倍)
★★★部門の利益の合計と連結の差がとくに大きいのがインテュイットです。部門の利益の合計161億95百万ドルに対し連結の営業利益は58億84百万ドルで、差は103億11百万ドル。会社が「カスタマーサクセス」と「製品開発」を部門に配分していないためです。部門の利益率(例えばグローバル・ビジネス・ソリューションズの76.9%)を、連結の売上高営業利益率27.4%と並べて読むことはできません。
部門の利益率どうしを会社をまたいで比べることはできません。当サイトは各社のページに定義を書いています。
実装作業を自分の稼ぎにするか、しないか
日本の3社にとってシステムの構築・運用は本業であり利益源です。米国のソフトウェア会社は、そこを自分の稼ぎにしていません。
- サービスナウ — プロフェッショナルサービスの売上3億95百万ドル(全体の3.0%)、売上総利益率マイナス5%。第三者のパートナーに委託した実装案件の原価が同売上に占める比率は、3期で10%→24%→35%へ上がっています
- セールスフォース — プロフェッショナルサービスの売上21億37百万ドル(同5.1%)、売上総利益の段階で3億37百万ドルの赤字。会社は10-Kに「プロフェッショナルサービスの原価が同売上を上回る会計期間があり得る」と記載しています
- アドビ — サービスその他の売上5億40百万ドル(同2.3%)。製品を売るための付帯機能という位置づけです
- パランティア・テクノロジーズ — 実装時にエンジニアが顧客の現場に深く入りますが、10-Kに「当社は商用のアイテムとサービスを販売しており、非商用の開発サービスの契約はしない」と明記しています
★★★そして3社とも、10-Kで「システムインテグレーター」に言及しています。 サービスナウは競合として(「技術コンサルティング会社」「システムインテグレーター」「独自開発・内製のソリューション」)、セールスフォースとアドビは販売のしくみとして。パランティアは競合として挙げる一方、富士通との提携を名指しで書いています。 日本の3社は、この両方の立場に立ちうる位置にあります。
ハードウェアを持つ会社と持たない会社
- 富士通 — ハードウェアソリューションが売上収益の26.6%。UNIXサーバ・メインフレーム・光伝送システムなど
- NEC — 社会インフラ事業が26.1%。携帯電話基地局・光伝送システム・航空宇宙・防衛・海洋システム
- IBM — インフラストラクチャが23.3%。メインフレーム「IBM Z」とPower・Storage
- オラクル — ハードウェアが4.6%。Exadataなど
- ★★★アリスタネットワークス — ハードウェアだけ。製品(スイッチ・ルーター)が84.1%、サービス(保守・サポート)が15.9%
- ★★★シスコシステムズ — 製品が76.3%、サービス(保守・技術支援)が23.7%。製品の内訳はネットワーキング54.7%・セキュリティ13.0%・コラボレーション6.8%・オブザーバビリティ1.7%
- 持たない — アクセンチュア、野村総合研究所、セールスフォース、サービスナウ、アドビ、インテュイット、パランティア・テクノロジーズ
富士通・NEC・IBMの3社は、いずれも売上の4分の1前後がハードウェアです。この3社が互いに近い形をしています。
★★★アリスタネットワークスとシスコシステムズが逆の極にあります。アリスタネットワークスは売上の84.1%、シスコシステムズは76.3%が製品で、この13社で製品の比率が高いのはこの2社です。それでいて営業利益率はアリスタネットワークス42.8%・シスコシステムズ24.3%で、ハードウェアを持つ富士通(9.9%)・NEC(10.0%)・IBMを上回ります(いずれも当サイトの計算)。★同じネットワーク機器でも、アリスタネットワークスは報告セグメントが1つ、シスコシステムズは地域別の3つという違いがあります。
★基盤の持ち方は、持たない会社の中でも分かれます。 野村総合研究所とサービスナウは自社で基盤を運営し、パランティアは自前のインフラを持たずAWS・Microsoft Azure など第三者のクラウドに依存しています(10-Kのリスク要因に明記)。アドビは第三者のホスティング・データセンター契約に68億2千万ドルの解約不能な購入義務を負っています。
2026年の決算には一度きりの要因が並んでいる
- 富士通 — 当期利益4,494億8百万円のうち1,439億25百万円が非継続事業から。新光電気工業・FDK・富士通オプティカルコンポーネンツの譲渡による
- 野村総合研究所 — 減損損失975億86百万円(NRI Australia Limited 769億98百万円・Core BTS, Inc. 199億10百万円)により営業利益が582億73百万円へ、ROEが3.5%へ落ちた
- NEC — 2027年3月期第1四半期にCSG Systems International, Inc. 他46社を新規連結した
- オラクル — 営業活動によるキャッシュ・フローは319億77百万ドルで54%増えたが、フリーキャッシュ・フローは△237億ドル。データセンターへの投資による
- アドビ — 前の期にあったフィグマの買収の解約金10億ドルが消え、営業利益が29%増えた。戻して比べると伸びは12.5%で、売上の伸び10.5%とほぼ同じ
- セールスフォース — 直近の四半期に戦略投資の評価益26億13百万ドル(うち27億ドルが Anthropic への出資の未実現評価益)。営業利益はほぼ横ばいなのに純利益が87%増えた
- サービスナウ — 直近の四半期に買収に伴う費用が4億14百万ドル増え、営業利益が55%減った(売上は24%増)。Non-GAAPの営業利益は23%増えている
- インテュイット — 直近の四半期に事業再編の費用2億93百万ドル(フルタイム従業員の17%削減による)
- シスコシステムズ — その他の収益(損失)が前期の△68百万ドルから12億45百万ドルへ転じ、税引前利益を押し上げた。同じ期に企業再編等の費用は6億93百万ドル(前期7億44百万ドル)
当サイトはこれらの良し悪しを述べません。会社が公表した事実を並べています。
通期の見通しの示し方が日米で違う
- 富士通 — 売上収益・営業利益・当期利益・1株当たり利益をすべて金額で示す
- 野村総合研究所 — 売上収益・営業利益・税引前利益・当期利益をすべて金額で示す
- NEC — GAAPの金額は売上収益だけ。営業利益と当期利益はNon-GAAPのみ
- オラクル — GAAPの金額は総売上高「少なくとも900億ドル」だけ。利益は非GAAPの1株当たり利益のみ(2026年9月10日に8.10ドル)
- アクセンチュア — 売上高・利益でGAAPの金額は希薄化後1株当たり利益14.39〜14.81ドルだけ(2027年8月期・2026年10月1日公表)。売上高は伸び率、営業利益率は比率で示す(ほかに営業活動によるキャッシュ・フロー119億〜127億ドルと有形固定資産の取得9億ドルを金額で示す)
- IBM — GAAPの金額が1つも無い。為替一定ベースの増収率4〜5%とフリーキャッシュ・フローの増加額のみ
- アドビ — 総売上高265億7,600万〜266億2,600万ドル、GAAPの1株当たり利益18.12〜18.17ドルまで金額で示す(2026年9月10日に引き上げ)
- セールスフォース — 売上高461億〜464億ドル、GAAPの営業利益率20.1%、GAAPの1株当たり利益10.21〜10.25ドル
- インテュイット — 売上高・GAAPの営業利益・GAAPの1株当たり利益をすべて金額で示す
- サービスナウ — サブスクリプション売上だけを金額で示す。利益率は見通しの表ではNon-GAAP(GAAPの営業利益率10%は調整表に載せる)
- パランティア・テクノロジーズ — 売上高は金額。利益は調整後営業利益(非GAAP)のみ
★★そのためIBMの個票には「今期の見通し」の節がありません。NEC・オラクル・アクセンチュアの見通しの表は1行だけです。
★★★アドビ・セールスフォース・サービスナウ・インテュイット・パランティアの5社は、見通しを10-Kにも四半期報告書にも書きません。いずれもSECに提出する決算発表資料(Form 8-K の添付資料)にだけ載せています。日本の3社が決算短信で示すのとは、資料の位置づけが違います。
規模の差が大きい
売上高(直近の通期・米ドルはページ下部のレートで円に直したもの)は次のとおりです。
- アクセンチュア — 69.7十億ドル(約11兆636億円)
- IBM — 67.5十億ドル(約10兆7,143億円)
- オラクル — 67.4十億ドル(約10兆6,985億円)
- シスコシステムズ — 63.3十億ドル(約10兆477億円)
- セールスフォース — 41.5十億ドル(約6兆5,873億円)
- アドビ — 23.8十億ドル(約3兆7,778億円)
- インテュイット — 21.4十億ドル(約3兆3,968億円)
- サービスナウ — 13.3十億ドル(約2兆1,111億円)
- パランティア・テクノロジーズ — 4.5十億ドル(約7,143億円)
- アリスタネットワークス — 9.0十億ドル(約1兆4,286億円)
- NEC — 3兆5,827億円
- 富士通 — 3兆5,030億円
- 野村総合研究所 — 8,147億円
最大のアクセンチュアと最小のパランティアで15倍以上の開きがあります。日本の富士通・NECは米国の上位3社の3分の1、野村総合研究所はアクセンチュアの約13.4分の1です。
表では円換算・同じレートで並べているので、13社を通して比べられます。
よくある質問
富士通のアメリカ版はどこですか?
IBMです。★★双方ともサービスが売上の3分の2前後、ハードウェアが4分の1前後という形で重なり、メインフレーム級のコンピュータを自社で作る点も共通します。富士通のハードウェアソリューションは26.6%、IBMのインフラストラクチャは23.3%です。★規模はIBM(約10兆7,199億円)が富士通(3兆5,030億円)の3.06倍です。★★ただし部門の利益の定義が違います。富士通は調整後営業利益、IBMは全社費用を引く前の Segment profit です。
野村総合研究所に対応する米国企業はどこですか?
アクセンチュアです。★★双方ともコンサルティングとシステムの運用サービスが本業で、ハードウェアを作りません。★規模はアクセンチュア(約11兆593億円)が野村総合研究所(8,147億円)の13.57倍です。★★★1人当たりの売上高は逆で、野村総合研究所が約4,822万円、アクセンチュアが約1,420万円です(当サイトの計算)。★★部門の切り方も違います。野村総合研究所は顧客・マーケット別4区分、アクセンチュアは地域別3区分で、しかもアクセンチュアは部門ごとの営業利益を開示していません。
なぜIBMの個票に「今期の見通し」の節がないのですか?
★★★会社がGAAPの金額を1つも示していないためです。2026年7月22日の決算発表資料で、IBMは「通期の為替一定ベースの売上高成長率を4〜5%の範囲と見込む」「通期のフリーキャッシュ・フローは前年比で約10億ドル増えると引き続き見込む」とだけ記載しています。★★金額での売上高や利益の見通しはありません。★当サイトが通期の数値を作ることはしません。
なぜアクセンチュアの個票に「部門ごとの売上と利益」の節がないのですか?
★★★会社が部門ごとの営業利益を開示していないためです。アクセンチュアの報告セグメントは南北アメリカ・欧州中東アフリカ・アジアパシフィックの3つですが、10-Kのセグメントの表に載っているのは部門別の売上高・事業最適化費用・有形固定資産だけで、営業利益は連結の102億25百万ドルしか示されていません。★★そのため当サイトは同社のページに、地域別と業種別の2つの売上の内訳を置いています。★開示されていないことを推測で補うことはしません。
野村総合研究所のROEが3.5%になっているのはなぜですか?
★★★2026年3月期に海外子会社ののれん等の減損損失975億86百万円を計上したためです。会社は内訳をNRI Australia Limited 769億98百万円、Core BTS, Inc. 199億10百万円と示しています。★営業利益は前期の1,349億7百万円から582億73百万円へ、親会社の所有者に帰属する当期利益は937億62百万円から152億57百万円へ減りました。★★4期前までのROEは19.9%〜22.5%でした。★会社は中期経営計画でROE目標を25%に引き上げ、2026年度から25%水準を維持するとしています。★これは会社が公表した計画であり、当サイトの予測ではありません。
富士通の2026年3月期の当期利益が急に増えているのはなぜですか?
★★★非継続事業の売却益によるものです。親会社の所有者に帰属する当期利益4,494億8百万円のうち、継続事業からが3,054億83百万円、非継続事業からが1,439億25百万円です。★非継続事業は「デバイスソリューション」で、会社は新光電気工業・FDK・富士通オプティカルコンポーネンツの3社とその子会社だと説明しています。★★2027年3月期の会社予想では、当期利益が31.0%減る見通しです(売上収益と営業利益は増える見通し)。
報告セグメントが1つの会社があるのはなぜですか?
会社が10-Kでそう開示しているためです。★セールスフォースは「当社は単一のセグメントとして事業を行っている」、★サービスナウは「最高経営意思決定者は、当社の事業活動を連結の水準で単一の営業セグメントかつ報告セグメントとして運営している」と記載し、どちらも業績評価に使う指標は連結の純利益です。★★そのためこの2社の個票には、部門ごとの売上と利益の表がありません。代わりに収益の種類別(サブスクリプションとプロフェッショナルサービス)の内訳を載せています。★★★アドビも2026年11月期の第1四半期から単一の報告セグメントに統合しました。当ページのアドビの部門の表は、3区分での最後の1年(2025年11月期)です。
「部門の利益率が70%を超える」と書いてある会社があるのはなぜですか?
会社が部門に費用を全部は配分していないためです。★インテュイットのグローバル・ビジネス・ソリューションズは76.9%ですが、これは「カスタマーサクセス」と「製品開発」を部門に配分していない数字で、配分していない全社の項目103億11百万ドルを引いた連結の売上高営業利益率は27.4%です。★パランティア・テクノロジーズの2部門はどちらも65〜66%ですが、指標は営業利益ではなく Contribution(貢献利益) で、研究開発費・一般管理費・株式報酬費用を配分していません。連結の売上高営業利益率は31.6%です。★アドビのデジタルメディア95%は売上総利益率です。★★部門の利益率どうしを会社をまたいで比べることはできません。各社のページに定義を書いています。
パランティアと富士通に関係はありますか?
★★★あります。パランティアの10-Kに、富士通が名指しで書かれています。「共同事業と新しい事業提携」の節に、パランティア・テクノロジーズ・ジャパン合同会社を通じて富士通と戦略的なグローバル・パートナーシップを結び、Foundry と AIP の機能を「Fujitsu Uvance」のデータ基盤の中核要素として組み込むと記載されています。★10-Kが事業提携先として具体名を挙げているのは、この1社だけです。★同じ節には、SOMPOホールディングスと2019年11月に日本で共同支配企業を設立し、2022年11月に支配持分を取得したことも書かれています。★★ただし同じ10-Kは、競合として「システムインテグレーター」「政府請負業者」「潜在顧客の社内ソフトウェア開発の取り組み」も挙げています。提携先であり競合でもある関係です。
米国の会社は日本での売上を開示していますか?
★★10社のうち、日本を独立した区分で開示している会社はありません。★サービスナウとインテュイットは、10-Kの全文に「Japan」という語が1度も出てきません。インテュイットは地域別の表そのものが無く、「国際売上は約8%」という1行だけです。★アドビは10-Kの市場リスクの節に、円建ての売上1,638億26百万円を記載しています(2025年11月期。地域別の表では独立していません)。★★★パランティア・テクノロジーズだけは、有形固定資産の国別で日本が米国に次ぐ2位です(706万ドル・14%)。売上では独立して開示されていません。★地域別の区分の基準も会社ごとに違い、セールスフォースは自社の契約主体の所在地、サービスナウは利用者の所在地、アドビは顧客が利用を管理している場所、パランティアは販売時点の顧客の本社・官庁の所在地です。
13社の決算期はそろっていますか?
★そろっていません。日本の3社(富士通・NEC・野村総合研究所)はいずれも3月末。米国の10社は、IBMとパランティア・テクノロジーズが12月末、アクセンチュアが8月末、オラクルが5月末、インテュイットが7月末、アドビが11月末、サービスナウとアリスタネットワークスが12月末、セールスフォースが1月末、シスコシステムズが7月末です。★★そのため「直近の通期」が指す期間は会社ごとに違います。各社のカードに決算期を書いています。★★★セールスフォースの「2026年1月期」は2025年2月から2026年1月までで、日本の3社の「2026年3月期」(2025年4月〜2026年3月)とは1〜2か月しか離れていません。一方インテュイットの「2026年7月期」は2025年8月〜2026年7月で、4か月ずれます。
数値はいつ時点のものですか?
決算数値は各社の直近の年次報告書(米国は10-K、日本は有価証券報告書)と、そのあとに公表された決算発表資料によります。日本の3社は2026年3月期、IBM・サービスナウ・パランティア・テクノロジーズ・アリスタネットワークスは2025年12月期、アクセンチュアは2025年8月期、オラクルは2026年5月期、アドビは2025年11月期、セールスフォースは2026年1月期、インテュイットとシスコシステムズは2026年7月期です。★インテュイットの2026年7月期の年次報告書(10-K)は2026年9月9日に提出され、当ページもそれに基づいています。株価と時価総額、米ドルの円換算レートはページ下部に記載しています。
注記(2件)
- アメリカの対応企業
- 日米それぞれの開示資料(年次報告書・有価証券報告書)でセグメントを突き合わせ、重なりを確認できたものだけを載せています。どこがどう重なるかは下の「日米の構造の違い」で説明しています。
- 規模の比較
- 米ドルはページ下部のレートで円換算しました。会計基準が異なるため、売上高の範囲は完全には一致しません(各社の基準を併記しています)。上のカードの「掲載企業内シェア」は、掲載した米国企業10社の売上高合計に占める割合です。世界市場でのシェアではありません。
出典
売上高・純利益は各社の直近の通年決算(米国企業 FY2025・FY2026/日本企業 2026年3月期)によります。出典は米国SEC(証券取引委員会)の年次報告書(10-K)、金融庁EDINETの有価証券報告書、株価はYahoo Finance。金額の円換算は1米ドル = 158.73円、株価と時価総額は1米ドル = 157.83円。
投資判断は自己責任で行ってください。
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数値は更新時点のものです。最新の情報は各社の開示資料をご確認ください。
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